患者は19歳女性. 中国製ダイエット食品「商品名; センノモトコウノウ」を服用開始3カ月後, 全身倦怠感, 食欲低下, および眼球黄染を自覚し, 平成13年8月14日当院受診. 血液生化学検査で, T. Bil 8.7mg/d
l, AST 1647U/
l, ALT 1583U/
l, PT 60.5%を示し, 急性肝炎の疑いで入院. 肝庇護治療にもかかわらず, 入院15日目 (発症後22日目) にT. Bil 19.8mg/d
lと上昇, PT 35%と低下, 肝性脳症II度を呈し, 劇症肝炎亜急性型と診断し, ステロイドパルス療法を開始. その後, 肝機能は徐々に改善を認めた. 本症例は入院4日目に施行した肝生検の組織像で, 高度の薬物性肝障害の所見を呈していた. また, 各種肝炎ウイルスマーカーは陰性で, センノモトコウノウに対してのリンパ球幼若化刺激試験が陽性であったことより, 薬物性の劇症肝炎亜急性型と診断した.
抄録全体を表示