女子大生の身長・体重から, BMI 19.8未満で体脂肪率24%以上の者及びBMI 24.2未満で体脂肪率30%以上の者23人をA群, BMI 19.8未満で体脂肪率17%以上24%未満の者, BMI 19.8以上24.2未満で体脂肪率24%以上30%未満の者及びBMI24.2以上26.4未満で体脂肪率30%以上の者293人をB群, BMI 24.2以上26.4未満で体脂肪率24%以上30%未満の者及びBMI 26.4以上で体脂肪率30%以上の者13人をC群, BMI 19.8以上24.2未満で体脂肪率17%以上24%未満の者27人を標準群として, 4群に分類し, 検討した。
1) 栄養素等摂取量とその充足率では, 太りぎみ・肥満傾向であるC群が, エネルギー (1, 645kcal) と脂質 (58.1g) の摂取が他の群より多く, 脂質エネルギー比率も31.8%と他の群より高く, 糖質エネルギー比率は52.4%と低かった。
2) 生活時間調査から, 夕食を20時以降に喫食した者が最も多いのはA群の60.7%で, 次にB群39.2%, C群38.3%で, 最も少ないのは標準群の29.6%であった。午前0時以降に就寝した者が最も多いのは標準群の62.9%で, 次にB群58.3%, A群43.4%で, 最も少ないのはC群の30.7%であった。
3) 各群の収縮期血圧は, C群が112.1mmHgと最も高く, 収縮期血圧と体脂肪率では相関係数0.824と, 相関関係が認められた。
4) ダイエット経験については, 全体の81.7%の者が経験者であり, そのうち21.1%の者は現在も行っていることから, ダイエットについての関心は高かった。5) 自己の体型認知では, 4群ともに “太りぎみ”, “太り過ぎ” と過大評価する傾向がみられ, 4群ともに “もっとやせたい” と回答するやせ願望の者が多かった。
6) 食生活における注意事項では, 4群ともに食生活の中で注意する意識は高く, 関心の高さがうかがえた。
以上のことから, 栄養素等摂取量における栄養バランスや喫食時刻, 就寝時刻等の生活リズムの改善, 適度な運動について, きめ細かな指導が必要であることが再確認された。
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