栄養学雑誌
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53 巻, 5 号
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  • 石川 康子, 石田 甫
    1995 年 53 巻 5 号 p. 309-319
    発行日: 1995年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
  • 内藤 初枝
    1995 年 53 巻 5 号 p. 321-326
    発行日: 1995年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    ごぼうの褐変防止方法としての食酢の活用意義を明確にするとともに, より効果的な褐変防止方法を検討し, 以下のような結果を得た。
    1) 水または3%食酢水浸漬を実施したごぼう中のポリフェノールオキシダーゼ (PPO) は, 生と比較して減少した。また, 酵素活性に適したpHは5.5~6.7であり, この酵素は酸性側で非可逆的に不活性となった。
    2) 水または3%食酢水浸漬により, 浸漬処理後のごぼう中のポリフェノール (PP) 類含量は, いずれも13%程度減少した。
    3) 見かけ上, 水浸漬溶液は褐変が濃く, 3%食酢水浸漬溶液ではPP類含量が高かった。
    4) 各浸漬溶液のpHを6.7に補正し, 新たにPPO (チロシナーゼ) を添加したところ, 3%食酢水浸漬溶液では溶液の褐変が増加し, PP類の測定値が低下し, 水浸漬溶液の結果と同様の傾向を示した。
    5) ごぼうの表面色は, 浸漬溶液から取り出した後も徐々に着色していった。特に, 3%食酢水浸漬のごぼうでは, 褐変酵素が非可逆的に失活しているにもかかわらず, 更に褐色系着色が進行した。
    以上の結果から, ごぼうの褐変防止方法としては, 食酢水浸漬より水浸漬のほうが褐変防止効果は大きいという結論を得た。
  • 斎藤 トシ子, 工藤 啓, 菊池 厚子, 佐野 裕美, 加藤 邦夫
    1995 年 53 巻 5 号 p. 327-334
    発行日: 1995年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    仙台市健康増進センターの健康度測定を受診した30~59歳の治療を受けていない男性512人を対象として, 飲酒者の食習慣及び生活状況と医学的検査との関連を検討した。
    1) 飲酒者の割合は, 約93%であった。飲酒頻度においては, 週5回以上飲む者の割合が55%であった。1日当たりの飲酒量については,“0.1~2.9点以下”(239kcal以下) の者は38%,“3.0~5.9点”の者は33%,“6点以上”(480kcal以上) の者は21%であった。
    2) 収縮期及び拡張期血圧は, 3点以上を飲酒する群は, それ以下の群より有意に高かった。
    3) 血液生化学的検査値は, 3点以上を飲酒する群はそれ以下の群より, TG, γ-GTP, 空腹時血糖で異常値を示す者の割合が有意に高かった。GOT, GPT, 血糖2時間値, 尿酸も有意ではないが同様の傾向であった。しかしながら, HDL-Cholで異常値を示した者の割合は, 飲酒群は非飲酒群よりも有意に低かった。
    4) 食品摂取量においては, 飲酒量が増えるにつれ, 魚肉類, 油脂類充足率は高くなるが, 乳類, 野菜類, 果物類, 穀類充足率は低かった。
    5) エネルギーの栄養比率では, 飲酒量が増えるにつれ, たんぱく質及び脂質エネルギー比が高く, 糖質エネルギー比は低かった。
    6) 栄養素摂取量では, 飲酒量が増えるにつれ, 食塩摂取量は増えるが, 食物繊維, 砂糖, カルシウムは少なかった。
    7) 飲酒量が増加するにつれ, 喫煙者の割合及び喫煙量は増加した。
    以上の結果から, 疾病の第一次予防対策として適正飲酒を進める場合は, 食事指導, 禁煙指導, 更に運動指導なども一緒に考慮していく必要があると思われた。
  • 鈴野 弘子, 杉山 法子, 三好 恵真子, 澤山 茂, 川戸 喜美枝, 川端 晶子
    1995 年 53 巻 5 号 p. 335-340
    発行日: 1995年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    全国3,420件の学校給食献立を解析し, 学校給食における野菜使用の現状について調査した。
    緑黄色野菜の出現頻度は, にんじんが3,726回で最も多く, その他の野菜ではたまねぎ, いも類ではじゃがいも, きのこ類では生しいたけが第1位であった。1食当たりの野菜の平均使用量は, じゃがいも, にんじん, たまねぎが多かった。学校給食では限られた種類の野菜が繰り返し使用され, 量的には国民栄養調査結果の野菜摂取と比較して, にんじん, たまねぎの使用が非常に多いことが認められた。また, 1食当たりに使用される野菜数は, 全国平均で6.3種類であった。ビタミンA及びビタミンCの摂取は, 野菜が大きく寄与していた。
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