栄養学雑誌
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50 巻, 4 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • ペプチド吸収学説を基礎にして
    木村 廣子, 荒井 綜一
    1992 年 50 巻 4 号 p. 193-199
    発行日: 1992年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
  • 山口 蒼生子, 高橋 悦二郎
    1992 年 50 巻 4 号 p. 201-210
    発行日: 1992年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    幼稚園児を対象に, 在宅時の生活行動とエネルギー摂取量の関連について調査した。その結果, 以下のことが判明した。
    1) 幼稚園児の1日の生活時間構成には, 性, 年齢, 天候による差異はほとんどみられなかったが, 睡眠時間と食事時間は年齢との間に負の相関が認められた (p<0.05)。
    2) 1日当たりエネルギー摂取量に影響がみられた生活行動は, 外遊び, 就寝時刻, 起床時刻などであった。
    3) 就寝時刻の遅い児は起床時刻も遅くなるが, 睡眠時間は逆に短くなり, 朝食エネルギー摂取量は低値であった (p<0.01)。
    4) 遊び内容を室内遊びと室外遊び, テレビ視聴に分類すると, 遊びの種類及び遊びに要した時間は室内遊びが多かった。しかし, 室外遊びの多い児ほど夕食及び1日当たりエネルギー摂取量は多かった (p<0.01)。
    5) テレビ視聴時間の長い児は就寝時刻も遅かった (p<0.01)。
    6) 食事中のテレビのながら視聴と1日当たりエネルギー摂取量の間には正の相関が認められた (p<0.01)。
    7) 昼寝やけいこごとをしている児は, 間食, 夕食及び1日当たりエネルギー摂取量が低値になり, 逆に朝食のエネルギー摂取量が高くなる傾向を示した。
  • 岸田 典子, 上村 芳枝
    1992 年 50 巻 4 号 p. 211-218
    発行日: 1992年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    近年, 日本家庭に伝承されている料理 (以下, 伝承料理とする) が健康面から見直され, その摂食回数も増加してきた。本研究は, 伝承料理 (さしみ・焼き魚・煮魚・高野豆腐の含め煮・煮豆・白和え・ごま和え・酢の物・煮しめ) の世代による意識の違いをアンケート調査により, 女子学生468人, 母親426人を対象として, 比較検討したものである。
    1) 伝承料理に関する情報を母親から得る割合は, 学生約70%, 母親60%で, 世代間で有意差が認められ, 学生のほうが高かった。学校, テレビ, 本などから得る割合は, 両者とも約15%で, 同一であった。
    2) 摂食回数の得点は, 酢の物・煮しめ・ごま和え・煮魚について世代間で有意差が認められ, 学生のほうが摂食回数は少なかった。嗜好の得点でみると, さしみを除いた8種の伝承料理は, 学生のほうには好まれていなかった。伝承料理をつくる際のイメージに関しては, 白和えを除く8種の料理について, 母親に比べて学生のほうが面倒であるととらえていた。
    3) 伝承料理の手づくり割合では, 煮しめ・高野豆腐の含め煮・さしみについて世代間で有意差が認められ, 学生のほうが低かった。今後消費を増やしたい意向の強い料理は, 学生では焼き魚・煮しめ・煮魚, 母親では高野豆腐の含め煮・白和えであった。
  • 小宮 秀一, 村岡 康博, 今井 克己, 増田 隆
    1992 年 50 巻 4 号 p. 219-226
    発行日: 1992年
    公開日: 2010/07/01
    ジャーナル フリー
    本研究は, 健康な22歳から91歳までの446人 (男性187人, 女性259人) を被験者として, BMI (Body mass index) と体脂肪率を比較し, 肥満判別のためのBMIを再評価している。また, BMIとWHR (Waist-hip rado) を組み合わせた新しい肥満判別基準を検討している。BMI, 体脂肪率, WHRの各判定法間には, それぞれ有意な相関はあったが, 肥満の判別能力には多少の違いが認められた。しかし, 体脂肪率で肥満と判定された者の約76%はBMIでも肥満と判定され, BMIと体脂肪率は肥満者のスクリーニングにおいて, ほぼ同等の判定機能をもち得ることが明らかになった。肥満に合併しやすい高脂血症, 耐糖能の低下等の代謝異常, 高血圧は, 体脂肪の分布が関係するといわれている。そこで, BMI, 体脂肪率, WHRと, 血圧や血中のコレステロール, 中性脂肪, グルコース濃度との関係を検討した。その結果, WHRがそれらと最も高い相関を示し, 男性のWHRが0.941, 女性のWHRが0.904以上になると, 高血圧や高脂血症の傾向にあることが明らかになった。以上の結果から, 測定誤差の小さいBMIに体脂肪分布を考慮したWHRを組み合わせた, 男性BMI≧24.5+WHR≧0.941と, 女性BMI≧23.8+WHR≧0.904という新しい判別基準を作成することができた。
  • 宇和川 小百合, 斎藤 禮子, 苫米地 孝之助
    1992 年 50 巻 4 号 p. 227-235
    発行日: 1992年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    全国の100歳以上の長寿者220人を対象にした食物摂取状況調査 (1日分) から, 栄養素等摂取状況, 食品群別摂取量及び摂取食品数を調査した結果は次のとおりであった。
    1) 栄養素等摂取量を栄養所要量 (試算) と比較すると, 男性はビタミンB2, ビタミンCが, 女性はビタミンB1, ビタミンB2, ビタミンCが満たされていた。しかし, 男性, 女性ともに, 鉄及びビタミンAは低く, 特に鉄は60%に達していなかった。
    2) 食品群別摂取量は比較すべき数値がないが, 国民栄養調査の結果などを勘案すると, 海草類を除き, いずれも低く, 特に肉類, 油脂類の摂取量が少ない傾向がうかがわれた。
    3) 日常生活状態別では, 栄養素等摂取量は身体レベルと対応していた。すなわち, エネルギー, たん白質等の多くの栄養素において,“ほとんど寝たきり”群に比し,“寝たり起きたり, または起きてるが動かない”群及び“少し動く, または活発に動く”群のほうが摂取量が多く, 有意の差がみられた。
    4) 生活場所の影響では, 栄養素等摂取量はすべての栄養素が, 食品群別摂取量は砂糖・菓子類と卵類を除いたほとんどすべての食品が, 入院または入所者のほうに多かった。
    5) 平均摂取食品数は, 1日16.4±6.6食品で, 食生活指針の1日30食品に比べるとかなり少ない。また, 日常生活状態別でみると“ほとんど寝たきり”群は, 他の群に比べ, 間食を除いて摂取食品数はいずれも有意に少ない結果を得た。
  • 乙木 隆子, 木村 伸子, 清水 寛子, 鈴木 久美子, 浅井 友理, 田村 洋子
    1992 年 50 巻 4 号 p. 237-244
    発行日: 1992年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    横浜宮崎脳神経外科病院入院患者において, 成分栄養剤ED-ACによる高濃度投与を試み, 下痢などの臨床症状を観察し, 血液生化学検査による栄養アセスメントを指標にした検討を行った。検討例は10例で, 1.5kcal/ml, 2kcal/mlが各5例で, 投与期間は14日から62日であった。全例に腹部膨満, 嘔吐, 下痢はみられず, 血液生化学検査に異常なく, 栄養指標の1つであるトランスフェリンにも変動を認めなかった。以上の諸結果について報告するとともに, 高濃度投与による栄養管理の利点についても報告する。
  • 1992 年 50 巻 4 号 p. 252
    発行日: 1992年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
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