新潟市,青森市,神戸市,新宿区,大田区,世田谷区,および大津市における平成16年-17年度の学校給食献立表を基に,コメ及び魚介類の有無とPFC比率,食料自給率および食品群別使用量の実態を検証した。
その結果,次のことが明らかになった。
1. いずれの地域においても米飯群の中で魚介類を主菜とする献立の占める割合は非米飯群の中で魚介類を主菜とする献立の占める割合よりも有意に高かった。また,魚介類を主菜とする献立の中で米飯群の占める割合の方が非米飯群の占める割合よりも有意に高かった。一方,魚介類を主菜としない献立の中で米飯群と非米飯群が占める割合は同程度であった。
2. 米飯群は非米飯群に比べてF比は有意に低く,C比は有意に高かった。魚介類を主菜とする献立のF比は魚介類を主菜としない献立のF比に比べて新潟市,青森市,大田区,大津市では有意に低かったが,神戸市,新宿区,世田谷区では差は認められなかった。
3. いずれの地域も米飯群の自給率の方が非米飯群の自給率よりも有意に高かった。米群及び非米飯群における副食のみの自給率では,青森市,神戸市,新宿区,世田谷区,および大津市では米飯群の方が非米飯よりも有意に高かったが,新潟市,大田区では差が認められなかった。
副食のみの自給率では,いずれの地域も魚介類が主菜である献立の方が魚介を主菜としない献立よりも有意に高かった。
4. 米飯群の方が非米飯群に比べて穀類,豆類,海藻類,魚介類の使用量が有意に高く,油脂類使用量は有意に低かった。魚介類を主菜とする献立は魚介類を主菜としない献立に比べてその他の野菜の使用量が有意に低かった。
(オンラインのみ掲載)
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