C型慢性活動性肝炎のインターフェロン(IFN)療法中に,発症した間質性肺炎の2例を報告する.症例1は67歳,女性.IFNα2Aの投与開始約3カ月後より,体動時呼吸困難,乾性咳嗽,発熱が出現した.両下肺野にfine cracklesを聴取し,PaO
2は52.5mmHgと低下し,胸部レントゲン写真では両側肺野のびまん性間質性陰影を認めた.IFNを中止しパルス療法を行ったところ改善した.症例2は66歳,男性で,活動性肝硬変であった.HLBIを投与開始1週間後より乾性咳嗽,呼吸困難が出現した.2週間後には,両側下肺野にfine cracklesを聴取し,PaO
2は46.2mmHgと低下し,胸部レントゲン写真では投与前より両側下肺野にわずかにみられた間質性陰影が,全肺野に広がっていた.IFNを中止し,パルス療法を行ったが,呼吸不全で死亡した.間質性肺炎はIFNの重篤な副作用と考えられた.
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