栄養学雑誌
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50 巻, 3 号
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  • 島田 淳子
    1992 年 50 巻 3 号 p. 113-126
    発行日: 1992年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
  • 中永 征太郎, 彌益 あや, 佐藤 孜郎, 今中 雅章
    1992 年 50 巻 3 号 p. 127-132
    発行日: 1992年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    27人の女子学生について連続7日間食事調査を行い, エネルギー (E) と食物繊維 (DF) 摂取量との関係を検討した。更に, 10人の女子学生について連続4週間, 青のりせんべいを用いて食物繊維の摂食効果を検討した。この場合, 第1週はせんべいを摂取せず, 第2週には1日3枚 (DF 0.43g/枚) のせんべいを摂取し, 第3週は1日6枚, 第4週は1日9枚とした。
    1) 日常食におけるエネルギー摂取量の増加により, エネルギーと食物繊維の比は高まる傾向にあった。
    2) 青のり添加せんべい (1枚10.3g) のラットにおける有効エネルギーは408kcal/100g, 食物繊維含量は4.2g/100gであった。
    3) 各週の1日平均エネルギー摂取量は1,597~1,691kcal/日の範囲にあり, 有意な変化をしなかった。しかし, 食物繊維摂取量は第1週8.8g/日から第4週11.6g/日と有意に増加した。その結果, エネルギーと食物繊維比は181kcal/g DFから146kcal/g DFと有意に低下した。
  • 那須 恵子, 小國 伊太郎, 金谷 節子, 太田 裕一, 菅 民郎
    1992 年 50 巻 3 号 p. 133-144
    発行日: 1992年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    静岡県における胃癌標準化死亡比 (SMR) 低地域及び高地域の住民の食生活の差異を明らかにし, 胃癌SMRを低下させる食生活要因を検討するために, 両地域の35~69歳の住民 (男性407人, 女性391人) を対象に, 1982年秋に質問紙による食生活調査を行った。調査は, 4つの食品群 (1群: 乳・乳製品, 卵; 2群: 魚介類, 肉類, 豆類; 3群: 野菜類, いも類, 果物類; 4群: 穀物, 砂糖・甘味類, 油脂, 嗜好品類) 及び栄養素等摂取状況, 総摂取エネルギーに対するたん白質・脂質・糖質のエネルギー比率, 米飯・みそ汁・果物・牛乳・緑茶等の食品摂取頻度, 及びその他の身体的要因 (年齢, 身長, 体重, 労働強度, 職業等) について実施した。その結果, 胃癌SMR低地域では次のような特徴が明らかになった。
    1) 胃癌SMR低地域の人々は高地域の人々より, 2・3群の食品摂取が多く, 特に果物, 野菜類をよく摂取していた。
    2) 胃癌SMR低地域の人々は高地域の人々より, みそ汁の摂取頻度が多く, みそ汁中に多種類の具を使用していた。
    3) 胃癌SMR低地域では, 茶の摂取状況と胃癌低危険因子と考えられている果物, 野菜, みそ汁等の食品摂取との間に正の相関が認められた。
    以上より, 茶の摂取と胃癌低危険因子の食品摂取とが相互にかかわり合って, 胃癌SMRの低下に関連しているかもしれないという可能性がうかがわれた。
  • 猪俣 美知子, 三田 禮造, 苫米地 孝之助, 添野 尚子, 小林 修平, 清水 盈行, 大木 和子, 矢野 和美
    1992 年 50 巻 3 号 p. 145-152
    発行日: 1992年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    女子大生を対象に, ストレスと栄養との関係を知るため, 次のような実験を行った。
    1) 女子大生14人を2班に分けて12日間宿泊させ, その間第1班は前半6日間が実験食A (栄養所要量を充足させ, かつ摂取食品のバランスのよい食事), 第2班は実験食B (栄養所要量を充足させさつつも, 乳・乳製品, 野菜, 果実を少なくし, 菓子等を多くした食事) を与え, 後半6日間は逆に第1班を実験食B群, 第2班を実験食A群とした。
    2) ストレスとして前半, 後半とも後期の3日間 (実験4~6日目, 及び実験9~12日目) に連続計算負荷 (小学校3~4年生の計算問題を1日6時間行わせる) を与え, その間の影響を観察した。
    3) 実験結果は, まず実験食A群, 実験食B群ともにストレス負荷により自覚症状は多くなるが, 実験食A群の場合, 負荷第1日目の自覚症状数はあまり変化が認められなかった。
    4) 尿中カテコールアミン排泄量はストレス負荷により増加するが, 特に実験食A群で負荷第1日目の増加が著しく, ノルアドレナリンで実験食B群との間に有意差が認められた。
    5) 体温, 血圧ともストレス負荷により増加するが, 特に実験食A群のほうが上昇傾向が強かった。
    6) 実験食A群と実験食B群との間で, ストレス負荷により自覚症状, カテコールアミン排泄量, 体温, 血圧などに差が認められるのは, 摂取食品の違いによる他, ビタミンA, Cの摂取量が実験食Aでは実験食Bよりかなり多いことも関係がある可能性がある。
  • 添野 尚子, 苫米地 孝之助, 三田 禮造, 猪俣 美知子, 小林 修平, 清水 盈行
    1992 年 50 巻 3 号 p. 153-163
    発行日: 1992年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    8人の女子大生を対象に日常の食物摂取状況調査を行うとともに, 5種類 (遊園地, 寒冷暴露, 連続計算, 小旅行, 栄養指導作業) のストレス負荷になると思われる作業を行い, その際の自覚症状数や尿中カテコールアミン排泄量, 心拍数等を調査した。その結果は以下のとおりである。
    1) 自覚症状数は日常のレベルに比べて連続計算では多く, 小旅行では少ない。また尿中カテコールアミン排泄量は遊園地で高く, 次いで小旅行, 連続計算の順である。
    2) 日常の栄養摂取状況が比較的良好なグループでは, ストレス負荷に伴う尿中カテコールアミン排泄量は多く, 自覚症状は逆に少ない傾向がみられた。
    3) 栄養摂取量と尿中カテコールアミン排泄量及び自覚症状数との相関関係では, ストレス負荷日にノルアドレナリン, アドレナリンの排泄量ともビタミンB1, B2, Cの摂取量との間にそれぞれ有意の正相関が認められた。
    4) ストレスの種類別にみると, 連続計算でノルアドレナリン及びアドレナリンの排泄量が, 遊園地でノルアドレナリン排泄量が, ビタミンB1, B2, Cの摂取量とそれぞれ有意の正相関を示した。なお, カルシウムの摂取量は, 遊園地でアドレナリン排泄量と, 小旅行でノルアドレナリン排泄量との間でそれぞれ正相関がみられた。
    5) 食品群別摂取量との関係では, 緑黄色野菜と果実の摂取量がノルアドレナリン及びアドレナリンの排泄量と, 魚介類, その他の野菜がノルアドレナリン排泄量とそれぞれ正相関が認められた。
    6) ストレス負荷時の心拍数の変化を遊園地及び連続計算で観察したが, 遊園地ではかなり心拍数の増加が認められたのに対し, 連続計算では全く変化はなかった。
  • 厚生省保健医療局健康増進栄養課
    1992 年 50 巻 3 号 p. 165-182
    発行日: 1992年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
  • 柳 少青, 陳 洪
    1992 年 50 巻 3 号 p. 185-187
    発行日: 1992年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    Znは小児の健康や疾病との間に関係があることは知られるところであるが, Zn欠乏症の小児に対する予防や治療法が大きな課題である。
    天津医学院附属医院中医小児科では, Zn欠乏症の予防と治療に関する研究を行い, 天然産物を利用して好成績を得ることができた。天津長城食品公司と提携し, 小児の嗜好に合った“高〓甜果凍”の開発を行い, 300例のZn欠乏症の小児に対し臨床治験を行った。その結果, 毛髪中のZn含量は投与前に比べ, 30日後には増加することが認められた。
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