全身オトラジオグラムの解釈が標識元素の種類によって, どのように影響されるか, また
131I標識化合物の分布をしらべる場合に, どのような点に留意すベきかを検討する目的で実験を行なった。
131I標識,
14C標識キノホルムおよび対照としてNa
131Iの3種の全身オートラジオグラムをマウスにこれらの薬物を投与して比較検討した。
131I標識化合物を使用した場合, 遊離
131Iの影響を受ける疑いのある臓器として, 甲状腺, 唾液腺, 精嚢, 胃, 皮膚があげられ, これらの臓器への分布および分布の形式を詳細に観察することにより標識
131I遊離の有無および程度を判定し得ることを, 3者の比較によって明らかにし得た。さらに
131Iおよび
125I標識化合物使用に伴うオートラジオグラムの解像力改善についても試み, 実用的価値のある方法として, 写真乳剤の片面はく離が有効であることを示した。
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