肝臓
Online ISSN : 1881-3593
Print ISSN : 0451-4203
ISSN-L : 0451-4203
35 巻 , 7 号
選択された号の論文の14件中1~14を表示しています
  • 豊田 秀徳, 中野 哲, 熊田 卓, 武田 功, 杉山 恵一, 長田 敏正, 桐山 勢生, 須賀 敬, 大木 早人, 伊藤 治, 江畑 美恵 ...
    1994 年 35 巻 7 号 p. 481-487
    発行日: 1994/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    1989年~1993年に当施設にて総投与量250MU以上でしかも2週間以上の連日投与を含んで16週間以上,インターフェロンαの投与を施行したC型慢性肝炎患者233例について,血中HCV-RNAの変動を効果判定の基準として効果別および背景因子別に比較検討した.投与終了6カ月後も血中HCV-RNAが陰性であった著効例は86例(36.9%)で,全例血清GPTは持続正常化しており,またTTT, ZTT, IgG値も有意に低下していた.背景因子の検討では,GenotypeではIII・IV型,投与前HCV-RNA量では少ない症例に著効例が多かった.投与前後を通じHCV-RNAの陰性化をみなかった無効例においても,Genotype III・IV型では,投与前のHCV-RNA量の多寡に関係なく投与終了時にHCV-RNA量が低下するのに対し,II型では投与終了時も低下せず,投与前HCV-RNA量の多寡とは独立してGenotypeがインターフェロンの効果におよぼす影響の存在が示唆された.
  • 竹内 正勇
    1994 年 35 巻 7 号 p. 488-495
    発行日: 1994/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    インターフェロン(IFN)療法時の肝組織中HCV-RNAの動態と治療効果の関連を明らかにするために,C型慢性肝炎患者30例を対象にIFN前後の血中および肝組織中HCV-RNAの測定を行った.治療前のHCV-RNAは血中では30例中29例(96.7%),肝組織中では測定した14例すべてに陽性であったが,治療終了時には血中では6例(20%),肝組織中では11例(36.7%)に陽性であった.また,治療前後の肝組織中ウイルス量は13例において測定され,1例を除く全例に低下が認められた.一方,治療効果との関連では,治療終了時の肝組織中HCV-RNA陽性例は全例再燃を認めた.しかし,治療終了時,血中・肝組織中ともHCV-RNA陰性であっても,著効は18例中8例(44%)のみであった,以上の結果から,IFN終了時,血中で陰性化しても肝組織中にHCV-RNAが残存する例があり,これらの症例では全例再燃が認められること,さらに肝組織中のHCV-RNAが消失しても再燃する例が存在することが示された.
  • 高田 恵二
    1994 年 35 巻 7 号 p. 496-509
    発行日: 1994/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    経カテーテル治療が施行された肝細胞癌患者1,319例についていかなる所見が治療後の予後推定に有用であるかを多変量解析を用い検討した.早期死亡に関与する因子の検討のため対象を3カ月未満死亡群と3カ月以上生存群に分け,群別に有用な項目を多重ロジスティック・モデルにて検討すると,有意なt値(t2≧4)を示したものは門脈腫瘍栓の程度,腫瘍占拠率,腹水の有無,T-Bil値,TAEの選択であった.長期生存に寄与する因子の検討のため早期死亡例を除き対象を2年未満死亡群と2年以上生存群に分け,多重ロジスティック・モデルにて検討すると,有意なt値を示したものは門脈腫瘍栓の程度,腫瘍占拠率,腹水の有無,T-Bil値,TAEの選択であった.以上の結果よりTAEは予後改善に寄与するが上記条件を複数個有する症例ではTAE施行の是非を熟慮する必要があると考えられた.
  • 鈴木 啓子, 新沢 陽英, 鵜飼 克明, 黄 勇, 石橋 正道, 久保木 真, 青山 一郎, 土田 秀也, 斉藤 孝治, 斉藤 貴史, 佐藤 ...
    1994 年 35 巻 7 号 p. 510-517
    発行日: 1994/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    妊娠後半期ないし分娩直後に発症した急性肝障害6例につき検討した.6例中5例が意識障害を来したが,全例救命し得た.6例中4例は,肝機能障害が妊娠後半期に発生し,トランスアミナーゼの上昇が軽度ないし中等度で,分娩後に急速に改善し,臨床症状及び組織学的所見上,急性妊娠脂肪肝と考えられた症例であった.他の2例は,分娩時のショック,DICに伴い肝機能障害が生じたと考えられた.これらはトランスアミナーゼの上昇が高度で,組織学的に急性肝炎と診断された.
    妊娠中,分娩直後にかかわらず周産期に合併した重症肝障害では,全身状態の改善,合併症の発生防止を図りつつ適切な治療を施すことにより,母体救命が可能であると思われる.
  • 木村 泰彦, Syed Ahmed Morshed, 西岡 幹夫
    1994 年 35 巻 7 号 p. 518-526
    発行日: 1994/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    自己免疫性肝疾患患者および健常人から得られた末梢血単核球(PBMC)をsevere combined immunodeficient (SCID)マウスに注入し,マウスの血液生化学所見,肝組織所見を検索するとともに,マウス肝組織におけるヒトサイトカイン遺伝子の発現をRT-PCR法を用いて調べた.ヒト免疫グロブリン(Ig)の産生は自己免疫性肝炎(AIH)群が原発性胆汁性肝硬変症(PBC)群および健常人群に比べて有意に高かった.肝組織所見では,全群において移植細胞対宿主(GVH)反応と思われる門脈域へのリンパ球浸潤がみられた.これはPBC群において顕著で,同群においては胆管破壊も認められた.SCIDマウスにおけるヒトサイトカイン遺伝子の発現では,IFN-γが全例で検出され,IFN-γはGVH反応において重要であると思われた.IL-6の発現の強さはマウス血清Ig値と正の相関を認めた,また,IL-1βの発現は胆管破壊との関連が示唆された.
  • 中島 収, 渡辺 次郎, 田口 順, 奥平 定之, 中島 裕, 安永 昌史, 伊波 勇人, 神代 正道, 田中 正俊, 真島 康雄, 谷川 ...
    1994 年 35 巻 7 号 p. 527-535
    発行日: 1994/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    最近,腹部超音波診断法(ECHO)で,単発あるいは多発の肝内小結節性病変を指摘され,肝生検施行すると凝固壊死を伴う肉芽組織が採取され,質的診断が困難な症例を著者らの施設では,しばしば経験するようになった.このような凝固壊死を呈する肉芽性結節14例について検討した.対象とした14例は臨床的に2例を除きウイルスマーカーは陰性,腫瘍マーカーは全例が陰性であり,ECHOでは14例中10例(71.4%)が結節内に2本の線状エコー(bead sign)を有し,病理学的には凝固壊死と肉芽組織で構成され,凝固壊死部をさらに詳しく検討すると,著明な好酸球浸潤や14例中7例(50%)にCharcot-Leyden結晶が認められることから,寄生虫感染(特にイヌ・ネコ蛔虫症や肝蛭症)との密接な関連が示唆される病変である.
  • 岡本 公子, 池田 義和, 東島 哲也, 小関 萬里, 真嶋 敏光, 大林 康二, 中村 健司, 前田 昌純, 塚本 豊久
    1994 年 35 巻 7 号 p. 536-546
    発行日: 1994/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    雑種成犬(n=20)を用い,D-ソルビトール(DS)腎外クリアランスによる肝血漿流量評価の有用性を,超音波トランジットタイム血流計による肝血流量実測値(Qt)及び,Fickの原理による肝血漿流量(Qp)と対比し,sinusoidal perfusion modelに基づいて肝薬物動態学的に解析した.
    Fickの原理により算定すると,DSの抽出比(E, s)は平均51.0%となり,肝血漿流量(Qp,s)はQtに比べてE, s dependentに過大評価された.DSの腎外クリアランス(CLer, s)は,Qp, sより有意にQtに近似したが(p<0.01),肝固有クリアランス(CLint, s)とQp, sの比(CLint, s/Qp, s)は,Qtとの等点で1.27となり,sinusoidal perfusion modelと矛盾した.
    この矛盾は,一肝葉の肝静脈採血を全肝として代表させることに起因していると考え,DSの肝静脈血漿濃度(Chv, s)を用いない,Qp, sをQtに置き換えた換算式でパラメーターを算出した(Tを附記).その結果,E, s (T)は平均80.1%と補正され,またCLer, s=Qt点で105.9%となり,E値の規定とも矛盾なく補正された.CLint, sをsinusoidal perfusion model式,ln〔1/(1-E)〕から換算,Qp, sをQtと置換したCLint, s/Qt (T)値は4.26と補正され,DSはflow dependent substanceとなった.また,この時CLer, s=0.98Qとなり,同モデルを満足した.
    以上,CLer, sはfunctional liver plasma flowを表現すると言われており,total liverplasma flowであるQtとの偏差ΔCLer, sについて,考察を行った.
  • 早田 哲郎
    1994 年 35 巻 7 号 p. 547-553
    発行日: 1994/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    チトクロームP450 II E1 (P450 II E1)は慢性のアルコール投与により肝内に誘導され,アルコールやその他様々な化学物質の代謝を行い,さらにアルコール性肝障害にも関与すると考えられている.このP450 II E1の肝小葉内誘導について食餌脂肪の影響を検討するため,アルコール+高脂肪食飼育(EtOH-HFD)ラットを作製し,P450 II E1の肝小葉内分布の検討を行い,アルコール+低脂肪食飼育(EtOH-LFD)ラットと比較した.P450 II E1の免疫組織染色において,EtOH-HFDラットでは,中心静脈周囲から門脈域周囲まで強く染色されたのに対し,EtOH-LFDラットでは中心静脈周囲に限局して染色された.またP450 II E1蛋白量においてもEtOH-HFDラットとEtOH-LFDとの間に有意差を認め,肝内のチオバツビツール酸反応物質もEtOH-HFDラットで高値を示した.以上より,高脂肪食はアルコールによるP450 IIE1の肝小葉内誘導を促進し,アルコール性肝障害に関与しうると考えられた.
  • 田中 実, 梅野 守男, 石橋 大海
    1994 年 35 巻 7 号 p. 554-559
    発行日: 1994/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    インターフェロン(IFN)治療中に種々の不整脈を発生したC型慢性活動性肝炎の1例を報告する.症例は,66歳,男性.1963年(37歳)に高血圧を指摘されていた.1992年12月にC型慢性肝炎(CAH2A)の診断を得て,IFNα2b 10MU/日の投与を開始した.トランスアミナーゼは速やかに正常化したが,IFN投与開始8週後より動悸が出現した.心電図にて頻拍性心房細動や発作性上室性頻拍の不整脈を認めた.抗不整脈剤の投与にて自覚症状および心電図所見の改善を認めたため,IFNの投与は継続した.IFN投与終了後の24時間心電図では,投与中の同検査で認めた種々の不整脈(発作性心房細動,上室性期外収縮の集中的頻発,洞停止,洞性徐脈など)は認められなかった.本症例にみられた不整脈は,臨床経過よりIFNの影響により発生したものと考えられた.慢性肝炎に対するIFN投与例で,不整脈発生の報告は極めて稀であるが,使用に際して十分な注意が必要と思われた.
  • 安藤 文英, 小柳 年正, 酒井 好古, 八橋 弘, 古賀 満明, 矢野 右人
    1994 年 35 巻 7 号 p. 560-565
    発行日: 1994/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    最近開発され臨床応用が予定されているE型肝炎血清診断用の特異的抗E抗体検出系を用いて,過去の非A非B非C型急性肝炎患者保存血清のスクリーニングを行ったところ,当院で経験した原因不明の急性肝炎患者血清中に特異的抗体が検出された.症例は24歳の男性.海外渡航歴・飲酒歴は共にない.発熱・発疹で発症し,近医で加療中に肝障害発見,症状増悪し当院入院となった.非A非B型肝炎の診断下経過観察され,肝炎症状は一峰性の良好な経過を辿り,発症より113日目に軽快退院した.経時的に保存されていた血清につき前述の抗E抗体力価の推移を検討した結果,トランスアミナーゼ値のピークより約1カ月遅れて頂値を示す特異的陽性の所見を得た.本邦においては今迄の所極めて稀な散発性発症した急性E型肝炎と思われる症例をA示した.
  • 神波 雅之, 周藤 裕治, 兒玉 富美子, 加藤 照美, 岩宮 孝司, 森岡 伸夫, 濱 副隆一, 川崎 寛中
    1994 年 35 巻 7 号 p. 566-567
    発行日: 1994/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
  • 桃坂 泰寛, 山田 真和, 筋田 和文, 吉見 公三郎, 桜井 敏雄, 峯 信一郎, 原武 譲二, 橋本 洋, 江藤 澄哉
    1994 年 35 巻 7 号 p. 568-569
    発行日: 1994/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
  • 山崎 隆弘, 松崎 祐子, 入江 和彦, 寺井 崇二, 山下 仰, 黒川 典枝, 安永 満, 沖田 極
    1994 年 35 巻 7 号 p. 570-571
    発行日: 1994/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
  • 瀬在 秀一, 山本 佳洋, 桜 林真, 平野 正憲, 神坂 和明, 岡 博
    1994 年 35 巻 7 号 p. 572
    発行日: 1994/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
feedback
Top