肝臓
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36 巻, 6 号
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  • クリオグロブリン血症を中心に
    戸田 剛太郎
    1995 年 36 巻 6 号 p. 347-349
    発行日: 1995/06/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
  • 大野 秀棋
    1995 年 36 巻 6 号 p. 350-358
    発行日: 1995/06/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    HBVのエンハンサー1(Enh 1)に及ぼすヒトインターロイキン6 (IL-6)の影響を,HepG2細胞を用いて検討した.CATアッセイにおいて,Enh 1とエンハンサー活性に重要な領域であるEnh 1コア配列(Enh 1CS)のエンハンサー活性は,IL-6(20ng/ml)刺激により増強することが示された.またEnh 1CSが転写因子であるNF-IL6に対しても応答すること,IL-6とNF-IL6に対して応答する配列が一致することから,IL-6刺激がNF-IL6を介してEnh 1CSに作用すると考えられた.ゲルシフトアッセイにおいて,IL-6刺激及びNF-IL6強制発現によりEnh 1CSに特異的な一つの複合体が増加した.一方,この複合体と精製組み換え型NF-IL6のDNA結合配列については,competitorアッセイにおいて差異が認められた.以上より,IL-6刺激がEnh 1を活性化すること,またその機序としてヘテロ二量体のNF-IL6がEnh 1CSに結合する可能性が示された.
  • 吉田 秀樹, 岩渕 省吾, 長田 達郎, 巴 雅威, 遠山 裕樹, 飯山 和郎, 武藤 俊哉, 福井 祥二, 村山 正博, 飯野 四郎, 打 ...
    1995 年 36 巻 6 号 p. 359-364
    発行日: 1995/06/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    C型慢性肝炎41例に対し,天然型IFNα 6.0MU×2W連投後,週3回10週,計12週(総量252MU)の投与を行い,投与中ALTが正常化し,治療後1-2ヵ月で反跳する症例に対し早期に同クールの再投与を試み,その治療効果について検討した.41例中初回クールによる著効(CR群)は14例(34%),一過性有効(TR群)15例(37%),無効群(NR群)12例(29%)であった.TR群15例中IFN終了直後にALTが反跳した10例について反跳直後再投与を行った.10例のgenotypeはいずれもII型であり,再投与により初回同様ALTは正常化したが終了後は全例再上昇し,著効には至らなかった.HCV-RNAは2クール終了時10例中6例(60%)が陰性化したが,投与終了後はすべて陽性化し,HCV-RNA量は再投与時には全例ほぼ前値に復していた.また,再投与時のRNA量の低下は初回に比べ反応が低下する例がみられた.TR例に対する再投与は,2ヵ月以内の早期に行っても同等量では著効を示す可能性は低く,再投与を考慮する上で参考になる所見と考えられた.
  • 電子線マイクロアナライザー法を用いて
    藤村 夏美
    1995 年 36 巻 6 号 p. 365-374
    発行日: 1995/06/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    原発性胆汁性肝硬変(PBC)における銅の肝組織内分布および半定量を,組織化学および今回初めてカラー表示を用いて銅の蓄積量の高低を明示する波長分散型電子線マイクロアナライザー法(EMA)を用いて,Scheuerの病期別に検討し,また他の肝疾患と比較検討した.PBC117例中orcein陽性顆粒は黄疸例(血清総ビリルビン2.0mg/dl以上)29例中全例で,無黄疸例(血清総ビリルビン2.0mg/dl未満)88例中28例に陽性であった.EMA法による肝組織内銅の分布は,PBCでは門脈周囲肝細胞が主体で,病期進展例では中間帯にも認められた.組織内銅の電顕像との対比では,核内に分布はほとんどみられず細胞質内に認められた.以上よりEMA法は従来の銅結合蛋白染色や銅染色法に比し,銅の検出に鋭敏であり,分布および半定量性に優れていることが明らかであった.また組織化学的変化との関連から,肝細胞内の銅はPBCの病変の増悪,進展に関与するものと推測された.
  • 鈴木 文孝, 茶山 一彰, 小林 正宏, 坪田 昭人, 鯉田 勲, 斉藤 聡, 荒瀬 康司, 村島 直哉, 池田 健次, 熊田 博光
    1995 年 36 巻 6 号 p. 375-380
    発行日: 1995/06/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    成人期のHBV初感染からHBV carrierとなった2例に対して,インターフェロン(IFN)療法を施行し肝機能の正常化とともにHBs抗原の消失を認めた.症例1は,急性B型肝炎の経過中に重症化を懸念しステロイド剤を使用したところ,肝機能は正常化したもののHBs抗原は持続陽性となった.急性肝炎発症後8ヵ月めの時点よりIFN療法を施行した.IFNの一時的中断後急性増悪を認めたがIFN療法の再開にて肝機能の改善とHBs抗原の消失をみた.症例2はHBV感染後グリチルリチン製剤(以下SNMC)を使用したところ症例1と同様肝機能は正常化したもののHBS抗原は持続陽性となった.急性肝炎発症から9年後の肝機能の上昇後にIFN療法を施行し,同様にHBs抗原の消失を認めた.IFN療法は,このように感染期間の比較的短い慢性B型肝炎症例に対しては非常に有効な治療法になると考えられた.
  • 善田 貴裕, 岡本 理花, 真田 治人, 岡田 俊英, 増永 高晴, 竹田 康男, 竹田 亮祐, 野々村 昭孝, 舟木 直茂
    1995 年 36 巻 6 号 p. 381-385
    発行日: 1995/06/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    症例は30歳,女性.1987年頃から37℃台の微熱と全身倦怠感が持続し,持続する低補体価とリウマチ因子(RF)陽性も指摘されていた.1991年にはC型肝炎ウイルス(HCV)による肝障害が判明し,強力ネオミノファーゲンCRによる治療が開始されたが,肝酵素の変動を認めるために入院となった.肝生検組織像はヨーロッパ分類CAH-2B相当の慢性活動性肝炎であり,インターフェロン(IFN)β(600万単位/日,8週間連日)による治療が開始された.IFN投与によりHCV-RNA量の低下や肝酵素の正常化を認めるとともに,クリオグロブリン(CG)の消失,免疫複合体やRFの低下,低補体価の改善,および年余にわたる自覚症状に改善が認められた.本例の経過からは,これらの免疫異常に対するHCVの病因的関与が推察されるとともに,ウイルスの減量のみによってもCG血症が改善する可能性が示唆された.したがって,HCVの関与が示唆されるCG血症患者に対しては,ウイルスの減量を目的とした積極的なIFN治療が試みられるべきものと考えられた.
  • 一木 康則, 下田 慎治, 松井 美詠子, 林田 一洋, 工藤 二郎, 中村 稔, 井上 孝利, 平田 泰彦, 石橋 大海
    1995 年 36 巻 6 号 p. 386-391
    発行日: 1995/06/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    予後不良とされる慢性活動性肝炎を伴う原発性胆汁性肝硬変(CAH-PBC混合型)の症例の発症から死亡までの8年間の経過を追跡し得たので,試みた治療の効果を併せ,その経過を報告する.症例は40歳女性.32歳時に検診にて肝機能異常を指摘された.2年後,妊娠7ヵ月時に皮膚掻痒感が出現し,出産後に黄疸も出現した.抗核抗体,抗ミトコンドリア抗体陽性で,IgG, IgMが高値を呈した.肝生検にて胆管の変性・壊死像に加え,慢性活動性肝炎の像を認めた.プレドニゾロンの投与にて肝炎の所見は一旦鎮静化した.その後コレスチラミン,UDCA,リファンピシンを投与したが効果は一時的であった.サイクロスポリンでは一時的に効果が得られたが,中止後次第に病状は悪化し,40歳にて死亡した.免疫学的には抗M4抗体陽性で,抗PDC抗体は強陽性を呈した.副腎皮質ステロイド剤は病初期には有効であったが,末期には無効であった.サイクロスポリンは生化学的,免疫学的データの改善に有効であったが,UDCAの効果はみられなかった.リファンピシン,コレスチラミンは掻痒感の改善に一時的に有効であった.
  • 原 正樹, 銭谷 幹男, 相沢 良夫, 大川 康彦, 奥秋 靖, 穂 苅厚史, 坂口 正巳, 河辺 朋信, 高橋 宏樹, 戸田 剛太郎
    1995 年 36 巻 6 号 p. 392-393
    発行日: 1995/06/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
  • 二川 俊二, 清澤 研道, 滝川 一
    1995 年 36 巻 6 号 p. 394-396
    発行日: 1995/06/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
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