応用物理
Online ISSN : 2188-2290
Print ISSN : 0369-8009
72 巻, 12 号
『応用物理』 第72巻 第12号
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巻頭言
総合報告
解説
  • −分子が活躍する舞台−
    水谷 亘, 内藤 泰久
    2003 年 72 巻 12 号 p. 1503-1508
    発行日: 2003/12/10
    公開日: 2019/09/27
    ジャーナル フリー

    化学,生物分野だけでなくナノスケール・エレクトロニクスの世界でも分子が重要な役割を演じることが期待されている.分子が活躍する ‘舞台’ の一つはナノスケール電極であろう.将来,分子素子がシステム・オン・チップの一端を担うことも視野に入れた電極作製手法が望まれる.Bell研の研究者によって報告された分子単層膜電界効果トランジスタは高性能の分子素子として注目されたが,昨年データねつ造論文の一つとして否定された.しかしながら,いくつかのグループが検討を行い,分子スケール素子の設計指針が明らかになってきた.分子素子開発の経緯と新しく開発された分子スケール電極を用いた分子導電性評価の実験結果について概説する.

  • 下村 武史, 赤井 智紀, 伊藤 耕三, 橋詰 富博
    2003 年 72 巻 12 号 p. 1509-1515
    発行日: 2003/12/10
    公開日: 2019/09/27
    ジャーナル フリー

    導電性高分子(ポリアニリン)と絶縁性の環状分子(シクロデキストリン,CD)またはCDから合成される分子ナノチューブを用いて分子被覆導線を作製し,原子間力顕微鏡(AFM)を用いて観察を行った.分子被覆導線では導電性高分子の外側をCDまたは分子ナノチューブが覆うために分子間相互作用が遮へいされ,高分子一本鎖が単離できる.また,CDおよび分子ナノチューブの内径が狭いために高分子の形態が棒状に制約され,π電子共役構造の欠陥の抑制が期待できる.さらに,この分子被覆導線一本鎖の導電率を測定するために,微細加工を用いて四端子電極基板を作製した.本稿では分子被覆導線の作製とその一本鎖の導電率測定に関する試みについて解説する.

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