肝臓
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36 巻, 4 号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
  • 神代 正道
    1995 年 36 巻 4 号 p. 195-198
    発行日: 1995/04/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
  • 岩井 正勝, 盛合 理, 鈴木 一幸
    1995 年 36 巻 4 号 p. 199-207
    発行日: 1995/04/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    チオアセトアミド負荷(100mg/kg経口負荷)による急性肝不全マウスの脳内アセチルコリン濃度とモノアミン濃度とを電気化学検出器・高速液体クロマトグラフィーで測定し,脳各部位における動態とアンモニア(2.5mmol/kg腹腔内投与)の影響について検討した.正常マウスの脳内神経伝達物質濃度は部位により濃度差があり,ノルエピネフリン,セロトニンは視床下部で,ドパミンとアセチルコリンは線条体で最も高濃度であった.急性肝不全マウスでは脳内のコリン,アセチルコリンは有意に減少し,アセチルコリン代謝は代謝低下状態にあり,一方,モノアミン系代謝産物は有意に増加し,モノアミンは代謝亢進状態にあることが推定された.アセチルコリン代謝と肝性脳症ならびにアンモニア代謝との関連性についてはさらに検討が必要と考えられる.
  • 第11報
    日本肝癌研究会
    1995 年 36 巻 4 号 p. 208-218
    発行日: 1995/04/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    全国536施設の協力により,1990年1月1日より1991年12月31日までの2年間に本邦における原発性肝癌11,916例が日本肝癌研究会に登録された.臨床診断による組織型内訳は,肝細胞癌11,379例,胆管細胞癌322例,嚢胞腺癌24例,混合型30例,肝芽腫8例,肉腫7例であった.本報告においては,これら症例を170項目におよぶ診断,治療,臨床病理学的事項等について解析し,その主たる点について述べた.さらに第5回(1978~1979年)以降の肝細胞癌の切除療法,肝動脈塞栓療法,そして経皮的エタノール注入療法を受けた症例の累積生存率を算出した.肝切除では,3年,5年累積生存率は各々,57.5%, 40.8%,肝動脈塞栓療法では各々,19.5%, 8.0%であった.エタノール注入療法の3年生存率は53.2%であった.また,今回の特別解析項目として,第5~第10調査のデータを基に肝切除の予後を予知する因子をCoxの比例ハザードモデルによる多変量解析とStepwise methodにより検討した.
  • 山本 晋一郎, 大元 謙治, 井手口 清治, 高取 敬子, 島原 将精, 三井 康裕, 井口 泰孝
    1995 年 36 巻 4 号 p. 219-222
    発行日: 1995/04/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    肉芽腫を認めたC型慢性肝炎の1例を経験したので報告する.患者は47歳男性で1985年2月腸閉塞の手術を受け,この時600mlの輸血を受けた.3ヵ月後輸血後肝炎を発症し,GPTの変動が持続していた.1992年インターフェロンα-2bの投与を受け(総投与量456MU)肝機能は改善しHCV-RNAも陰性化した.インターフェロン投与終了より1年後肝生検を施行した.肝組織では,門脈域にはリンパ球の浸潤がみられ同部に肉芽腫を認めた.また肝小葉内にも肉芽腫がみられた.肉芽腫は壊死を伴わずまた抗酸菌染色では陰性であった.血清中のACEおよびリゾチームは正常値内であり抗ミトコンドリア抗体も陰性であった.われわれの施設においては,352例中の肝生検中3例(0.85%)に肉芽腫を認めたが,C型慢性肝炎においては稀であり,肉芽腫出現の意義は今後検討されるべき課題と思われる.
  • 小西 大, 竜 崇正, 木下 平, 河野 至明, 長谷部 孝裕, 向井 清
    1995 年 36 巻 4 号 p. 223-229
    発行日: 1995/04/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    誘因のない21歳女性の肝細胞腺腫治療例を報告する.肝右葉には最大径24cmの腫瘍が認められ,右3区域切除を施行した.患者は2年を経て再発なく健在である.肝細胞腺腫本邦報告例84例の再調査の結果,11例が肝細胞癌と判断され,いまだ肝細胞癌との鑑別は困難であった.また15例が詳細不明であり,明らかな肝細胞腺腫は58例であった.58例中,欧米で大多数を占める経口避妊薬に起因する症例は3例のみであった.自験例の如く誘因のない症例は37例であり,単発で10cmを超えるものが多く,破裂例もみられた.また再発例1例を認め,肝細胞癌との鑑別の意味からも,治療として手術を施行すべきと考えられる.一方経口避妊薬以外のステロイド剤使用や糖原病に伴うものは18例であり,より若年者にみられ,多発する傾向にあった.特に糖原病に併発した症例は高頻度に切除後再発が認められており,手術適応は慎重に判断すべきである.
  • 島田 紀朋, 伊坪 真理子, 河辺 朋信, 高橋 宏樹, 奥田 丈二, 小池 和彦, 坂口 正巳, 原 正樹, 戸田 剛太郎
    1995 年 36 巻 4 号 p. 230-234
    発行日: 1995/04/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    症例は77歳,男性.腹部超音波検査にて肝右葉後下区域に不整形の嚢胞様病変を指摘され精査目的に入院となった.腹部X線CTの単純および造影像より門脈瘤が疑われ,確定診断のためデジタルサブトラクション血管造影(DSA)検査を施行した.その結果,門脈右後下区域枝末梢に最大径2.8cmの門脈瘤とそれを介する門脈肝静脈短絡を確認した.本症例は超音波ドップラー検査では門脈瘤に流入,流出する部位の門脈,肝静脈枝の波形の同定は困難であり,DSA時のモニター上で血行動態を最もよく観察しえた.血中アンモニア正常値より,短絡量が少なく,無症候性に経過したものと考えられた.本症例には成因を見いだせず,先天性のものと考えられた.画像診断の普及に伴い,従来稀とされてきた本疾患の診断例の増加が予想され,門脈瘤と短絡との因果関係の解明も進むものと考えられる.
  • 金子 哲也, 中尾 昭公, 井上 総一郎, 野本 周嗣, 原田 明生, 野浪 敏明, 高木 弘
    1995 年 36 巻 4 号 p. 235-240
    発行日: 1995/04/25
    公開日: 2009/07/09
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    下大静脈血管内超音波検査(Intracaval Endovascular Ultrasonography,以下ICEUS)が有用であった1例につき報告する.患者は49歳男性,HCV抗体陽性にて経過観察中,S7に9cm×10cmの肝細胞癌が発見された.CT及び下大静脈(以下,IVC)造影にて腫瘍は右肝静脈根部でIVCを右背側より圧排し,その尾側でIVC腫瘍栓が疑われたため,ICEUSを施行した.IVC壁は一層のechogenic bandに描出され,これが保たれているか否かで圧排か浸潤かの鑑別が可能で,本例はechogenic bandが確認され圧排と診断できた.また,IVC腫瘍栓は呼吸性移動を観察することでfloating thrombusか否かの鑑別が可能で,本例は呼吸性移動が乏しく,腫瘍栓がIVC流入部で癒着していると診断できた.ICEUSの所見は手術で確認でき肝右葉切除,腫瘍栓摘出,IVC部分切除を施行した.ICEUSはIVCと腫瘍の関係やIVC腫瘍栓の把握が可能で肝切除術式決定に有用であった.
  • 陰性例との比較
    井本 勉, 井上 恭一, 大西 三朗, 福田 善弘, 樋口 清博, 池原 幸辰, 竹内 孝男, 酒井 正彦, 山本 伸, 金 守良, 小林 ...
    1995 年 36 巻 4 号 p. 241-242
    発行日: 1995/04/25
    公開日: 2009/07/09
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  • 宮本 岳, 安波 礼子, 志水 洋二, 安丸 正一, 村田 浩昭, 佐藤 智信, 石上 佳孝, 神田 勤
    1995 年 36 巻 4 号 p. 243
    発行日: 1995/04/25
    公開日: 2009/07/09
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  • 1995 年 36 巻 4 号 p. 244-257
    発行日: 1995/04/25
    公開日: 2009/07/09
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