空気中γ線照射によるヘキサメチルシクロトリシロキサンの固相重合を行ない, -78°~55℃の温度範囲での重合速度の測定および顕微鏡による観察によって重合機構を検討した。その結果, 重合率は長時間の照射によりある飽和値に達すること, 55℃において重合の初速度は線量率のほぼ1乗に比例すること, また比較的高い温度においては重合速度は反応容器の大きさによって影響されることなどが明らかになった。これらの実験結果を考慮して重合速度式を導いた。
また一方, 位相差顕微鏡による観察の結果, この重合反応は微細なポリマー粒子の生成を伴い, 不均一相で進行することを認めた。
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