1974年5月から1975年2月までの間, 大阪市内の1児童福祉施設の健康な児童, 生徒 (6~15歳) 126名の体位計測と摂取食事調査をした。1部は既に報告したが, 今回はR.I.を中心に成長状態などについて, 小学校低学年, 小学校高学年, 中学生の3年齢層に分けて検討した。
1) 11月の身長, 体重, R.I.の数値は対象と全国平均の間に有意の差は認められなかった。R.I.の変異係数は男子では小学校高学年, 女子では中学生が大であった。
2) 身長と体重の相関係数の11ヵ月平均の最大は男女ともに小学校低学年, 最小は男子では小学校高学年, 女子では中学生であった。
3) 1972~1974年の全国平均のR.I.による肥痩度区分によると, 対象者は男女ともに, 3年齢層いずれも, その平均R.I.は肥痩度「ふつう」に属していた。
4) 男子は加齢に伴いR.I.は減少し, 女子は小学校高学年が最小であった。
5) 全年齢層通じてのR. I. の季節別平均は, 男女ともに季節差は認められなかった。
6) R.I.の最大季節別例数では男子は春, 女子は春と冬, 最小季節別例数では, 男女ともに夏の例数が多かった。
7) R.I.の4月から翌年2月までの変動量は, 男子は3年齢層いずれもマイナス, 女子は小学校低学年はマイナス, 女子は小学校低学年はマイナス, 他の2年齢層はプラスであった。
8) エネルギー摂取最とR.I.との相関係数は, 男子小学校低学年はマイナス, 女子小学校高学年はプラスの有意性が認められた。
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