栄養学雑誌
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41 巻, 3 号
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  • 家森 幸男
    1983 年 41 巻 3 号 p. 129-137
    発行日: 1983年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
  • 日常の食生活における無機質摂取量に関する研究 (第1報)
    尾立 純子, 大柴 恵一, 藤田 忠雄, 神戸 保
    1983 年 41 巻 3 号 p. 139-145
    発行日: 1983年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    日本人の日常食からの無機質摂取量を知る目的で, 大阪ならびに, 神戸市内の家庭を対象とした食事調査に基づくモデル献立を調理し, その無機質含量を測定した。
    無機質の摂取量はCaが若干不足気味であり, Naが適正摂取量を大きく上回っていた。
    無機質の3食 (朝, 昼, 夕) からの摂取割合は, ほとんどの成分で夕食からの摂取が最も多かった。しかし, Caは朝食からが最も多かった。
    昼食を外食した場合の無機質摂取量は家庭食に対して集団給食で143~229%, 給食弁当で91~259%であった。
    無機質摂取量の計算値と分析値を比較すると, Ca, FeおよびNaは分析値が計算値を上回った。
  • 日常の食生活における無機質摂取量に関する研究 (第2報)
    瓦家 千代子, 大柴 恵一, 神戸 保, 藤田 忠雄, 亀井 正治, 新井 弘子, 野村 公子, 津田 照
    1983 年 41 巻 3 号 p. 147-153
    発行日: 1983年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    日本人の無機質摂取量の実態を知る目的で, 大阪府下の老人および児童施設における日常食中の無機質含量を測定した。
    各無機質の摂取量で不足傾向にあったのは, 老人でCa, Mg, Fe, 児童でCa, Mgであり, 過剰傾向にあったのは, 老人でP, 児童でP, Naであった。
    無機質の3食 (朝, 昼, 夕) からの摂取割合は, Caについては老人, 児童ともに朝食が最も多く, 他の無機質については, 老人では3食からバランスよく摂取されていたが, 児童では朝食で若干低値を示した。
    無機質摂取量の計算値と分析値を比較すると, 児童のFe摂取量以外は分析値が計算値を10~30%下回った。
  • 大沢 清二, 深谷 澄, 高橋 徹三
    1983 年 41 巻 3 号 p. 155-166
    発行日: 1983年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    茨城県下の全域から, 児童・生徒計3,949人を抽出し, 金・土・日曜日における家庭での食事実態を調査した。この資料を解析の手がかりとして, 児童・生徒の食事の構造を巨視的に把握するために食品間の相関係数を求め, さらに因子分析をしたところ, 次のような結果が得られた。
    1) 牛乳摂取量と乳類摂取回数, 乳製品摂取量と乳類摂取回数, 緑黄色野菜摂取量と緑黄色野菜摂取回数の間には強い相関があり, ある食品の摂取量は, その摂取回数に依存する程度が大きいことが示唆された。
    2) 牛乳, 乳製品, 野菜類, 油脂類は他の食品とともに摂取される傾向があるのに対し, いも類, 菓子類, 嗜好品類は独立的に摂取される傾向があった。
    3) 食品摂取の因子構造としての性差は認められなかった。
    4) 小学生は男女とも5因子構造であるのに対して, 中学生は男女とも7因子構造であって, 中学生は小学生より多様化した食事をしていることが認められた。
  • 青年・中年・母性を対象とした調査にみられる内容について
    熊沢 昭子, 後藤 桂葉, 石川 昌子, 大野 知子, 服部 イク, 中野 典子, 磯部 しづ子
    1983 年 41 巻 3 号 p. 167-184
    発行日: 1983年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    1940~1975年にいたる35年間に, 青年・中年・母性を対象として行われた栄養調査文献114報を用いて, 経年的に文献の出現数, 調査の主題, 同時調査項目および栄養素・食品群別摂取量などについて, まとめた結果は次のとおりである。
    1) 本調査対象のうち, 文献数の多かったのは中年であり, また, 性別区分では男子対象の調査であった。
    2) 調査の主題については男子が職業分類からみたもの, 女子は農山村婦人の, また母性では妊婦, 授乳婦の調査が多くみられた。
    3) 同時調査項目は極めて多く, かつ多岐にわたっていた。そのうち, 臨床検査を伴う項目は, 全栄調査よりも特栄調査で行われていることが多かった。また, 男子では生理・生化学的項目が, 女子では生活時間や食行動などの面から取り上げられた項目が多いことが特徴としてあげられる。
    4) 栄養素摂取量の分布は, 各労作, 職業などにより多様化しており, やや重い労作ではエネルギー, たん白質, 脂肪の摂取は高いが, 無機質, ビタミン類は他の労作と大差はなかった。
    5) 食品群別摂取量の記載された文献は少ないが, このうち, 緑黄色野菜については共通して低い摂取傾向にあった。
    6) 文献の報告者により指摘された不足栄養素は第2報, 第3報と同様の傾向であり, VAが不足していることが最も多くあげられており, 次いで, Ca, VB2, VB1, VCの順であり, いずれも微量栄養素であった。
  • 高齢者を対象とした調査にみられる内容について
    石川 昌子, 後藤 桂葉, 熊沢 昭子, 大野 知子, 服部 イク, 中野 典子, 磯部 しづ子
    1983 年 41 巻 3 号 p. 185-192
    発行日: 1983年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    高齢者が増加している現状において, 高齢者を対象とした栄養調査文献を収集, 整理しておくことは, 対象の健康維持のうえから食生活のあり方を考えるための基礎資料となるものと考える。また前報に続き, ライフステージとしての記録の意味をもつ。したがって, これらの文献26報について集成し, 次のような結果を得た。
    1) 高齢者対象の栄養調査は全栄調査が多く, ほとんどが男女共通に調査されていた。
    2) 調査主題では実態把握を目的とする調査が多かった。
    3) 同時調査の項目は極あて多く, 全栄調査では生活環境や食生活の諸条件に関する項目がみられ, 特栄調査では生理, 生化学的検査項目が多種類にわたってあげられていた。
    4) 栄養素摂取量については, 都市高齢者より農村高齢者がたん白質, Ca, VA, VB1, VB2, VCの値が低いほうに分布している傾向がみられた。一方, 施設居住高齢者の報告は都市高齢者と農村高齢者の中間程度に分布している報告が多くみられた。
    5) 食品群別摂取量の年次推移による変動はあまりみられなかった。
    6) 栄養調査文献の報告者が述べている高齢者の不足栄養素は, Ca, VA, VB1, VB2などであった。
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