肝臓
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38 巻, 8 号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
  • 岡本 宏明
    1997 年 38 巻 8 号 p. 477-488
    発行日: 1997/08/25
    公開日: 2009/11/17
    ジャーナル フリー
  • 池上 明史, 高橋 正一郎, 高山 秀明, 佐々木 勝己, 三田村 圭二
    1997 年 38 巻 8 号 p. 489-495
    発行日: 1997/08/25
    公開日: 2009/11/17
    ジャーナル フリー
    X線CT検査の新しい撮影方法であるHelical CTを用い, 経静脈性に造影剤を注入して二相性撮影を行うDouble Phased Helical CTの肝細胞癌の診断能について検討した. Angio CT (肝動脈Helical CT及び門脈Helical CT) により高血流肝細胞癌と診断された44病変中35病変 (79.5%) が経静脈性Double Phased Helical CTにより診断された. 腫瘍径別の診断率は1cm未満で25%, 1cm以上2cm未満で69.2%, 2cm以上で92.6%であった. 造影パターンは動脈優位相で高吸収域を呈したものが97.2%であった. また, 検出されなかった9病変のうち7病変は腫瘍径2cm以下の小病変で, 残り2病変は腫瘍径3cm以上であったが, 肝実質の造影不良が検出されない原因と推定された. 今回の検討から経静脈性Double Phased Helical CTは高血流肝細胞癌において, 高い診断能を有していた. しかし, その診断限界も考慮する必要がある.
  • 井本 勉, 内田 俊和, 金 守良
    1997 年 38 巻 8 号 p. 496-500
    発行日: 1997/08/25
    公開日: 2009/11/17
    ジャーナル フリー
    症例は36歳, 女性. 1995年3月14日より5日間発熱, 軽度の肝障害が認められた. 3月26日より再び発熱し, 頸部リンパ節腫脹, 咽頭扁桃炎も出現. 3月29日入院時の検査では, GOT 1, 152IU, GPT 1, 673IUで, 単核球増多が著明であった. ウイルスマーカーの検索で, A, B, C型肝炎ウイルスの感染は否定され, EBVの初感染が確実, CMVの初感染の疑いも濃厚であった. 4月1日採取の肝生検組織は急性肝炎像を呈し, 封入体は見出せなかったが, 酵素抗体法により肝細胞中にCMV抗原が検出された. 以上より, CMV, 次いでEBVの初感染による急性肝炎をほぼ同時期に発した症例と診断され, 高度のトランスアミナーゼ値の上昇はウイルスの相乗作用の結果と考えられた. 患者は対症療法のみで軽快した. 血清抗体価の検索に加え, IgM型CMV抗体が真に陽性か否か確認するため肝の免疫組織化学的検索を実施し, EBVとCMVの重複初感染と断定し得た報告はこれが最初である.
  • 森下 祐子, 田中 基彦, 本多 敬和, 近沢 秀人, 杉 和洋, 藤山 重俊, 冨田 公夫
    1997 年 38 巻 8 号 p. 501-505
    発行日: 1997/08/25
    公開日: 2009/11/17
    ジャーナル フリー
    C型慢性肝炎に対するインターフェロン (IFN) 療法中に溶血性尿毒症症候群 (hemolytic uremic syndrome: HUS) を併発し, IFN中止により軽快した1例を経験した. 症例は54歳男性, 腎障害, 造血障害の既往はなく, 腹腔鏡下肝生検後, IFN-β600万単位を連日2分割投与開始した. 4週終了時に, 溶血性貧血, 急性腎不全, 血小板減少が出現し, HUSの三主徴を満たした. IFNの中止のみで改善傾向が認められ, 約4週間で症状は軽快したため, IFN投与がHUSの発症に関与したと判断した. IFN投与により惹起される腎障害, 微小血管障害を検討する上で貴重な症例と考え, 報告した.
  • 荻野 英朗, 月岡 幹雄, 里村 吉威, 中川 彦人, 鵜浦 雅志, 三輪 淳夫, 中沼 安二, 田中 紘一, 山岡 義生
    1997 年 38 巻 8 号 p. 506-510
    発行日: 1997/08/25
    公開日: 2009/11/17
    ジャーナル フリー
    症例は, 15歳男児. 黄疸と食欲不振を主訴に入院し, 症状出現13日目に肝性昏睡II度となった. 肝障害の原因は不明で, 非A非B非C型劇症肝炎亜急性型と診断し血漿交換療法を1週間行うも改善せず肝性昏睡IV度へと進展した. 父親をdonorとする生体部分肝移植 (LRLTx) を施行したところ翌日には意識清明となり, 術後24日で肝機能値は正常化した. しかし, LRLTx後3カ月で汎血球減少が出現し骨髄生検にて再生不良性貧血と診断した. プレドニゾロン, cyclosporineやATGなどの投与は無効であり, 骨髄移植を施行し経過観察中である. 現在, 劇症肝炎に対する治療としてLRLTxが開始されたところであるが, 肝移植適応基準や移植後の予後・合併症などさまざまな問題が存在しており今後の症例の集積が必要と考えられた.
  • 八幡 朋子, 若狭 研一, 櫻井 幹己, 金城 聡司, 内藤 典子, 田守 昭博, 西口 修平, 黒木 哲夫, 小林 絢三
    1997 年 38 巻 8 号 p. 511-513
    発行日: 1997/08/25
    公開日: 2009/11/17
    ジャーナル フリー
    虚血性腸炎は動脈あるいは静脈の狭窄や閉塞, 血圧の低下が起こった場合に発生する. 今回我々は肝細胞癌の経過中に虚血性腸炎を合併した一例を経験した. 症例は59歳, 男. 第二世代HCV抗体 (+). 飲酒歴なし. 輸血歴あり. 1976年より肝機能異常. 1995年, 肝S8に2.4cmの腫瘍を指摘され1995年4月, 肝S8部分切除を施行された. 1995年9月, 肝内再発, 肺及び骨転移を指摘され入院となった. 経過中1996年4月, 多量の下血を認め死亡した. 解剖所見では全結腸に穿孔を伴う壊疽型虚血性腸炎を認めた. 上及び下腸間膜動脈には血栓, 狭窄は認めなかった. 肝臓にはB'型肝硬変を認め, 全肝に最大2.5cmの腫瘍を多数認めた. 右門脈一次分枝にφ2cmの腫瘍塞栓を認めた. しかし門脈本幹, 及び腸間膜静脈内に明らかな血栓は認めなかった.
  • 中村 俊文, 玉腰 勝敏, 竹平 安則, 室久 敏三郎, 北川 陸生, 山田 正美, 松下 雅広, 川村 欣也, 高木 正博, 小澤 享史, ...
    1997 年 38 巻 8 号 p. 514-520
    発行日: 1997/08/25
    公開日: 2010/02/19
    ジャーナル フリー
    症例は38歳, 男性. 10歳時, 他院にて糖原病と診断された. 平成6年5月12日, 尿路結石発作のため入院. 保存的治療により症状は消失したが, 腹部超音波検査にて肝腫大と両葉の多発性腫瘍を認めた. 血液検査では高乳酸, 高尿酸, 高ピルビン酸, 高脂血症を認め, 腫瘍マーカーはCA19-9が軽度上昇していた. 画像上, 腫瘍はいずれも低エコーで, 造影CTの早期に辺縁造影効果あり. 逆行性膵胆管造影では, 胆嚢, 肝内胆管第一分枝~総胆管および膵管に異常なし. 他臓器に腫瘍を認めず, 原発性肝腫瘍と考えられた. 腫瘍生検を施行し, 胆管細胞癌と診断した. 非腫瘍部肝組織のGlucose-6-phosphatase活性は低下しており糖原病Ia型であった. 化学療法を施行したが, 癌性腹膜炎を併発し, 当院受診後1年10カ月で死亡した. 糖原病I型は, ときに腺腫の合併を認めることは知られているが, 胆管細胞癌が合併した報告は本症例が最初である.
  • 長尾 久美, 久富 寿, 山内 寿靖, 引地 一昌
    1997 年 38 巻 8 号 p. 521-522
    発行日: 1997/08/25
    公開日: 2009/11/17
    ジャーナル フリー
  • 茶山 一彰, 橋本 みちえ, 坪田 昭人, 池田 健次, 荒瀬 康司, 斉藤 聡, 鯉田 勲, 小林 正宏, 鈴木 義之, 村島 直哉, 小 ...
    1997 年 38 巻 8 号 p. 523-524
    発行日: 1997/08/25
    公開日: 2009/11/17
    ジャーナル フリー
  • 斉藤 剛, 松本 真治, 野尻 治, 影山 努, 栗原 千枝, 福士 秀悦, 大谷 明, 片山 和彦
    1997 年 38 巻 8 号 p. 525-526
    発行日: 1997/08/25
    公開日: 2009/11/17
    ジャーナル フリー
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