栄養学雑誌
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57 巻 , 3 号
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  • 鈴木 清, 滝澤 誠, 板垣 英二, 石田 均
    1999 年 57 巻 3 号 p. 125-134
    発行日: 1999/06/01
    公開日: 2010/02/09
    ジャーナル フリー
    インスリン依存型糖尿病及びインスリン非依存型糖尿病患者の慢性合併症の1つとして, 糖尿病性骨減少症がある。病態上の特徴として, 主に皮質骨の骨塩量が減少し, その背景として骨芽細胞機能の低下が指摘されている。一方, 破骨細胞機能についてはむしろ亢進しているものと考えられる。また, 成因には少なくとも一部にビタミンD代謝異常や相対的な副甲状腺機能の低下, 骨芽細胞へのインスリン作用の不足などが関与している可能性がある。高齢化社会を迎えるに当たり, 糖尿病での骨代謝異常の病態・病因の解明を進め, その治療法や予防法を早期に確立することが必要である。
  • 倉賀野 妙子, 奥田 和子
    1999 年 57 巻 3 号 p. 135-144
    発行日: 1999/06/01
    公開日: 2010/02/09
    ジャーナル フリー
    子どものう蝕予防において食生活面からの実践を妨げている問題点を探るため, 神戸市と芦屋市の4~6歳の幼稚園児の親404人 (母親98%) を対象として, 子どものう蝕予防と食生活との関連性に対する親の意識及び子どもの間食状況を調査した。
    1) 子どものう蝕を予防するために, さまざまな取り組みがなされていたが, 「歯磨き」, 「うがい」,「フッ素の塗布」などの歯科衛生領域に属する内容の比率に比べ,「寝る前に食べない」,「甘い物を食べ過ぎない」,「おやつの時間を規則正しくする」などの食生活面に関する内容の比率は低かった。
    2) う蝕の治療の際, 歯科医院で受けた予防法は, 歯磨きや歯質への配慮に関するものが圧倒的であり,食生活面からの指導は少なく, 実際に子どもに取り入れられている予防法と同じ傾向であった。
    3) 食べ方などの食生活習慣が, 子どものう蝕予防に大きく関係しているとの認識をもつ親は2~3割にとどまり, そうした認識は, う蝕の子どもをもつ親のほうがう蝕のない子どもの親より低いことが示唆された。
    4) 子どものう蝕は「予防できる」と答えた親は55%であり, う蝕のない子どもをもつ親に多かった。子どものう蝕は「予防できない」と答えた親は3%,「どちらともいえない」は42%であり, う蝕の子どもをもつ親に多かった。う蝕に対して明確な予防意識をもてない, 後者の親は, 生まれつき子どもに備わっている歯の質や遺伝的な体質があるため, 子どもがう蝕に罹患すると考えており, う蝕の予防に食生活が関与しいる認識度は低かった。
    5) う蝕に罹患している子どもは, う蝕のない子どもに比べて, 間食の管理が子どもの自由意志にまかされている面が認められた。すなわち, う蝕の子どもは「買い置きおやつを自由に食べる」,「冷蔵庫にある甘味のある飲み物を自由に飲む」,「子どもが自由に間食を買いに行く」などの行動をし, おやつは「子どもの好み」が優先されることが多かった。
  • 西尾 素子, 足立 己幸
    1999 年 57 巻 3 号 p. 145-156
    発行日: 1999/06/01
    公開日: 2010/02/09
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は, 栄養成分表示を用いた栄養教育の可能性を見つけるために, ヘルス・ビリーフ・モデルを基に, 高校生の栄養成分表示の利用と食知識・食態度・食行動との関係を明らかにすることである。ヘルス・ビリーフ・モデルと食行動モデルを基に調査の枠組みを作成し, 1996年9月に愛知県名古屋市において高校生335人を対象に調査を行った。
    高校生の食品購買行動の特徴として, コンビニエンスストアの利用が多いこと, 缶飲料の購買頻度が多いこと等があげられた。
    栄養成分表示について知っている者は全体の86.8%であり, そのうち, 参考にする者は26.6%であった。栄養成分表示の理解については, 全体の40.2%が全く・あまり分からない, 栄養成分表示に対する関心については, 全体の51.5%があまり・全く関心がない, 栄養成分表示を利用することのめんどうくささについては, 全体の28.6%がとても・かなりめんどうくさい, 栄養成分に気をつけて食事を食べているかについては, 全体の65.4%があまり・全く気をつけていないとしていた。
    栄養成分表示の利用に, 最も強い正の影響を及ぼしていたのは栄養成分表示に対する関心であり, 負の影響を及ぼしていたのはめんどうくささであった。
    栄養成分表示を参考にする群は, 他群に比べて, 関心がない, めんどうくさいとする者が有意に少なかった。
    栄養成分表示の利用に影響を及ぼす食知識・食態度・食行動について, ヘルス・ビリーフ・モデルの仮説をほぼ支持する結果が得られた。
  • 芳賀 ひろみ, 山中 仙示, 横田 貴美, 武田 英二
    1999 年 57 巻 3 号 p. 157-163
    発行日: 1999/06/01
    公開日: 2010/02/09
    ジャーナル フリー
    入院患者として肝硬変患者18人, 胃・食道疾患患者15人, 膵臓疾患患者5人, 及び腸疾患患者 9人の計47人を対象に, 経口摂取エネルギー量と栄養状態の関係について解析した。その結果, 肝硬変以外の疾患では経口摂取エネルギー量とBMI, 及び経口摂取エネルギー量と血中アルブミン濃度の間に有意な相関関係が認められたが, 肝硬変では両者ともに相関が認められなかった。このことより, 肝硬変以外の疾患では経口摂取エネルギー量が患者の栄養評価の指標として有用であることが示唆された。一方, 肝硬変では経口摂取エネルギー量だけでなく肝機能の程度などが栄養不良の発症に深くかかわっていることが考えられた。
  • 今村 裕行
    1999 年 57 巻 3 号 p. 165-168
    発行日: 1999/06/01
    公開日: 2010/02/09
    ジャーナル フリー
    大学の空手道部員を対象に, 空手道練習中のRMR及びエネルギー消費量について検討した。
    70分間の空手道練習中の平均RMRとエネルギー消費量は, それぞれ8.1±1.3と0.129±0.010kcal/kg/分であり, これらの値は, 日本人の栄養所要量に示されている柔道と剣道の値よりも高い値であった。栄養所要量に準じて求めた大学空手道選手の生活活動指数は1.58となり, 生活活動強度は“重い”に属していた。各被検者の生活活動強度を“重い”として算出した1日のエネルギー所要量は (平均4,329±407kcal), 空手道のエネルギー消費量から求めた1日のエネルギー消費量 (平均4,760±448kcal) を約10%下回っていた。
  • 恩田 理恵, 三阪 泰代, 渡邊 早苗
    1999 年 57 巻 3 号 p. 169-175
    発行日: 1999/06/01
    公開日: 2010/02/09
    ジャーナル フリー
  • 江口 昭彦, 齋藤 寛, 田中 静恵, 田中 恵子, 中野 篤浩, 有澤 孝吉, 小林 誠
    1999 年 57 巻 3 号 p. 177-182
    発行日: 1999/06/01
    公開日: 2010/02/09
    ジャーナル フリー
    種々の食品中の硫黄含量を明らかにすることにより, 硫黄の摂取量また硫黄の人体に対する生理的意義や健康状態との関連を知るための基礎資料の作成を目的とし, 予備的な回収実験の後, ICP発光分析法により12群77種 (各5検体) の食品について硫黄含量を測定した。この結果に基づいて, たんぱく質, 含硫アミノ酸と硫黄含量との相関を解析した。
    1) システイン溶液を用いた回収実験の結果, 過酸化水素水, 硝酸, 過塩素酸を加える操作法が, 最も高い回収率 (97.8±2.1%) を示した。
    2) 魚介類, 卵類, 豆類, 獣鳥肉類, 藻類 (あまのりのみ) 等の食品は, 硫黄含量が多かった。
    3) いも類, 野菜類 (にんにくを除く), 果実類, きのこ類などの食品は, 硫黄含量が少なかった。
    4) 今回測定した食品の硫黄含量とイギリスで発表されているもの20種 (24品目) との比較を行ったところ, 数値に若干の開きがあるものもあったが, 相関係数はr=0.89 (p<0.001) と極めて強い有意な正相関が認められた。
    5) たんぱく質及び含硫アミノ酸含量と硫黄含量との間には, 有意な正の相関が認められた。
    6) いいだこ・いか・ほたてがい・あまのり等の硫黄含量が特に多いのは, タウリンが多く含まれている食品であったり, 含硫アミノ酸以外に酸性ムコ多糖類似物質等も含まれている食品であるためと考えられる。
    7) にんにく, あさつき, グリーンアスパラガスの硫黄含量が比較的高いのは, 硫化アリルを含んでいるためと考えられる。
  • 吉池 信男
    1999 年 57 巻 3 号 p. 187-190
    発行日: 1999/06/01
    公開日: 2010/02/09
    ジャーナル フリー
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