厳しい食事制限条件下で強度の自主トレーニングに入り, 15日目のプロ野球選手54名の摂取栄養量と消費エネルギー量及びその時の血液性状, 血清の生化学的所見について検討した。
1) 消費エネルギーと摂取ニネルギーとの間に約1,300kcalの差がみられ, このエネルギー差によって休暇中に増加した体重の減少がはかられでいる。
2) たん白質摂取量は平均で体重kg当たり1.4gでトレーニング中の運動選手としでは低値であった。
3) 平均赤血球血色素量の標準値以下が55.6%, 平均赤血球色素濃度の標準値以下が25.9%の者にみられた。
4) 赤血球とヘモグロビンが共に標準値以下が1例, 平均赤血球血色素量とヘモグロビンが標準値以下が2例, 平均赤血球血色素量と平均赤血球色素濃度が共に標準値以下が6例みられた。
5) 血清の生化学的所見では標準範囲以下の値を示したものはヘモグロビン値で9.3%, コレステロール値で7.4%みられた。
6) 以上の結果は強度のトレーニングを行っでいるスポーツ選手にとっで厳しい運動に耐えるための体力を維持し, 身体機能を効果的に作動させるためバランスのよい栄養補給が必要であることを示しでいる。
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