dd系の雄マウスを2%のChoを添加した高Cho食で7日間飼育した場合, 肝のCho値, 中性脂肪値ならびに総脂質値が著しく上昇した。一方, 10%のクロレラ粉末添加飼料で飼育したマウスに高Cho食を与えた場合には, その肝中のCho値, 中性脂肪値ならびに総脂質値の上昇は認められず, それぞれ対照群に近い値を示した。また血清Cho値も同様に, クロレラ粉末添加によって抑制される傾向がうかがわれた。以上のことから, クロレラがマウスの肝での脂質または血清中のCho値を低下させることがわかった。
ヒトの場合においても, 脂質制限を行なわずに, 普通食を自由にとらせながら, クロレラを1日20錠 (5g), 3カ月間投与した結果, 血清Cho値の低下を認めた。とくに, 入院患者で, 5カ月間の平均値が200~250mg/d
lの範囲にある比較的軽度の高血清Cho値を示す患者では著明で, クロレラ投与の結果, 血清Cho値は, ほぼ正常域にまで低下した。250mg/d
l以上という高度の血清Cho値を示す患者では, 低下の傾向は認められたものの, 3カ月投与の期間内では, 正常域までの低下は起こらなかった。
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