肝臓
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39 巻, 10 号
選択された号の論文の13件中1~13を表示しています
  • これまでの2年間を振り返り, 新たな2年間の抱負を語る
    谷川 久一, 沖田 極, 山田 剛太郎
    1998 年39 巻10 号 p. 707-715
    発行日: 1998/10/25
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
  • 高瀬 修二郎
    1998 年39 巻10 号 p. 716-719
    発行日: 1998/10/25
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    重症型アルコール性肝炎は本邦でも増加の傾向があり, その対策が急がれるが, 依然として有効な薬物療法に乏しく, かつ肝移植の適応も期待できる状況ではない. 今後, 病態発生の機序に照らして, エンドトキシン対策や, 各種サイトカインのブロックをめざした治療法の開発が望まれる.
  • 針原 重義, 木岡 清英, 福井 博, 門奈 丈之
    1998 年39 巻10 号 p. 720-724
    発行日: 1998/10/25
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    多施設アンケート調査により集計された22例の重症型アルコール性肝炎の性差および予後因子について検討した. 男女比は16 : 6で生存率は45%であった. 1日アルコール摂取量には性差はなかったが, 飲酒期間は男性29±13年, 女性14±11年で有意に女性の方が短かった. 男性では入院時に腎不全を合併する率が44%と高率であった. 女性は白血球数の増加が著明で, 赤血球数の減少も認めた. また, 男性は血小板数の減少を認めた.
    予後因子の検討では入院時に腎不全, アルブミン低値, 赤血球数減少を認めた場合, 有意に予後不良であった. また, 経過中に肝性脳症, 感染症 (特に肺炎), 腎不全, およびエンドトキシン血症を合併した場合は有意に予後不良であった.
  • 津田 圭助, 前田 隆, 西原 利冶, 大西 三朗, 弘井 誠, 円山 英昭, 牧本 敦, 沼本 敏
    1998 年39 巻10 号 p. 725-730
    発行日: 1998/10/25
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    症例は日齢0の新生児で, 患者の母は37歳. 3日前に破水し, 腹痛が次第に増強したため, 緊急帝王切開を行い分娩した. 患児は在胎38週5日, 体重は2, 672gであった. Apgarscoreは1分3点, 5分は6点で, 羊水混濁が著明であった. 新生児仮死および胎便吸引症候群として, 気管内挿管し, 人工換気を開始したが, SaO2, PaO2とも著しく低下し, 肺サーファクタントの投与にも反応せず死亡した. 剖検時, 肝臓の右葉と左葉はほぼ同大であり, 両葉は, その血流支配にほぼ対応する形で, 高度の脂肪性変化を示す右葉部と, 欝血像を呈する左葉部とが境界不整であるが, 非常に明瞭に境界されており, 定型的な“Two-tone liver”の像であった. 胎生期では肝臓を栄養する血液は右, 左葉間で酸素分圧に差があり, より酸素分圧の低い血液が灌流する右葉は低酸素症や循環障害により肝細胞の脂肪性変化や壊死が生じやすく, 本例では, 妊娠末期における低酸素血症と血流障害により両葉間で組織変化に差が生じ, “Two-toneliver”の像が生じたと考えられる.
  • 柏倉 祐司, 橋本 直明, 松浦 広, 竹田 康, 出張 玲子, 小椋 真佐子, 秋元 公彦, 三田 勲司, 河原 弘規, 岸田 由起子, ...
    1998 年39 巻10 号 p. 731-737
    発行日: 1998/10/25
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    48歳, 女性. 食欲不振, 全身倦怠感, 悪心で近医を受診し, 黄疸と肝障害を指摘されて入院した. AST605IU/l, ALT620IU/l, 総ビリルビン3.4mg/dl. A, B, C, G型肝炎ウイルスマーカーは陰性で, EBウイルス, サイトメガロウイルスは既往感染だった. IgG2009mg/dl, 抗平滑筋抗体160×, HLADR4陽性, 慢性肝炎の組織所見から, 国際診断基準スコアが治療前17点となり, 自己免疫性肝炎 (AIH) (definite) と診断した. プレドニン40mg/日で治療を開始し, 4週間後には肝機能検査が正常化して退院. 18カ月後の現在, プレドニン10mg/日でトランスアミナーゼ, IgG濃度とも正常範囲である. 治療後スコアは19点で, AIH (definite) と診断した. 本例の抗核抗体 (ANA) はHEp-2細胞を用いた間接蛍光抗体法で, 抗セントロメア抗体 (ACA) を示す散在斑紋型 (discretespeckled) のみ陽性だった. 文献上わが国のAIHの約10%がACA/散在斑紋型 ANA 陽性であり, 他の自己免疫疾患の合併が多い以外は臨床像に差異を認めなかった. AIH診断スコアの算定に散在斑紋型も ANA 陽性と見なすことを提案した.
  • 井本 勉, 金 守良, 中沼 安二, 大曲 勝久, 木下 秀樹
    1998 年39 巻10 号 p. 738-744
    発行日: 1998/10/25
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    51歳の女性, 全身倦怠感を主訴として来院. T. Bil2.0mg/dl, GOT435IU/l, GPT491IU/l, A1-P566IU/l, IgG3827mg/dl, IgM348mg/dl. A, B, C型肝炎ウイルスの関与は否定された. LE 細胞現象, ANA, ACA, SMAはいずれも陽性. AMA, 抗PDH抗体は陰性であったが, 抗M2抗体のimmunoblot法による検索で, IgA型の抗OGDC-E2抗体が単独で検出された. HLAタイピングではDR4, DR8の遺伝子の存在が証明された. 肝生検組織像は慢性活動性肝炎像を主とするが, PBC (stageII) の所見も一部に認められた. PBC-ルポイド肝炎重複症候群と診定し, 副腎皮質ステロイドを試用したところ肝機能検査成績はほぼ正常化した. 11年後に再度肝生検を実施したが改善著しくPBC (stageI) の所見のみ観察された. なお, 本例には慢性関節リウマチ, Sjögren症候群, CRST症候群, など多彩な自己免疫疾患の合併が認められた. PBC-ルポイド肝炎重複症候群の病態を考える上で興味深い1例と考え報告した.
  • 荒木 康之, 野村 正博, 白神 邦浩, 石井 泰史, 井上 純一, 田原 一優, 河村 譲
    1998 年39 巻10 号 p. 746-749
    発行日: 1998/10/25
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    症例は64歳, 男性. 肝障害で近医通院中に腹部超音波, CTで肝腫瘍を指摘され, 精査目的で紹介された. 血小板減少と肝機能異常は認めるが, HBs抗原, HCV抗体ともに陰性で, AFP, PIVKA-IIも異常なかった. 超音波でS6に12×10mmの高エコー腫瘤を認め, CTでは単純で12mmの低吸収域, 内部にさらに低吸収な領域を認め, ダイナミックでも濃染されなかった. MRIではT1, T2強調画像で高信号, 脂肪抑制T1強調画像で低信号となった. 確定診断のため, 21G細径針による超音波下針生検を行い, 骨髄巨核球, 赤芽球, 骨髄芽球の3系統の骨髄造血細胞と散在する脂肪細胞を認め, myelolipoma と診断した. 肝原発 myelolipoma は現在まで本症例を含め13例しか報告されていない. そのうち, 11例までが手術や剖検で診断されている. 本症例は12mmと小さな腫瘍で針生検で確定診断しえたことは診断法として針生検の有用性を示すものと考えられた.
  • 玉井 徹, 関 寿人, 入口 隆一, 若林 正之, 中川 泰一, 今村 正人, 西村 章, 山敷 宣代, 高須 雅史, 井上 恭一, 岡村 ...
    1998 年39 巻10 号 p. 750-755
    発行日: 1998/10/25
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    C型慢性肝炎に対するIFN療法により血中HCV-RNAが持続性に陰性化し, さらに病理組織学的にも改善していたにも拘わらず, 治療終了から約4年4カ月後に肝細胞癌の存在を確認した1例を報告した. 症例は58歳, 男性. 1992年に前医にてC型慢性肝炎と診断され, 同年10月IFN療法 (IFN α-2b: 10MU2週間連続投与後, 週3回間歇投与24週間) を受けた. IFN治療は著効したが治療終了から約4年4カ月後に肝右葉に径9cm大の肝細胞癌を認めた. C型慢性肝炎に対するIFN治療が著効を示しても血液検査および画像診断を定期的に行い注意深く経過を観察していくことが必要である. 本報告を含めた文献的考察より, IFN 治療著効, HCV-RNA陰性で肝組織像の改善が認められた症例でも, 少なくとも5年間, 肝細胞癌発生の危険性を考慮しながらの経過観察が必要と思われた.
  • 波多 間徹, 松本 久徳, 小平 司, 茶山 一彰, 熊田 博光
    1998 年39 巻10 号 p. 756-757
    発行日: 1998/10/25
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
  • 桂巻 正, 木村 仁, 磯部 将人, 松野 孝, 古畑 智久, 秦 史壮, 向谷 充宏, 平田 公一
    1998 年39 巻10 号 p. 758-759
    発行日: 1998/10/25
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
  • 上野 信一, 田辺 元, 木原 研二, 愛甲 孝
    1998 年39 巻10 号 p. 760-761
    発行日: 1998/10/25
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
  • 藤井 公生, 小松 眞史, 堀池 典生, 藤沢 友樹, 西田 勉, 宮本 岳, 春名 能通, 佐藤 智信, 神田 勤, 下村 宏之, 三宅 ...
    1998 年39 巻10 号 p. 762-795
    発行日: 1998/10/25
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
  • 1998 年39 巻10 号 p. e1
    発行日: 1998年
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
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