応用物理
Online ISSN : 2188-2290
Print ISSN : 0369-8009
74 巻, 12 号
『応用物理』 第74巻 第12号
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巻頭言
企画の意図
総合報告
  • 馬場 嘉信
    2005 年 74 巻 12 号 p. 1543-1554
    発行日: 2005/12/10
    公開日: 2019/09/27
    ジャーナル フリー

    ナノテクノロジーをバイオテクノロジーに応用したナノバイオテクノロジーは,非常に急速に研究領域が広がりつつある.さらに,ナノバイオテクノロジーに基づくデバイス開発により,これまでの技術では不可能であった,モバイル型やウェアラブル型の健康診断デバイスなど,医療・創薬などに大きな影響を及ぼすような新技術創出に結実しつつある.ここでは,ナノバイオテクノロジーに基づくバイオデバイスの最先端の研究動向について解説する.また,ナノバイオテクノロジーを活用したデバイス開発が,次世代ゲノム・プロテオーム医療・創薬に及ぼす影響について概説する.

解説
  • 坂田 利弥, 宮原 裕二
    2005 年 74 巻 12 号 p. 1555-1562
    発行日: 2005/12/10
    公開日: 2019/09/27
    ジャーナル フリー

    近年,創薬,医学研究,さらには臨床検査への応用を目指してさまざまなバイオチップの研究・開発が活発に進められている.これらのチップでは,生体分子の特異的反応の検出に蛍光,屈折率,質量,酸化・還元電流,化学発光などが用いられている.本稿では,これらの手法とは異なり,生体分子固有の電荷を電界効果により検出するバイオトランジスタについて紹介し,特にDNA分子認識反応を検出する遺伝子トランジスタについて筆者らの研究を中心に説明する.また,上記遺伝子トランジスタを,一塩基多型(SNPs)やDNAシーケンシング解析に応用する試みにつても紹介する.

  • −生体高分子から生きた細胞の観察まで−
    牛木 辰男, 星 治
    2005 年 74 巻 12 号 p. 1563-1568
    発行日: 2005/12/10
    公開日: 2019/09/27
    ジャーナル フリー

    走査型プローブ顕微鏡は,探針・試料間の物理量を測定することで,試料表面の凹凸や種々の性状を解析できる顕微鏡の総称である.生物学分野では,特に生体試料のイメージングにこの顕微鏡(なかでも原子間力顕微鏡)が利用され,その威力を発揮してきている.本稿では,この方法による分子/細胞イメージング(生体分子,染色体,細胞などの観察)について,おもに筆者らのグループで手がけてきた結果を中心に紹介しながら,走査型プローブ顕微鏡のこの分野における研究の現状を解説する.

  • 庭野 道夫
    2005 年 74 巻 12 号 p. 1569-1575
    発行日: 2005/12/10
    公開日: 2019/09/27
    ジャーナル フリー

    生命現象の解明のためには,DNA,たんぱく質,細胞などに対する高性能バイオセンシング技術の開発が必要不可欠である.特に,生体分子や細胞を,その場で(in -vitro)分析する動態解析技術の開発が強く望まれている.本稿では,そのような計測技術の一つである表面赤外分析法について,その研究動向について簡単に述べ,溶液中DNAの動態解析を中心に,われわれの研究を紹介する.

  • 松井 宏
    2005 年 74 巻 12 号 p. 1576-1579
    発行日: 2005/12/10
    公開日: 2019/09/27
    ジャーナル フリー

    リソグラフィーを用いないナノ微細加工法として,生体分子を含む有機材料の自己集合化を利用する手法が開発されている.この解説では,たんぱく質からなる超構造体(ナノチューブ)を鋳型とした金属あるいは半導体ナノ材料の合成と,それを用いたデバイス構築について説明したい.たんぱく質を鋳型にすることにより,サイズ・形状のそろった導電性ナノ構造体が合成できることに加えて,たんぱく質の特異的分子相互作用を利用することによって,例えばチューブの先端と側面,内側と外側で違う特性をもつ材料など,異方的で多機能(multifunction)な表面特性をナノ材料に付与できる.たんぱく質の分子認識機能(抗原vs抗体)を応用して,これらのナノチューブを複雑なデザインのデバイスに構築していくことも可能である.

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