LiNbO
3単結晶は表面弾性波素子用基板材として実用化されている酸化物単結晶材料の代表的なものであるが,有望なフオトソフラクティブ材料としても注閉されてきた.一方,この材料はかなり幅の広い不定比総成を示ずことでもよく知られている.フォトリフラクティブ効果は種々の欠陥に強く影響されることから,材料特性の改善には,不定比欠陥構造と特性の関係を明らかにする必要がある.長い題Li/Nb比の不定比に関する欠陥橋趨ま議論の的となってきたが,われわれは 「Liイオンサイト空位モデル」を主張し,その妥当性が最近になり強められている.また,特定成分の添加により,不定比欠陥密度がどのように変化し,フォトリフラクティブ精牲へどう影饗するかが少しずつ明らかになってきた.それにより,不定比欠陥密度を制御した結晶でフォトリフラクティブ特性の改善が認められた.また,これらの研究には不定比を制御して良質の単結晶を育成する方法の開発が不可欠であったが,原料を供給しながら二重るつぼを用いて引き上げる単結晶育成法の全自動化が確立された.
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