【目的】出産後3,4か月の女性の体格と食習慣・生活習慣および骨量との関連について,骨粗鬆症予防のために検討することを目的とした。
【方法】東京都T区I保健所で3,4か月児健康診査に来所した母親2,466人を対象に,身体状況,生活習慣,食習慣等についてのアンケート調査および超音波法による踵骨骨量測定を行った。対象者を体格指数(Body mass index: BMI)により,やせ群(18.5 kg/m
2 未満),普通群(18.5 kg/m
2 以上 25.0 kg/m
2 未満),肥満群(25.0 kg/m
2 以上)の3群に分けた。
【結果】BMI 3群の内訳は,やせ群338人(13.7%),普通群1,964人(79.6%),肥満群164人(6.7%)であった。骨量の指標(Stiffness)は,「やせ群」が「普通群」または「肥満群」に比べ,有意に低値を示した(それぞれ
p<0.001)。また,「欠食することはあるか」という問いに対し,「はい」と答えた者は「やせ群」で24.6%,「普通群」で33.1%,「肥満群」で40.9%であり,やせ群,普通群,肥満群の3群間で有意な差が認められた(
p<0.001)。
【結論】出産後3,4か月の女性2,466人を対象に,超音波法による踵骨骨量測定を行った結果,「やせ群」が「普通群」や「肥満群」に比べ,骨量が有意に低値であり,体格と食習慣・生活習慣および骨量との関連について示すことができた。
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