栄養学雑誌
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40 巻 , 6 号
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  • 菊池 洋子, 坂本 紀子, 伊藤 裕子, 国分 泰子
    1982 年 40 巻 6 号 p. 293-301
    発行日: 1982年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    著者らは, 老年者透析患者の食事管理を検討する目的で, 嗜好調査と栄養素摂取量調査を行った。そしてこの成績を基に, 新たに老年者透析食を策定し, 該当患者に供してきた。
    結果は次のとおりであった。
    1) 老年者は, 昔から食べなじんでいるあっさりとした和風料理に嗜好が高く, また, 生理的に淡白な物を好む傾向がある。
    2) 一般透析食 (1週間の平均給与量, エネルギー2,080kcal, 給与たん白質64g) 供与における老年者の栄養素摂取量は,エネルギー1,480kcal, たん白質51gで, 給与量=摂取量ではなく, 給与量>摂取量であった。
    3) 一般透析食の基準エネルギー (2,000kcal) は, 県内健常老年者の摂取量および60歳以上の所要量に比べ, かなり高い。たん白質では, 当院の一般透析食の基準量 (60g) と県内健常老年者の摂取量はほぼ同じで, 60歳以上の所要量との差も少ない。
    4) 老年者透析食の食事基準は, エネルギーは一般透析食に比べ, 400kcal低い1,600kcalとする。たん白質は, 一般透析食と同じ60gとする。
    5) 老年者透析食は, 次の点を留意する。(1) 和風料理を主体とする。(2) 季節感をいかし, 郷土料理を取り入れる。(3) 必要以上の油や粉あめを使用しない。(4) 軟らかく調理する。
    6) 老年者透析食のメリットとしては, (1) 摂食状況の向上により, 各食品群がまんべんなく摂取され, エネルギー, たん白質の増加はもちろんのこと, 各種栄養素, 食事全体のバランスの点でもよい, (2) 昔ながらの食習慣をいかした献立を取り入れることにより, 患者に食の楽しみと満足感を与える, などがあげられる。
    7) 老年者透析食の給与エネルギーを400kcal下げたことによっても, 貧血, 高カリウム血症, 高窒素血症などの増悪をみた患者はいなかった。
  • 高橋 徹三, 村松 成司, 小尾 裕志, 柴原 百合子
    1982 年 40 巻 6 号 p. 303-310
    発行日: 1982年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    ラットの発育, 自発運動量および遊泳持久力に及ぼす白米食, 玄米食および新強化米食の影響を比較検討した。新強化米は玄米を精白米にする過程で失われる幾つかの栄養素を充足することを目的につくられたものである。SD系雄ラット (平均体重72.4kg) 30匹を白米食群, 玄米食群, 新強化米食群の3群に分けた。実験食飼育期間は85日間とし, その間摂食量, 発育の状況を観察した。第2週目に各実験食のたん白質の消化吸収率を測定し, 第3週目より自発運動を4日目ごとに全群のラットに行わせた。45日と46日に尿を採集し, 尿中ビタミンB1, B2排泄量を測定した。また実験期間中3回遊泳持久力テストを行った。実験食飼育終了後解剖し, 体重, 体長, 尾長, 腎周囲脂肪量および血清総コレステロールを測定した。結果は以下のとおりである。
    1) 白米食群の体重増加は他の2群よりも劣り, 最終の解剖時には, 体重, 体長ともに有意差をもって, 新強化米食群>玄米食群>白米食群の順であった。尾長においては有意差はみられなかった。
    2) 摂食量は自発運動をすることにより, 3群ともに一時的に減少したが, その後徐々に回復し, 5週目以降はほぼ一定であった。全体的に白米食群が明らかに他の2群よりも少なく, 多くの時期において有意差がみられた。42日以後, 新強化米食群が玄米食群より多い傾向がみられたが有意差はなかった。
    3) たん白質の, みかけの消化吸収率は玄米食群が有意に他の2群より劣り, 白米食群と新強化米食群とでは差はみられなかった。
    4) 自発運動量は3群ともに43日目までは徐々に増加したが, 第1回目の遊泳持久力テストにより3群ともに急速に減少した。さらに2回目, 3回目のテスト後, 白米食群は明らかに減少し, 玄米食群はやや減少の傾向を示したが, 新強化米食群はほぼ同量の自発運動量を維持した。統計的には59日以降白米食群は他の2群に比べて有意に運動量が少なかった。
    5) 遊泳持続時間は白米食群が最も劣り, 新強化米食群と玄米食群の間には有意な差は認められなかった。
    6) 血清コレステロール値は3群間に有意な差はなく, 尿中ビタミンB1, B2排泄量はともに有意差をもって, 新強化米食群>玄米食群>白米食群の順であった。
    7) 解剖時の脂肪組織重量は白米食群が他の2群よりも有意に軽く, 玄米食群と新強化米食群との間には有意な差はみられなかった。
  • 小畠 義樹, 斎藤 衛郎, 平原 文子, 池上 幸江, 印南 敏
    1982 年 40 巻 6 号 p. 311-325
    発行日: 1982年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    高脂質血症予防の食事構成を知る手がかりを得ることを目的として, 白米を基本とした高 Chol 飼料に血清 Chol 低下作用既知の食品, あるいは食物繊維を含む食品を単独または組み合わせてラットに投与し, リポたん白質を含めた Chol 代謝に及ぼす影響を中心に検討した。
    1) 植物油は血清 Chol 低下に強い効果を示した。また大豆, おから, しいたけの各食品も効果のあることが認められた。おからとしいたけの組み合わせでは相加的効果が認められた。
    2) 高度不飽和脂肪酸を含む魚油 (イワシ油) は非常に強い血清 Chol やリン脂質低下作用を示したが, おから, しいたけとの同時投与によってもそれ以上の効果は示さなかった。
    3) 昆布は単独または他の食品との同時添加でも, 血清, 肝臓の脂質濃度にはほとんど影響を与えなかった。
    4) 植物油, 魚油投与時には対照群および他の植物性食品投与群に比べ, HDL-Chol の低下抑制の傾向がみられ, T-Chol に対する HDL-Chol の比率が相対的に上昇するのを認めた。
    5) 魚油添加によって血清と肝臓中に過酸化脂質が著しく上昇したが, おからやしいたけとの同時添加でやや低下する傾向がみられた。
  • 相川 りゑ子
    1982 年 40 巻 6 号 p. 327-335
    発行日: 1982年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
  • 市川 富夫, 萩原 清和, 津田 明子, 辻 啓介, 山中 優美子, 本間 千津子, 岩尾 裕之
    1982 年 40 巻 6 号 p. 337-342
    発行日: 1982年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    1) 昭和47年度から56年度までの特殊栄養食品の分析数, 分析項目, 分析値を示し, これらから得られた特殊栄養食品の流れを知り, さらにそれにかかわる食生活の傾向を推測することを試みた。
    2) 昭和47年度から昭和56年度の間で分析数に大きな変化のあったのは, 押し麦, 食パン, 加工食品, 味噌, マーガリン, 減塩しょうゆ, 減塩味噌, 低カロリー食品であった。そのうち食パンは51, 52年度で分析数0となり, 55, 56年度で再び3となった。味噌では55, 56年度が急激に増加した。減塩しょうゆ, 減塩味噌は漸次増加の傾向であったが, 近年急激に増加した。低カロリー食品も減塩しょうゆと同様の傾向を示した。分析項目では食パン, めん類で50年度まで行われたリジンの測定がなくなり, 食パンでは55, 56年度でカルシウムの測定が新たに加わった。減塩味噌, 減塩しょうゆではNaのみであったのがCl, Kが加えられた。
    3) 減塩味噌, 減塩しょうゆの分析が昭和53年度ごろから急激に増加した。これは食塩の過剰摂取が循環器疾患に対して悪影響を及ぼすこと, 栄養所要量で食塩の摂取量が1日10g以下が望ましいとされたことに深く関係していると考えられる。
  • 江指 隆年
    1982 年 40 巻 6 号 p. 343-345
    発行日: 1982年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
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