栄養学雑誌
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56 巻, 2 号
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  • 大森 正司
    1998 年 56 巻 2 号 p. 59-69
    発行日: 1998/04/01
    公開日: 2010/02/09
    ジャーナル フリー
  • 食行動パターンと食意識
    原田 昭子, 春木 敏, 山口 静枝
    1998 年 56 巻 2 号 p. 71-80
    発行日: 1998/04/01
    公開日: 2010/02/09
    ジャーナル フリー
    幼児を育てている母親の食行動パターンと食意識との関連を検討し, 次のような結果が得られた。
    1) 食生活上で重点を置く順位は, 栄養管理, 安全性, 楽しみ, 経済性, 調理技術, 簡便性の順であった。
    2) 楽しみと安全性は, 食生活管理が高いパターンを特徴づけ, 食の家庭外依存は楽しみを, 家庭内調理は安全性を重視するためである。
    3) 家庭内調理技術を活かした食生活を楽しむことは, よりよい食生活管理の実現となり,“食を楽しむ”食事観の育成が重要である。
    4) 経済性・簡便性は, 食生活管理に無関心な食行動パターンに内在し, 家庭内調理を減少させている食意識である。
    5) 食行動パターンの意識構造は安全性, 楽しみ, 簡便性, 経済性・簡便性からなっている。そこで, 食行動パターン別に対応した食教育は, これらの食意識を踏まえたものとなっており, 行動変容に有効である。
  • 西堀 すき江, 並木 和子
    1998 年 56 巻 2 号 p. 81-87
    発行日: 1998/04/01
    公開日: 2010/02/09
    ジャーナル フリー
    日常よく用いられる野菜46種類, いも3種類, きのこ2種類, 果実15種類を試料とし, ジューサーで搾汁し, 水溶性区分の活性酸素消去能, 特にスーパーオキシドアニオンラジカル(O2-) 消去能をルミネッセンス法を用い検討した。1試料については1~10,000倍の5段階の希釈濃度で測定し, IC50を求め, 次の結果を得た。
    1) 実験に供した試料中, 黄ピーマンと赤ピーマンに最も高いO2-消去活性が存在することが分かった。次に, トマト, プチトマトなどが高い活性を示した。にんじんは, 原液ではO2-消去活性が存在するが, 他の野菜と比較すると低かった。今回は搾汁したジュースを用いたことから, 脂溶性成分であるβ-カロテンなどが抽出されず, 活性が低くなったことが考えられる。
    2) 緑黄色野菜のチンゲン菜, アスパラガスは1,000倍希釈でO2-消去活性を示したが, その他の野菜であるかぶ, キャベツ, たまねぎ, 根しょうが, にんにく, 大根, 白菜などは1,000倍希釈でもO2-消去活性を有し, 高い活性のあることが分かった。これらの結果は, 水溶性区分に含まれるポリフェノール, ビタミンCやその他の成分の総合作用に起因すると考えられる。
    3) 野菜を植物学的及び利用する部位により分類した場合のO2-消去活性は, 一部例外もあるが, 果菜類のナス科, 根菜類のアブラナ科・スイレン科, 葉菜類のアブラナ科・ユリ科, きのこ類のシメジ科に高い活性を認めた。
    4) 果実類の中では, 柑橘類のグレープフルーツ, レモン, オレンジ, 温州みかんにO2-消去の高い活性が認められた
  • 奥 恒行, 中村 禎子, 岡崎 光子
    1998 年 56 巻 2 号 p. 89-99
    発行日: 1998/04/01
    公開日: 2010/02/09
    ジャーナル フリー
    女子大生について, 排便及び便性状 (形, 量, 色, 臭い) に及ぼす低分子化アルギン酸-Na含有飲料 (1缶150ml, 低分子化アルギン酸-Na4g) 摂取の影響をプラセボ飲料摂取と比較した。結果は次のとおりである。
    1) 1週間当たりの排便日数は, アルギン酸飲料1缶以上を摂取した時“軽い便秘群”において用量依存的に有意に増加したが,“正常排便群”においては有意な改善は認められなかった。また, プラセボ飲料摂取では,“軽い便秘群”,“正常排便群”のいずれにおいてもこのような改善は認められなかった。
    2) アルギン酸飲料1缶以上を摂取した時“軽い便秘群”の便形状は軟化して“正常排便群”の形状に近づいたが, プラセボ飲料摂取ではこのような改善はみられなかった。
    3) アルギン酸飲料1缶以上の摂取で“正常排便群”の便量に増大がみられ, 2缶摂取では“軽い便秘群”に顕著な増量効果が出現して“正常排便群”の便量に近づいた。プラセボ飲料摂取ではこのような改善はみられなかった。
    4) アルギン酸飲料1缶以上の摂取で“正常排便群”と“軽い便秘群”に便の色の改善がみられたが, 2缶摂取では“軽い便秘群”の効果が顕著になり,“正常排便群”の便の色に近づいた。プラセボ飲料摂取ではこのような改善はみられなかった。
    5) アルギン酸飲料1缶摂取で“軽い便秘群”に便臭の改善がみられたが, 2缶摂取では“正常排便群”にも改善がみられた。プラセボ飲料摂取ではこのような改善はみられなかった。
    以上の結果, アルギン酸飲料 (150ml/缶, 低分子化アルギン酸-Na4g) 1缶以上の摂取によって排便及び便性状 (形, 量, 色, 臭い) の改善効果が期待できるとの示唆を得た。
  • 戸田 和正, 中村 丁次
    1998 年 56 巻 2 号 p. 101-104
    発行日: 1998/04/01
    公開日: 2010/02/09
    ジャーナル フリー
    一般に市販されているガラクトマンナンを主成分とした食品である液状天然食物繊維含有食品の食後高血糖並びに, 血糖コントロール状態 (HbA1c) に及ぼす影響を検討した。
    1) 健常者4人を対象とし, 全粥330gに梅びしお10gと塩0.5gにDF (ガラクトマンナン4.7g) を混じたものを朝食として摂らせた群とDFを混じなかった食事を摂らせた群の血糖変化を比較した。有意差はなかったが, 付加した群のほうが低い傾向にあった。
    2) 食事療法のみでコントロール中のNIDDM患者3人に, 健常者と同様の試験を行った。付加した群の摂取後60分の血糖値は, 付加しない群に比して有意 (p<0.05) な低値を示した。
    3) 食事療法が不十分のため血糖コントロールが不良と判断された10人に, DF (ガラクトマンナン5g) を毎食3か月間摂取した場合のHbA1cの推移を観察した。継続できた6人のHbA1c値は, 8.2±0.2%から7.9±0.2%へ有意な低下 (p<0.05) を示した。
  • 久野 (永田)一恵, 江頭 美和, 水沼 俊美
    1998 年 56 巻 2 号 p. 105-110
    発行日: 1998/04/01
    公開日: 2010/02/09
    ジャーナル フリー
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