気相合成薄膜ダイヤモンドのもつ高速度を利用して,高周波通信に利用する弾性表面波 (SAW) デバイスを開発し実用化した.特に, SiO
2/ZnO/ダイヤモンド構造のSAWは水晶基板のSAWと比較すると2~3倍の高周波化が可能である.そのほか,温度特性に優れ,耐電力性に富み,低挿入損失化が可能である.狭帯域フィルターや発振器の共振器などの特徴のあるデバイスが得られる.現在, 5GHzまで基本波での動作が可能であるが,今後, 10GHzを狙ったさらなる高周波化やZnO以外の圧電薄膜積層による広帯域化が期待される.
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