栄養学雑誌
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43 巻, 1 号
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  • 板倉 弘重
    1985 年 43 巻 1 号 p. 3-11
    発行日: 1985年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
  • 金子 俊, 山口 蒼生子, 大谷 八峯, 山崎 文雄, 後藤 玲子, 鈴木 文子, 藤沢 良知
    1985 年 43 巻 1 号 p. 13-20
    発行日: 1985年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    保育園児の食事の時刻, 時間, 回数, 間隔の実態を知る目的で調査を行った。調査は, 昭和55年11月, 富山県の3公立保育園児200名を対象に, 保育園にあってはタイムスケジュール表, 家庭にあっては5分間隔櫛型タイムスタディー用紙の記録について, 平日の1日について集計を行った。その結果は次のようである。
    1) 園児が覚醒時に家族と過ごせる時間は平均で約6時間半である。そして, 家庭でのテレビや座り込んで行う遊びは196.1±67.1分であり, 活発な遊びや運動時間42.3±48.0分より2時間半ほども多い。
    2) 起床・就寝, 各食事・間食の開始時刻は, 保育園においては集中的であり, 家庭においては分散している。そして, 喫食間隔はこれを反映しており, 最長間隔は在園中の昼食と午後の間食の間で139.8±16.7分, 最短間隔は在園中の午後の間食と帰宅後の午後の間食の間で55.1±33.8分であった。
    3) 喫食所要時間は, 朝・昼・夕食の中でに昼食が1番長く, しかも若年齢階層ほど長時間を要している。また間食についても若年齢階層ほど所要時間が長い。
    4) 1日の喫食回数は, 平均4.8±0.8回であり, 朝・昼・夕食と在園中の午後の間食をとる喫食パターンが全体の42.5%であった。
  • 基礎代謝の予知法について
    臼谷 三郎, 西山 邦隆, 木田 和幸, 山内 登, 苅谷 克俊, 秋元 義巳, 森山 明夫
    1985 年 43 巻 1 号 p. 21-26
    発行日: 1985年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    PMD患者の体重とBMR測定値に関する資料を収集し, 患者のBMを予測する方法について検討し, 次の結論を得た。
    1) 体重偏差値 (x) と%BMR (y) との間には, 統計的に有意な逆相関を認め, 前者に対する後者の回帰直線として, y=-0.99x+178.1が得られた。
    2) 患者の体重値があれば, 上式を用いて%BMRを算出し, これから体重補正係数を求める。次いで, 該当年齢の基礎代謝基準値に体重補正係数を乗じて予測BMRを算出し, これに, 実測体重値を乗じるという簡単な手技で, 年齢に関係なく患者のBM値を予測することができる。
    3) 上式は, 体重偏差値30~120%, %BMR60~160の範囲のものに適用できる。上式を用いて, 患者個人の予測BM値と実測BM値との偏差率を検討すると, 84.4%のものが, 偏差率±15%以内に分布していた。ゆえに, 上式を男子PMD患者のBMR (kcal/kg/日) 予知式として提案した。
  • 低糖質高脂肪食による効果
    米田 冨子, 野口 球子, 城井 美子, 塚本 雄介, 大久保 充人, 丸茂 文昭
    1985 年 43 巻 1 号 p. 27-33
    発行日: 1985年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    慢性腎不全患者の高中性脂肪血症は, 動脈硬化の進展との関連で注目されている。慢性腎不全患者の食事療法としては, 低たん白高糖質食が一般的である。しかし, 慢性腎不全患者では中性脂肪処理能が低下しているので, 高糖質食や糖代謝異常は高中性脂肪血症の第一の成因となろう。
    本研究では, 8名の非透析慢性腎不全患者に1週間ずつ, 1,800 kcalで高糖質食 (総ェネルギーの平均63.9%) および低糖質高脂肪食 (同平均47.0%) を摂取させた。低糖質食摂取により, 血清中性脂肪の有意の減少をみたが, コレステロール, 遊離脂肪酸, リン脂質の変化はみられなかった。今回の成績により, 低糖質高脂肪食は, 慢性腎不全患者の高中性脂肪血症を抑え, 動脈硬化症の進展を予防するものと思われた。
  • 低糖質高多価不飽和脂肪酸食による効果
    米田 冨子, 野口 球子, 城井 美子, 塚本 雄介, 大久保 充人, 丸茂 文昭
    1985 年 43 巻 1 号 p. 35-42
    発行日: 1985年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    慢性腎不全患者の脂質代謝異常は, 高中性脂肪血症と HDL-Chol 値の低下と特徴づけられる。このような脂質代謝異常は, 動脈硬化症進展の1つのリスクファクターとなると同時に, 透析患者の予後を短縮してしまうと思われる。本研究では, 高多価不飽和脂肪酸食の慢性腎不全患者の高脂血症に対する影響を検討した。その結果, 高多価不飽和脂肪酸食の摂取によって, 血清中性脂肪値の明らかな低下がみられた。また, 動脈硬化指数 (Atherogenic index) の上昇, LCAT値の減少などの効果もみられた。
  • 本田 テル子, 森 美枝子
    1985 年 43 巻 1 号 p. 43-52
    発行日: 1985年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    三井石油化学工業の岩国工場勤務者世帯, 春205, 夏247, 秋263, 冬209を対象として, 魚介類の種類, 調理法に対する嗜好および摂取状況についての調査を実施し, 次の結果を得た。
    (1) 魚介類に関するアンケート調査
    1) 魚類に対する嗜好は,「魚が好き」は大人, 幼児に多いが, 小学生では「魚の種類, 調理法によって好き」が多かった。
    2) 大人, 子ども (小学生, 幼児) に共通して好きな調理法は, 和風焼きもので, 小学生は特に油を使った揚げもの, 洋風焼きものが好きである。
    3) 魚料理の普段の摂取回数は, 月5~8回, 9~12回が多く, 1~4回と摂取回数が少ないのは20代の主婦の世帯に多かった。魚介類で普段使用されるものは, 年間を通して, かれい, あじ, さば, いかなどであった。普段使用する調理法は, 年間を通して煮もの, 生もの, 焼きものが多かった。
    (2) 食事調査
    1) 摂取された魚介類のうち, 昼食および夕食で年間を通して多いものは, えび, いかであった。その他夕食で多く使用されたものは, かれい, さば, あじであった。
    2) 魚介類加工品では, 年間を通して3食で魚肉練製品が多く使用されていた。
    3) 調理法では, 年間を通して煮もの, 生もの, 焼きものが多かった。
  • 藤森 泰, 菊地 あや子, 川端 博秋, 吉田 勉
    1985 年 43 巻 1 号 p. 53-58
    発行日: 1985年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    東京近郊都市部におけるマヨネーズ, 食用油 (サラダ油, 天ぷら油, ごま油) の流通期間の季節変化に関し, 1982年3月から1983年2月にかけて, 主として千葉県市川市近辺に在住する栄養専門学校学生の家庭で購入した製品について調査を行い, 以下の成績を得た。
    1) 調査したマヨネーズの流通日数は, 年間平均で52.5日であった。季節別では春期が45.8日, 夏期が44.2日, 秋期が58.7日, 冬期が55.8日となり, 春夏期に短く, 秋冬期に長い傾向を示した。
    2) 食用油の流通日数は, 年間の平均で84.5日, 春期が72.2日, 夏期が84.2日, 秋期が72.7日, 冬期が113.8日となり, 冬期が著しく長い傾向を示した。
    3) 食用油中で調査試料数の最も多かったサラダ油 (n=187) の年間平均流通日数は76.7日で, 食用油全体に比べて短く, 季節別では, 冬期が最も長く100.0日であった。
    4) 食用油の包装容器別の年間平均流通日数は, プラスチック容器入りが73.4日, 缶入りが93.8日, びん入りが130.3日であり, プラスチック容器入りが最も短かった。サラダ油のみをみても, この傾向が存在した。
    5) 過去3回の調査と今回の調査により, マヨネーズおよび食用油 (試料全体) の夏期における流通期間は短縮される傾向が認められた。
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