栄養学雑誌
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41 巻, 2 号
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  • 柳 進, 熊澤 京子
    1983 年 41 巻 2 号 p. 73-84
    発行日: 1983年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
  • 青木 みか, 谷 由美子
    1983 年 41 巻 2 号 p. 85-93
    発行日: 1983年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    動脈硬化症と関係の深い血清コレステロールや過酸化脂質など血清脂質に及ぼす身体的トレーニングおよび減食の影響をみるため, 体育学部の器械体操競技者を被験者とし, 試合前5週間の減食期間の前後における血清脂質成分を比較し, またこれらを対照群の一般女子学生と比較して以下の結果を得た。なお減食期の食事は自由献立による低エネルギー食 (実験1) と実験1に比べて低脂肪, 高糖質の指示献立による低エネルギー食 (実験2) の2種について行った。
    1) 減食前と減食後の血清脂質を比較すると実験1, 2いずれも減食後, 血清総コレステロール (T-Chol), HDL-コレステロール (HDL-Chol), トリグリセリド (TG) が減少し, TBA値は実験2で減食後低下した。
    2) 運動群と対照群を比較すれば, 実験1, 2とT-Chol, HDL-Chol, α-リポたん白 (α-LP), α-LP/(β-LP+preβ-LP) は運動群が高く, TBA値, TGは対照群が高値であった。
    以上の結果より身体的トレーニングと減食により血清TGとTBA値の低下, α-LP/(β-LP+preβ-LP)の上昇など好ましい傾向を示した。
  • 商船船員の摂食量調査
    豊瀬 恵美子
    1983 年 41 巻 2 号 p. 95-102
    発行日: 1983年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    船員法・労働協約における規定の食料表栄養量と実摂取量を比較, 検討するため, 北アメリカ行き定期コンテナ船に乗船し, 摂取量調査の資料より次のように要約した。
    1) 船員法食料表・労働協約食料購入参考表の値 (規定量) と, 実摂取量は, 栄養量, 食品重量においてかなり差があり, 規定量のほうが多かった。
    2) 総摂取量に占める補食の割合はエネルギーで, 25%であった。
    3) 摂取エネルギーは, 職員 (船長から通信士まで) と部員 (甲板長から司厨員まで) 間で部員が高く, 5%危険率で有意差が認あられた。
    4) 給食の残菜率をエネルギーに換算すると給与エネルギーの22%であった。
    5) 補食では, 乳類, 嗜好飲料類, 菓子類の摂取が多かった。
    以上のことから, 規定の食料表について, 今後は検討を加えて, 現状に適したものとし, バランスのとれた食品構成を作成せねばならない。
  • 栄養摂取状況に関する居住形態と意識調査からの検討
    池田 順子, 浅野 弘明, 永田 久紀
    1983 年 41 巻 2 号 p. 103-116
    発行日: 1983年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    京都の近郊都市に位置する女子学生 (20歳) 98名を調査対象者として, 昭和56年1~2月に, 連続3日間の食物摂取状況調査と食生活に対する意識を問う食生活調査を行い, 女子学生の食生活の特性と, 食生活がどのような要因によって支配されているかを居住条件の違いや食生活に対する意識などを通して探った。
    1) 栄養素摂取上問題点としてエネルギー, Ca, Feの不足, たん白質は平均としては所要量をほぼ満足しているが, 約60%の者が不足しているなどがあげられた。
    2) 98名について個人の17の食品群別摂取量 (g/kcal) を用いて相関行列を求あ, 主成分分析を行った。抽出された第1主成分は食生活が主食型か副食型かを示し, 第2主成分は食生活が伝統型か欧米型かを示す主成分と考えられた。
    3) 個人の主成分得点を算出し, 散布図に描いたところ, 散布状況は居住別により違いがみられた。すなわち, 自宅学生は, 今回の調査対象学生の中では食生活が伝統的で, 下宿や寮の学生が欧米型であることが示された。
    4) 食べる分量の認識は実際の摂取量を反映し, 体型に対する意識が摂取量を支配していることが示された。
    5) 今の食生活がよいと思っていない者が約60%を占め, Balance score の低い群でその割合が著しく高いことが示されたが, 改善しようという意識には結びついていないことが示された。
    以上, 女子学生の食生活の特性について検討したところ, 食生活を支配している要因として食生活が家族とともに営まれているかと, 体型に対する考え方の2点が考えられた。
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