シロネズミを飼料中の蛋白レベルを異にして脂肪量を変えて投与した場合の腸内B
2合成と2, 3細菌叢に及ぼす影響について実験した。
1) 6%カゼイン, 22%カゼイン両群共, 糞尿中排泄B
2量の減少する傾向を認めた。即ち, 大豆油増量により腸内B
2合成は減少した。
2) 22%カゼイン35%脂肪群における尿中排泄B
2量は最も少く, 6%カゼイン4.9%脂肪群のそれは最も大きかつた。
3) 1), 2) の結果より, 高蛋白, 高脂肪食餌は動物のB
2要求量を高めるものであることを確認した。
4) 6%カゼイン群において, 盲腸部及び結腸部を通じ, 大豆油増量によりE. coli 群の増加と Streptococci の減少する傾向を認め, 22%カゼイン群ではE. coli群は余り変化なく, 総生菌数, Streptococci は増加の傾向を示した。
5) 脂肪量増加による糞便B
2量の減少と細菌叢の変化間に一定の関係を認めることが出来なかつたが, 蛋白投与の際のE. coli 群の挙動と糞便B
2量の消長よりみて, E. coli群はシロネズミにおける腸内B
2合成において主働的に関与していないのではないかと推察した。
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