栄養学雑誌
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54 巻, 5 号
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  • 今泉 勝己, 窄野 昌信
    1996 年 54 巻 5 号 p. 271-283
    発行日: 1996/10/01
    公開日: 2010/11/26
    ジャーナル フリー
  • 1984, 1990, 1994年の比較
    大下 市子, 山本 友江, 足立 蓉子
    1996 年 54 巻 5 号 p. 285-294
    発行日: 1996/10/01
    公開日: 2010/11/26
    ジャーナル フリー
    調理済み・半調理済み食品の利用について, 1984, 1990, 1994年に, 大阪・広島・山口で学生の家族の調理担当者に調査を行い, 次の結果を得た。
    調査した30品目を, 利用率の変化から5つのグループに分けることができた。
    1) 第1グループは, 1984~1994年の10年間で利用率に変化のない食品で, 持ち帰り食品のすし, 冷凍食品のハンバーグ, インスタント食品のスープの3種であった。
    2) 第2グループは, 1984, 1990, 1994年と利用が増加している食品で, 持ち帰り弁当, そう菜のだしまき卵, そう菜の酢の物・あえ物の3種であった。
    3) 第3グループは, 年次で増減が認められるもので, 9種中6種はそう菜であった。
    4) 第4グループは1984年から1990年にかけて増加が認められる食品で, 8種中レトルト食品3種, 持ち帰り食品2種で, その食品はハンバーグ, カレー, フライドチキン, スープ・シチューと洋風の食品が多く見受けられた。
    5) 第5グループは, 1990年から1994年にかけて利用が増加している食品で, 7種中4種がそう菜, 3種が冷凍食品であった。中でもきんぴら, にしめ, 焼き魚等和風の食品が多く見受けられた。
  • 生活習慣改善支援システム (アイライフ: 高血圧患者用) について
    山口 節子, 塩見 利明, 小川 斉, 廣田 泉, 野口 宏, 小林 正, 宮田 伸樹
    1996 年 54 巻 5 号 p. 295-305
    発行日: 1996/10/01
    公開日: 2010/11/26
    ジャーナル フリー
    高血圧早期治療のためJNC-Vのアルゴリズムに準じ, 3か月の生活習慣改善の目的で, 家庭電話回線を利用した生活習慣改善支援システムを開発した。栄養教育については, 患者に食品カードを使って目標量である食品を摂取させた。毎日電話によって摂取を確認させながら栄養指導を行った。著者らは, このプログラムを, アイチイカダイガク・ライフスタイル・モディフィケイションを略しアイライフ (高血圧患者用;version1) とした。
    アイライフを使った非薬物療法により, 軽・中等症の本態性高血圧患者19例を対象に12週間臨床試験を行った。
    1) 12週間のアイライフ治療コンプライアンスは, 98.1%であった。
    2) 治療前後の比較では, 体重, BMI, 外来収縮期・拡張期血圧, 24時間収縮期血圧は有意に低下した。
    3) 患者が測定したパラメータの中でも歩行数はほとんど目標 (1日1万歩) を達成し, アルコールもまた目標量以下 (エタノールとして1日30ml以下) にとどまった。
    4) 治療前後の栄養摂取量の比較では, 摂取エネルギー, 脂質, 糖質, アルコール, 食塩が有意に減少した。
    アイライフは, 軽・中等症高血圧患者に対して, 在宅での栄養や運動を安全に実施させるために有効な在宅支援システムと思われた。
  • 池上 幸江, 大沢 佐江子, 深谷 志成, 山本 智子, 山口 百子, 山田 和彦, 羽田 明子
    1996 年 54 巻 5 号 p. 307-313
    発行日: 1996/10/01
    公開日: 2010/11/26
    ジャーナル フリー
    全寮制・共学の専門学校の学生 (年齢18, 19歳), 男子6人, 女子5人について, 6月, 7月, 9月, 11月の月曜日から土曜日の6日間についての栄養摂取と後半4日間の排便量と排便回数の測定を行った。その結果は次のようであった。
    1) 排便回数は女子では0.6~0.8回/日, 男子では0.9~1.0回/日であり, 排便量は女子では38~71g/日, 男子では143~164g/日であり, 男女に差がみられた。
    2) 食物繊維の摂取量を食事全体と主食でみると, いずれの測定時期も女子は男子に比べて有意に低かった。しかし, 間食からの食物繊維の摂取量に男女差はなく, 女子ではむしろ高い傾向があり, 結果として食事と間食を含めた総食物繊維摂取量は男女の差が小さくなった。
    3) 食物繊維の摂取量を総摂取量, 食事からの摂取量, 主食からの摂取量別に対応する排便量の関係をみた。主食からの食物繊維量と排便量の相関係数が最も高く (γ=0.683), 食事 (γ=0.665), 総摂取量 (γ=0.553) の順であった。
  • 斎藤 貴美子, 井上 節子
    1996 年 54 巻 5 号 p. 315-324
    発行日: 1996/10/01
    公開日: 2010/11/26
    ジャーナル フリー
    栄養士養成における情報処理教育に資するため, 東京都及び神奈川県のE会の会員名簿から, 標本抽出により961人選び, 郵送により回収された308人を対象に, 職場における栄養士業務のコンピュータの利用実状調査を実施した。
    1) 全体での利用率は55.8%で, 施設の種類別内訳は, 産業63.0%, 病院62.7%, 学校51.2%, 行政40.7%, 福祉31.2%であり, 経営形態別内訳は, 委託65.2%, 直営52.0%であった。
    2) 利用業務は, 栄養管理, 献立作成に約80%, 文書作成, 発注管理, 食数管理, 管理資料作成に約60%と, 給食管理に利用している施設が多かった。
    3) 利用業務は施設の種類別により特徴があり, 病院は利用業務の範囲が広く, 多くの業務の利用率が高いが, 他の施設は利用範囲が一部に集中していた。
    4) 施設の種類別における利用しての長所は, いずれも事務処理からの解放を最上位にあげているが, 他の回答は施設の種類により相違があった。
    5) 利用しての問題点は, 故障の際の影響 (43.2%) が最も多く, 次いで技術 (37.0%), 経費 (31.5%), ソフト (27.4%) に関してであった。また施設の種類別では, 病院, 産業において有意差がみられた。
    6) 情報教育の必要程度は, 施設の業務と関係があり, 施設の種類, 経営形態, 機種やソフトによるものではなかった。現段階では, 理論と基本操作, ワープロ操作, 専用ソフトの活用が利用施設において高回答率であった。
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