肝臓
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41 巻, 2 号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
  • 円山 英昭
    2000 年 41 巻 2 号 p. 85-89
    発行日: 2000/02/25
    公開日: 2010/11/29
    ジャーナル フリー
  • 荒井 和徳, 牧野 博, 森岡 健, 松井 修
    2000 年 41 巻 2 号 p. 90-96
    発行日: 2000/02/25
    公開日: 2010/11/29
    ジャーナル フリー
    肝細胞癌 (HCC) 84結節を対象とし, 肝2相性CT-arteriography (DCTA) の所見とTAE効果の関係を検討した. DCTAは肝動脈から造影剤を注入しながら撮像する早期相と注入終了後から撮像する後期相の2相を撮像した. TAEの効果判定はLipiodol CTを含めた画像診断で行い, TAE有効HCC (46結節) とTAE無効HCC (38結節) に分類した. 全てのTAE有効HCCと24/38のTAE無効HCCは早期相で結節様に濃染し, 早期相の結節様濃染のみでのTAE効果の予測は困難であった. 早期相と後期相の組み合わせでは42/46のTAE有効HCCは早期相で結節様に濃染し後期相でリング状濃染を呈したのに対し, TAE無効HCCは2/38でしかこのパターンを呈さなかった. DCTAのこのパターンをTAE有効HCCの診断基準とした場合, 感度は91%, 特異度は95%であり, DCTAはHCCのTAEの有効性を予測するのに有用な方法と考えられる.
  • 石井 浩, 中村 広志, 宍戸 英樹
    2000 年 41 巻 2 号 p. 97-103
    発行日: 2000/02/25
    公開日: 2010/11/29
    ジャーナル フリー
    Degradable starch microspheres (DSM) の肝細胞癌に対する抗腫瘍効果を探索することを目的としてpilot studyを行った. 評価可能病変を有する肝細胞癌6例を対象とし, DSM単独塞栓療法を施行, 腫瘍治療効果度と有害事象を評価した. 腫瘍の壊死効果は各々の例で20-80%の範囲でみられ, 50%以上の腫瘍壊死効果2例, 50%以上の腫瘍縮小率1例の3例に明らかな治療効果がみられた. 初期の有害事象は鎮痛剤をしばしば必要とする一過性の疼痛であり, 全例に観察された. 引き続き, 切除不能である5例に対し, DSMとepirubicinを用いた血管塞栓化学療法を施行した. 現在までに評価可能である4例中2例が著効, 2例が有効であった. DSMは短時間作用の血管塞栓剤であるにも拘わらず肝細胞癌に対する阻血壊死効果を有し, また抗癌剤と併用する塞栓療法剤として有望である.
  • 井本 勉, 金 守良, 稲城 玲子, 内田 俊和, 林 祥剛, 佐々木 一憲, 新谷 繁之
    2000 年 41 巻 2 号 p. 104-108
    発行日: 2000/02/25
    公開日: 2010/11/29
    ジャーナル フリー
    症例は28歳, 主婦, 生来健康. 1995年2月8日に結婚, 5月8日より微熱, 咽頭痛出現, 某医に肝障害を指摘され5月20日紹介入院した. 主たる入院時現症は, 体温37.6℃, 左頸部のリンパ節腫脹, 咽頭炎, 肝脾腫, であり, 主たる入院時検査成績は, GOT (467IU), GPT (504IU), LDH (899IU) の上昇と, 異型リンパ球の出現 (4.5%) を伴う著明な単核球増多 (79.0%) であった. ウイルスマーカーの検索から, A, B, C型肝炎ウイルス, EBV, CMVの関与は否定されたが, HHV-6のIgG型抗体 (×640) 及びIgM型抗体 (×40) が検出された. 5月21日採取の肝生検組織は急性肝炎像を呈し, ISH法により肝細胞核及び肝類洞壁細胞核にHHV-6ゲノム陽性所見を得た. 以上よりHHV-6単核症と診断した. 患者は対症療法のみで軽快した. 自験の単核症を呈した疾患64例のうち, かかる例は1例のみであり, 肝の免疫組織学的検査を実施し, 感染細胞を同定した成人のHHV-6単核症の報告例はこれが最初と思われる.
  • 宇都 浩文, 森内 昭博, 蓮池 悟, 加藤 順也, 井戸 章雄, 堀 剛, 弘野 修一, 林 克裕, 坪内 博仁
    2000 年 41 巻 2 号 p. 109-114
    発行日: 2000/02/25
    公開日: 2010/11/29
    ジャーナル フリー
    症例は71歳, 男性. 胆嚢・膵石摘出術, 胆管十二指腸吻合術 (1981年) および大腸菌による敗血症を伴った逆行性胆管炎 (1989年) の既往歴があり, 糖尿病で通院中であった. 1995年5月, 発熱, 高血糖で入院し, 著明な白血球増多, CRP陽性 (6+), 胆道系酵素の上昇, 肝障害ならびに血小板減少, FDP高値を認めた. 腹部超音波検査では異常なく, 逆行性胆管炎と播種性血管内凝固症候群と診断し, 抗生剤投与と抗凝固療法を行った. その後, 腹部CTで肝内に多数の肝膿瘍を認め, 門脈本幹から上腸間膜静脈に及ぶ血栓が出現した. また, 血管造影では門脈本幹から上腸間膜静脈に及ぶ閉塞とcavernous transformationが認められた. 約2カ月後の内視鏡検査で食道静脈瘤と胆管十二指腸吻合部の拡張が存在した. 逆行性胆管炎に合併した肝膿瘍と門脈血栓症を経験し, これらの疾患の関連性について興味ある症例と考え, 文献的考察を加え報告する.
  • 山口 香苗, 生野 信弘, 谷岡 一, 原口 増穂, 玻座真 博明, 増田 淳一, 大場 一生, 木下 秀樹, 松尾 功, 大曲 勝久, 河 ...
    2000 年 41 巻 2 号 p. 115-119
    発行日: 2000/02/25
    公開日: 2010/11/29
    ジャーナル フリー
    CRST症候群の合併を契機に診断された無症候性原発性胆汁性肝硬変 (PBC) の1男性例を経験した. 症例は67歳男性で, Raynaud現象を初発症状として発症し, 精査の結果CRST症候群と診断された. 5年前より肝胆道系酵素の上昇を指摘されていたが原因不明のまま経過観察されていた. 蛍光抗体間接法での抗ミトコンドリア抗体 (AMA) は経過中陰性であったが, Western blot法による抗M2抗体の検索では, IgGおよびIgMクラスにおいてbranched chain oxo-acid dehydrogenase complex-E2に対する抗体のみが陽性であった. 肝生検によりScheuer分類I期のPBCと診断された. 本例のように男性高齢者で, 蛍光抗体間接法でのAMAが陰性の場合にはPBCの診断は容易ではなく, PBCに合併しやすいとされる併存疾患の存在が本症の診断のきっかけとなりうると考えられた.
  • 辻 邦彦, 桜井 康雄, 吉田 晴恒, 姜 貞憲, 遊佐 亨, 吉田 純一, 前久保 博士
    2000 年 41 巻 2 号 p. 120-124
    発行日: 2000/02/25
    公開日: 2010/11/29
    ジャーナル フリー
    症例は38歳, 男性. 肝機能障害を主訴に受診しHBキャリアと診断. スクリーニングの腹部超音波検査で肝右葉S6に10mm大の低エコー腫瘤像を指摘し精査のため入院. 同病変はCTでは指摘出来ず, MRI T2強調像で高信号域を呈し, 血管造影では動脈相早期より濃染され静脈相後期まで停滞する所見を認めた. 狙撃生検の結果, 血管腫は否定され本人の希望で核出術が施行された. 病理学的に, 類洞の拡張と血管化を伴った膨張性の肝細胞の過形成像が認められ, 肝過形成結節と診断された. 本例は動脈血が優位な結節であり, 血管造影で血管腫に類似した所見を呈し, 成因並びに画像所見は示唆に富むと思われ報告した.
  • 静間 徹, 長谷川 潔, 橋本 悦子, 唐澤 英偉, 山内 克巳, 林 直諒, 高崎 健
    2000 年 41 巻 2 号 p. 125-131
    発行日: 2000/02/25
    公開日: 2010/11/29
    ジャーナル フリー
    症例はC型慢性肝炎の62歳女性. 超音波検査にて, 肝S4に15×10mm大の低エコー腫瘤を指摘され当科入院. 造影CT検査では, 動脈優位相で辺縁が濃染し, 後期相では腫瘤の内部に造影効果が認められた. MRI検査では, T1強調画像で低信号, T2強調画像で高信号であり, 血管造影検査では腫瘍濃染像は認められなかった. 血清学的所見や画像所見からは, 肝腫瘤の診断が確定できず, 手術後に肝原発non-Hodgkin lymphoma (diffuse large B cell type) と診断された. 近年, C型慢性肝疾患に合併した肝原発悪性リンパ腫の報告例が増えているが, 径20mm以下の単発性の肝腫瘤として発見されることは稀であるため, 文献的考察を加えて報告した.
  • 2000 年 41 巻 2 号 p. 132-148
    発行日: 2000/02/25
    公開日: 2010/11/29
    ジャーナル フリー
  • 2000 年 41 巻 2 号 p. e1
    発行日: 2000年
    公開日: 2010/11/29
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