RADIOISOTOPES

原著

Caesium Uptake in Mushroom—Comparison with Coexisting Elements and Effect of Ammonium Ion as a Competitor, by Laboratory Experiments Using Hebeloma vinosophyllum—

Quyen Bao-Thuy HO, Satoshi YOSHIDA, Akira SUZUKI

2013 年 62 巻 3 号 p. 125-133
発行日: 2013年
公開日: 2013/03/29

DOIhttps://doi.org/10.3769/radioisotopes.62.125

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An ectomycorrhizal ammonia fungus Hebeloma vinosophyllum was cultivated in the Ohta's liquid medium with Cs and different concentrations of NH₄⁺. This fungus absorbed caesium and coexisting elements(K, Ca, Mg, Zn, Cu, Fe and P) with the highly transfer factors. The highest translocation from mycelium to fruit body was observed in Cs among 8 analysed elements. The uptake of Cs might have a similar pattern to those of K and P. However, the high concentration of NH₄⁺ might affect as the competitor to the uptake of both Cs and K, but not to the uptake of P. The addition of NH₄⁺ affected more the uptake of Cs than that of K.

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ノート

中性子ラジオグラフィを用いた施肥位置と根系発達の解析

二瓶直登, 田野井慶太朗, 中西友子

2013 年 62 巻 3 号 p. 135-139
発行日: 2013年
公開日: 2013/03/29

DOIhttps://doi.org/10.3769/radioisotopes.62.135

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中性子ラジオグラフィを用いて，施肥処理の違いにおけるダイズの根系発達を検討した。中性子ラジオグラフィ像は，土壌より水分含量が高い根や肥料が白く映し出され，土壌中の施肥位置と根系発達の解析が可能であった。無施肥区は，主根や側根の発達が観察された。全層施肥区も，施肥量にかかわらず無施肥区と同様な根系の発達がみられた。側条施肥区や局所施肥区では，肥料付近で根系発達の抑制が観察され，ダイズ栽培における減収要因と考えられた。

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速報

福島第一原子力発電所事故に起因する放射性物質低汚染地域におけるキノコ類への放射性セシウムの蓄積―東京大学演習林における事例―

山田利博, 村川功雄, 齋藤俊浩, 大村和也, 高徳佳絵, 才木道雄, 井口和信, 井上淳, 齋藤暖生, 辻和明, 田野 ...

2013 年 62 巻 3 号 p. 141-147
発行日: 2013年
公開日: 2013/03/29

DOIhttps://doi.org/10.3769/radioisotopes.62.141

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福島第一原子力発電所事故に起因する広域の放射性物質低汚染森林地域におけるキノコと土壌の放射性セシウムの状況を，東京大学演習林において2011年秋に調査した。放射性プルームの経路上では比較的高いキノコとリターの放射性セシウム汚染が認められた。リターの汚染は広範囲に広がっていたが，一部のキノコを除きリターよりもキノコの方が放射性セシウムの濃度は低かった。また，大気圏内核実験あるいはチェルノブイリ事故に由来すると推定される¹³⁷Csもキノコと土壌で確認された。

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福島第一原子力発電所事故に起因した土壌及び野菜の放射性核種濃度の測定―東京都及び福島県の低濃度汚染地域における事例―

大下誠一, 安永円理子, 高田大輔, 田野井慶太朗, 川越義則, 白井宏明, 中西友子, 佐々木治人, 牧野義雄

2013 年 62 巻 3 号 p. 149-157
発行日: 2013年
公開日: 2013/03/29

DOIhttps://doi.org/10.3769/radioisotopes.62.149

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福島原発事故後に栽培された野菜と土壌の¹³⁴Cs，¹³⁷Cs及び⁴⁰Kの放射能を測定した。放射性セシウム(¹³⁴Cs＋¹³⁷Cs)濃度の最大値が1235Bq/kg-dry weightの土壌で栽培されたジャガイモ塊茎に7Bq/kg-wet weight以下の移行が認められた。一方，放射性セシウム濃度が651Bq/kg-dry weight以下の土壌で栽培されたキャベツとレタス可食部では，セシウムの移行は検出されなかった。どの圃場でも，⁴⁰Kは鉛直方向にほぼ均一な濃度であり，¹³⁷Csと¹³⁴Cs濃度は土壌の表層部で高く深部で低い分布を示した。

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資料

東日本大震災における災害救助の際にドクターヘリに付着した放射性物質の解析

土居亮介

2013 年 62 巻 3 号 p. 159-165
発行日: 2013年
公開日: 2013/03/29

DOIhttps://doi.org/10.3769/radioisotopes.62.159

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東日本大震災において被災地で災害救助にあたったドクターヘリの機体表面からバックグラウンドレベルよりも高い放射線量が検出された。ゲルマニウム半導体検出器を用いてγ線放出核種の解析を行ったところ，テルル，ヨウ素，セシウム等の核分裂生成物と考えられるピークが検出され，東京電力福島第一原子力発電所事故に由来する核種であることが示唆された。また同試料を継時的に測定し，その減衰について詳細な検討を行ったので併せて報告する。

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連載講座

メスバウアースペクトロメトリーの基礎と応用

核共鳴非弾性散乱を用いたカゴ状物質におけるゲスト原子の振動状態の解析

筒井智嗣

2013 年 62 巻 3 号 p. 167-174
発行日: 2013年
公開日: 2013/03/29

DOIhttps://doi.org/10.3769/radioisotopes.62.167

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メスバウアー効果の元素選択性を生かした核共鳴散乱を利用し，カゴ状物質のゲスト原子の振動状態について調べた最近の研究成果を紹介する。一般に単位胞あたりの原子数が多いカゴ状物質において，核共鳴非弾性散乱はゲスト原子の振動状態を議論するのに非常に有効である。カゴ状物質のゲスト原子の振動状態にはゲスト原子の可動長が重要な要素であるが，従来ゲスト原子として取り扱われている全ての原子が音響フォノン対してその寄与が小さくないことが一連の物質の研究から明らかとなった。

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ミニレビュー

光合成生物はどう二酸化炭素濃度の上昇に応答するか？

馬場将人, 白岩善博

2013 年 62 巻 3 号 p. 175-179
発行日: 2013年
公開日: 2013/03/29

DOIhttps://doi.org/10.3769/radioisotopes.62.175

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訂正

マルチワイヤーチェンバーによる楓葉の2次元影像

小濱太郎, 石原信弘, 小俣和夫, 山田善一, 喜多村章一

2012 年 62 巻 3 号 p. 181
発行日: 2012年
公開日: 2013/03/29

DOIhttps://doi.org/10.3769/radioisotopes.62.181

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