栄養学雑誌
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53 巻 , 4 号
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  • 佐藤 祐造
    1995 年 53 巻 4 号 p. 239-246
    発行日: 1995年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
  • 樋口 寿, 高木 絵理子
    1995 年 53 巻 4 号 p. 247-254
    発行日: 1995年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    Medium chain triglyceride (MCT) の添加量の違いが, シューの形状に及ぼす影響を, 常法と冷凍法について検討した。
    1) 焙焼による重量減少は, 常法ではMCT添加の影響は認められなかったが, 冷凍法ではMCT添加量90g, 105gのシューが有意に少なかった (p<0.01)。
    2) 水分比率は, 冷凍法に比べ常法では比率が高く, MCT添加量の増加とともに減少した。
    3) 常法・冷凍法とも, MCT添加により硬くなった。また, 体積は常法ではMCT添加量が増加するにつれて大きくなり, 冷凍法では減少した (p<0.05)。
    4) 常法では, 添加量の増加とともに底辺及び最大径に対する高さの比率は小さくなり, 冷凍法では, 底辺に対する高さの比率のみ小さくなった。
    5) シューの断面は, MCT添加量の増加とともに常法では横広がりとなり, 冷凍法では小さくなった。空洞の形成は, 常法よりも冷凍法が悪かった。
    6) 色については, MCT添加量の違いによる影響はほとんど認められなかったが, 冷凍法では明度, 白色度は常法より低値であった。
    7) MCT添加量が45g, 60g, 75g, 90gのシューについて順位法を用いて官能検査を行ったところ, 冷凍法のMCT45g添加シューが有意に好まれ, 90g添加シューは有意に好まれなかった。
  • 滝田 聖親, 奥 恒行, 和田 政裕, 印南 敏
    1995 年 53 巻 4 号 p. 255-262
    発行日: 1995年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    採卵鶏にn-6源としてのコーン油 (CO) と, n-3源としての魚油 (FO) をそれぞれ投与した場合の, 鶏各組織におけるコレステロール (Chol) 及びn-3とn-6多価不飽和脂肪酸 (PUFA) 濃度への影響を中心に比較検討した。
    卵黄及び鶏の各組織における Chol と総脂質濃度は, CO群とFO群間に有意差を認めなかった。n-6系は, 必ずしも飼料油脂の性質を反映せず, 卵黄と肝臓ではFO群に比べCO群で有意に多かったが, その他の組織では逆にCO群の濃度がFO群のそれに比べて有意に低いか, 低い傾向を示した。n-3 PUFA濃度は, 各組織で飼料油脂の性質を反映し, むね肉のC20:5を除きどの組織でもFO群でCO群に比べて有意に増加した。C22:6濃度は両群とも卵黄で最も高かったが, FO群ではCO群に比べて有意に高値を示した。FO群における各組織のC20:4/C18:2比の低下は, C18:2からC20:4への代謝転換がn-3 PUFAにより阻害されることを示している。FO群の卵黄及び各組織のn-3/n-6比は, CO群に比べて有意な増加が認められた。これは, n-3/n-6比の高い卵黄と鶏の組織が有意なn-3 PUFA源となりうることを示唆するものである。
  • 井上 清, 向山 美雄, 辻 啓介, 田辺 伸和, 樽井 庄一, 阿部 士朗, 高橋 誠
    1995 年 53 巻 4 号 p. 263-271
    発行日: 1995年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    麹菌に Monascus pilosus (IFO4520) を用いて調製した紅麹は, SHRに対して血圧降下作用を示している。そこで, 高血圧症者に対する効果を調べるために, 軽症ないし境界域本態性高血圧症者に対し, 紅麹入りドリンクを摂取させる3種の試験を行った。
    (1) 入院高血圧患者12人に対し, シングルブラインド法で1日当たり紅麹0g, 9g, 18g, 27g相当のエキスが入ったドリンクを2週間摂取させた用量依存性試験, (2) 通院高血圧患者12人に (1) と同様に紅麹ドリンクを1か月間摂取させた用量依存性試験, (3) 高血圧の通院患者7人に対し9g/日の紅麹相当のエキスを6か月摂取させた長期摂取試験。
    入院患者の2週間摂取試験では, 紅麹ドリンク3本/日 (紅麹27g相当) を摂取した場合に, 157±11/91±10mmHgから141±10/81±6mmHgへと, 収縮期圧, 拡張期圧ともに明らかな降下が観察された (p<0.05)。また, 通院患者への1か月間の紅麹ドリンク摂取試験においては, 紅麹ドリンク3本/日の摂取で154±9/92±6mmHgから147±10/81±5mmHgと明らかな血圧降下作用が観察された。
    7人の高血圧症を有する通院患者に対し, 6か月間紅麹ドリンクを摂取した試験では, 紅麹ドリンク1本/日 (紅麹9g相当) の摂取で164±9/99±6mmHgから154±14/88±5mmHgへとともに血圧の降下が観察された。更に, 228±42mg/dlから184±27mg/dlと血清総コレステロール値の低下も認められたが, 紅麹ドリンクを与えないで6か月観察した5人では, これらの効果はみられなかった。
    以上の結果から, 紅麹エキスの摂取により, 高血圧症者で血圧と血清コレステロールの改善作用が判明した。
  • 高橋 リエ, 諸橋 彰子, 森 文平
    1995 年 53 巻 4 号 p. 273-280
    発行日: 1995年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    日常食の食物繊維含量を知る目的で, 本学の給食管理下にある女子学生の食事, 1日3食, 連続14日間の計42食について「日本食品食物繊維成分表」を用いてDF量を計算した。
    この計算値と, すでに同食事を Prosky 変法で定量し本誌に報告した値との比較を行った。結果は次のとおりであった。
    1) 42食の1食当たりのTDF量の計算値は, 2.2~12.9gの間にあり, かなりのばらつきが認められた。実測値に対しての相関関係はr=0.862 (p<0.05) であった。
    2) 1日当たりのTDF量の計算値は, 13.9~26.0gの間にあり, 実測値に対しての相関関係はr=0.805 (p<0.05) であった。
    3) 14日間の平均1日当たりのTDF量計算値は20.6gで, 実測値の86%であった。
    4) 1日当たりのIDFとSDF量の比率は, 実測値と計算値がほぼ同率で, 平均としてIDF 82~83%, SDF 17~18%であった。
    5) 献立によって, 実測値と計算値との関係には特に顕著な特徴は認められなかった。
    6) 成分表を使用した総食品数の約20%が類似食品の利用による類推した値で, そのTDF量は1日量の平均値で, およそ10%に相当した。
    7) 食事の計算によるTDF量は, 実測値に比較して約20%程度低い値を示すと考えられる。
  • 北野 智賀子, 佐藤 由佳, 近松 香里, 幾高 敏晴, 後藤 尚己, 石黒 源之, 平野 高弘
    1995 年 53 巻 4 号 p. 281-286
    発行日: 1995年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    維持透析患者5例に対し, 1日600mg以下の低リン食及び低リン食に1日600mgになるようにカルシウムを添加した食事を施行し, 食事のみで血清リン値をコントロールできるかを検討した。その結果, 低リン食開始後血清リン値はなだらかな低下傾向を示した。更に, 低リン食にカルシウムを添加した食事を施行することにより, 血清リン値は食事療法施行前と比較して有意に低下した。また, 血清カルシウム値は食事療法施行前後で有意差を認めなかった。
    低リン食を行うことで血清リン値は減少するが, カルシウムを食事中に添加することにより, 血清リン値を更に低下させる可能性がある。従って, 低リン食を行う時には, 食事中のカルシウム含量にも考慮する必要性があることが示唆された。
  • 山岸 恵美子
    1995 年 53 巻 4 号 p. 287-293
    発行日: 1995年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    1962~1992年度の給食管理実習における献立と調理法及び食品の購入価格について調査検討し, 次の結果を得た。
    1) 主食の様式はいずれの年度も米飯を主とする和風が多く, 特に1982年度以降は71~85%に達した。内訳は, 白飯と変わりご飯が最も多かった。
    2) 主菜の様式は, 1972年度以降では和風よりも洋風が多かった。主菜の調理形態は, 揚げ物と焼き物で57~80%を占めていた。また, 1980年度以降は, 豆腐やおからを挽肉に混合した和風ハンバーグや鶏肉のみそ焼きなど和風形態の焼き物が出現し, 動物性脂肪の摂取を抑制した食生活が認められた。
    3) 副菜の様式では, 和風が52~89%と多かった。調理形態は和え物が8~67%, 煮物が4~29%であった。
    4) 漬物はほとんどが, はくさい, キャベツ, きゅうりなどの即席漬であったが, 摂取頻度は経年的に減少し, 1986年度以降は5%以下となり, 減塩を意識した食生活が認められた。
    5) 本学における実習の献立は, 和・洋・中華の混合型が多く, この形態は栄養面や価格面などの視点からは合理的な献立であることが示唆された。
    6) 汁物は1978年度以降, みそ汁が33%以下に減少し, すまし汁とコンソメスープが増加した。
    7) デザートは経年的に著しく増加し, その調理形態も生鮮果実類をそのまま切断したものから, 果実類を寒天で固めたものやヨーグルト和えに変化した。
    8) 38種類の食品の購入価格の年次推移は, 卵類, 砂糖類では2倍以下, 鯨肉を除く獣鳥肉類, 乳類, 油脂類, 調味料の一部は2~3倍, 精白米, みそ, 温州みかんは約5倍に上昇していた。
    9) いも類, 魚介類, 野菜類の購入価格は, 食品の種類によって大差があった。魚介類では, さんま, さば, あじ, たら, するめいかなどが11~18倍に上昇して, 食費の9.6倍を上回っていた。
    10) 1食の食費に占める穀類, 魚介類, 獣鳥鯨肉類, 乳類・卵類, 野菜類 (いも類含む), 果実類の価格の変動比率を食品群別に検討すると, 穀類が経年的に低下して, 1962年度の36%が1992年度では16%を示した。
    11) 1食の食費に占める魚介類の価格の比率は5~14%で, 獣鳥鯨肉類の9~28%よりも低かった。また, 乳類・卵類は両者合わせても4~9%であった。
    12) 1食の食費に占める野菜類 (いも類含む) の価格の比率は, 摂取量の増加に伴い上昇し, 1962年度の15%が1992年度では27%になった。果実類は1962年度1%, 1992年度7%で食費に与える影響は少なかった。
  • 相川 りゑ子, 宮本 宰世, 橋本 勲, 八倉巻 和子
    1995 年 53 巻 4 号 p. 295-300
    発行日: 1995年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    対象学生について, 最大酸素摂取量40ml/kg/分以上の運動群 (74人) と40ml/kg/分未満の非運動群 (91人) そして, 歩数8,000歩/日以上の活発群 (93人) と8,000歩/日未満の不活発群 (72人) とに分類し検討した。
    1) 身長, 体重は各群間で有意な差は認められなかった。
    2) 皮脂厚は運動群30.0mm, 非運動群31.4mm, 活発群29.8mm, 不活発群32.1mmであり, 運動群より非運動群のほうが, 活発群より不活発群のほうが有意 (p<0.01) に大きい値であった。
    3) 血圧については, 不活発群より活発群のほうが最高血圧, 最低血圧ともに有意 (p<0.01) に低い値を示した。
    4) 非運動日の1日の平均心拍数は, 非運動群より運動群のほうが有意 (p<0.01) に低い値を示した。
    5) コレステロールについては, 不活発群より活発群のほうが総コレステロール, LDL-コレステロールは有意 (p<0.01) に低く, HDL-コレステロールは有意 (p<0.01) に高い値を示した。
    6) 栄養素等摂取状況は, エネルギー, カルシウム, 鉄の充足率は各々88.4%, 85.0%, 77.5%で所要量を満たしておらず, 各群間に有意差はみられなかった。
    以上, 運動群と非運動群, 活発群と不活発群では, 身長, 体重などの見かけ上の体格には差がないが, 皮脂厚, 血圧, 心拍数, 総コレステロール, HDL-コレステロールに有意 (p<0.01) な差が認められ, 活発な身体活動の大切さが示唆された。
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