栄養学雑誌
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53 巻 , 6 号
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  • セガー ニールスH., 水野 真佐夫
    1995 年 53 巻 6 号 p. 349-360
    発行日: 1995年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    Japan has the highest life time expectancy in the world of approximately 76 years for men and 82 years for women. Yet, the sedentary life-style of the modern society has a number of adverse effects which can be counteracted by leisure-time activity. The decrease of maximal oxygen uptake by 0.3-0.5ml/kg/min per year illustrates the reduced physical activity of advanced age. Documented effects of physical activity include a beneficial influences on the cardiovascular, muscular, and skeletal system. Of note, not only does leisure-time activity prevent disease and increase in life time expectancy, it also enhances the quality of life by the ability to perform daily tasks independently at advanced age. Indeed the quality of life may be defined by this ability. Thus, it is agreed that people need to be more active more often.
  • 藤原 啓子, 松岡 瑛
    1995 年 53 巻 6 号 p. 361-368
    発行日: 1995年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    馬鈴薯でんぷん由来の低粘性水溶性食物繊維である難消化性デキストリン (PF-L: 食物繊維含有率55%, PF-C: 同92%) の耐糖能改善効果をラット, 健常成人並びにインスリン非依存型糖尿病 (NIDDM) 患者において評価した。
    1) Sprague-Dawley 系雄ラットのショ糖1.5g/kg体重経口投与後の血糖値上昇は, PF-L (340μl/kg体重) 並びにPF-C (0.15g/kg体重) 存在下では非存在下に比べ有意に低下した。
    2) 健常成人8例を対象とした経口糖負荷試験において, PF-L 40ml (食物繊維量16g) はトレーランG75負荷により血糖値上昇並びにインスリン分泌を有意に低下させた。
    3) 30kcal/kg体重の食事制限を3か月以上施行し, 状態の安定しているNIDDM患者5例を対象にPF-Cを3か月間投与 (30g/日) し, 試験食 (459kcal) 負荷試験により耐糖能の変化を観察した。その結果, 3か月目では5例中4例で開始前に比べ耐糖能の改善が認められた。残り1例についても2か月目までは改善がみられた。
  • 永井 晴美, 鈴木 隆雄, 柴田 博, 渡辺 修一郎, 熊谷 修, 寺岡 加代, 竹内 孝仁, 松本 仲子, 安村 誠司, 芳賀 博
    1995 年 53 巻 6 号 p. 369-376
    発行日: 1995年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は, 特別養護老人ホーム入居者のきざみ食を身体的要因から検討することである。対象は, 東京都内にある社会福祉法人 九十九園の在園者94人であり, 食事に関わる聞き取り調査, 口腔内診査, ADL・疾病状況調査を行い, 以下の結果を得た。
    1) きざみ食者の割合は男性41.9%, 女性25.4%であり, きざみ食と性, 年齢, 入居年数との間には有意な関係がみられなかった。自分の総義歯に不満足な者や無歯顎で義歯をつけていない者にきざみ食が多かった。
    2) 罹患疾病ときざみ食との関係で有意であった疾病は, 脳血管疾患の既往であった。
    3) ADL項目のうち, 歩行, 着替え, 入浴, 排泄の介助が必要な者はきざみ食の割合が多かった。
    4) きざみ食に対する独自の影響の程度をみる目的で, 従属変数をきざみ食の有無, 独立変数を性, 入居年数, ADL得点, 口腔内状況, 脳血管疾患既往, 共変量を年齢とし, 分散共分散分析を用いて解析した。きざみ食と有意な関連を示したのは, ADL得点であった。
  • 岡野 節子, 水谷 令子
    1995 年 53 巻 6 号 p. 377-384
    発行日: 1995年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    パンからの食塩摂取量を減らす目的で, 無塩あるいは低塩のパンの調製に関する実験を行った。
    食塩添加量の異なるパンを調製して, その焼成と内相の物性を調べた。結果は以下のようであった。
    1) パンの比容積は, 食塩添加量が多くなるに従ってわずかに大きくなるにすぎないが, 食塩を0.5%以上添加したパンは食塩0%パンに比べてきめが細かくなった。
    内相の物性には食塩添加による影響はほとんどみられず, 食塩無添加でも満足できるパンを作ることができた。
    2) しかし, 冷凍製パン法においては, 食塩の影響は異なった。2週間-20℃で貯蔵した生地で焼いた食塩0%パンでは, 比容積と内相の外観は食塩を加えたパンとほとんど同じであったが, 内相の物性には食塩の影響がみられた。
    食塩添加量の増加に伴って内相は軟らかくなり, 圧縮した後の戻りが大きくなった。
    食塩0%パンでは, 破断試験中に組織が壊れた。
    冷凍製パン法の場合, 小麦粉に対して0.5%の食塩量で適当な品質のパンが得られた。
  • 大矢 靖子, 米田 泰子
    1995 年 53 巻 6 号 p. 385-394
    発行日: 1995年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は, 食物摂取状況に加え, 心理的・文化的要因として食生活に対する価値観や指向性, 生活習慣, 社会的ネットワークづくりなどを取り上げ, 排便状況との関連性を調べた。対象は, ノートルダム女子大学の学生 (134人), 母親 (85人), 京都周辺大学の男子学生 (85人) とし, アンケート調査を行った。また結果は, 女子, 男子, 母親の3グループ間での比較と, 排便回数では1回/日群, 1回/2日群, 1回/3~4日群の3群に分類し, 比較を行った。
    結果は以下のとおりである。
    1) 排便回数を比較すると, 1回/3~4日群が最も多かったのは女子で, 次いで母親, 男子の順であった。
    2) 排便状況については, 全体的に排便回数の少ない者ほど排便時に不快感を伴い, 母親の排便回数が少ない者については, 排便時刻が不規則である傾向がみられた。
    3) 食事バランス得点が高かったのは女子で, 次いで母親, 男子の順であった。また, 女子と母親に関しては, 排便回数の少ない者ほど食事バランス得点, 便通によいといわれている食物摂取状況の悪い傾向がみられた。
    4) 排便回数別に比較した食生活に対する価値観及び指向性については, 健康関心度は1回/日群の便通状況のよい者ほど高く, 間食指向度, 嗜好強度については1回/3~4日群の便通状況の悪い者ほど高い傾向がみられた。
    5) 排便回数別に比較した生活習慣得点は, 女子と男子において1回/日群ほど高かった。
    6) 社会的ネットワーク得点は, 男子が最も高く, 次いで母親, 女子の順であった。また, 排便回数別では, ほとんど差がみられなかった。
  • 三輪 里子, 佐藤 文代, 村山 篤子, 岩瀬 靖彦, 君羅 満
    1995 年 53 巻 6 号 p. 395-402
    発行日: 1995年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    前報2)に続き, 昭和40~50年代の食生活の変容について,「栄養と料理」の献立カレンダーを用いて, 献立に出現する朝・夕食の料理様式及び主菜料理について分析した。
    1) 様式別献立では, 朝食に主食をパンとする洋風献立の頻度が和風献立を上回った。しかし夕食では和風献立の頻度が多かった。
    2) 主菜料理の主材料では, 朝食の鶏卵の出現頻度が最も高かった。また, 主菜 (たんぱく質6g以上含む食品) の数が2品以上の場合もみられた。夕食では, 魚介類と肉類の頻度はほぼ同水準であり, 肉の種類では豚肉>鶏肉>牛肉の順に高頻度であった。魚介類は70種に及んだ。
    3) 夕食の主菜料理に出現する調理操作をみると,“煮る・蒸す, 他”の頻度が40年代に入り急増し, 次いで“焼く (間接)・妙める”であり, 一方,“焼く (直火)”,“揚げる”は減少した。
    4) 夕食の主菜料理の内容を調理操作と使用調味料の組み合わせからみると, 魚介類, 肉類ともにワイン・酒類・各種香辛料等を使用した西洋料理の出現が多くみられた。魚介類では多様な洋風料理が出現し, 油脂を用いた料理の頻度が高かった。肉類では, 洋風, 中国風, 和風も加わったバラエティに富んだ湿式加熱料理の頻度が高いのが特徴的であった。日常食は洋風化とともに, 中国風料理なども加わり料理様式は多様化し, ますます豊かな食生活に変化していることが認められた。
  • 原田 まつ子, 相良 多喜子, 宇和川 小百合, 塩入 輝恵, 斎藤 禮子, 平山 智美, 西村 純一, 苫米地 孝之助
    1995 年 53 巻 6 号 p. 403-411
    発行日: 1995年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    石川県金沢市内に在住する単身赴任の男性37人を対象に, 健康状態, 栄養素及び食品群別摂取量状況調査, 性格調査 (谷田部・ギルフォード法) を行い, 単身赴任歴3年未満と3年以上, 性格の情緒安定因子と向性因子の性格特性とこれらとの関連を検討し, 次の結果を得た。
    1) 単身赴任歴の3年未満の者は, 3年以上に比べて“風邪をひきやすい”と回答した者が多く (p<0.05), 関連の度合が大きい。
    2) 単身赴任歴の3年未満の者は, 3年以上に比べて, 栄養素の摂取量でみると, ビタミンAを除く全ての栄養素が低値であり, 食品群別において, 特に緑黄色野菜の摂取量が少ない (p<0.05)。
    3) 情緒不安定な者は平均または安定な者に比べ, また, 積極型の者は平均または消極型の者に比べ“風邪をひきやすい”と回答した者が多く, 有意差が認められた (p<0.05)。
    4) 栄養素及び食品群別摂取量では, 情緒不安定な者は鉄, 野菜類の摂取量が有意に少なく, また, カルシウム, ビタミンC, 豆類も野菜類と同様に, 情緒不安定の者のほうが摂取量が少なかった。
    一方, 積極型は平均または消極型に比べ, 脂質量が多く, 緑黄色野菜の摂取量は有意に低値で, ビタミンCは少なかった。
    5) 性格特性の情緒安定因子とは, カルシウム, 鉄, 豆類, 野菜類が, また, 向性因子には脂質, ビタミンC, 乳類, 緑黄色野菜とに関連が認められた。
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