18~26歳の未婚女性の授乳法に関する意識調査を実施した。その結果は,
1. 母乳を「最も大切」と考える者が最も多く全体の80%を超えており,「あまり大切でない」,「全く不要」と考える老を合わせても3%以下にすぎなかった。
2. 母乳の重要性に対する認識度は, 家政学部学生のほうが文学部学生より有意的に高く, 且つ授乳栄養について学んだ者が学ばない者より有意的に高かった。
3. 調査対象が理想とする授乳法は, 母乳が約70%, 混合が30%で, 人工は1%以下であった。母乳栄養を理想とする理由は「栄養上」,「スキンシップ」を挙げる者が最も多く,「免疫体」がこれにつぎ,「経済面」,「牛乳汚染」,「手軽さ」と挙げた者は少なかった。混合栄養を理想とする理由は「両方の良い点がとれる」がほとんどであり, 人工栄養を理想とする理由は「母乳汚染」が最も多かった。
4. 調査対象が将来実行したい授乳法としては, 母乳栄養50%, 混合栄養44%, 人工栄養4%で, 混合栄養を実行したい理由としては栄養上の理由以外に,「母乳が不足するのではないか」,「仕事をもつから」などと実際的なことがあげられていた。人工栄養を挙げた理由としては「美容上」が最も多かったが全体からみると極めて少数にすぎなかった。
5. 調査対象が育った授乳法と彼女たちが理想とする授乳法, 将来実行したい授乳法との間に相関が認められた。
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