RADIOISOTOPES
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59 巻, 12 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
原著
  • 横山 薫, 杉杖 典岳
    2010 年 59 巻 12 号 p. 707-719
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/12/29
    ジャーナル オープンアクセス
    トレンチ処分対象の廃棄物中に含まれるウラン放射能評価への適用を想定し,ドラム缶等の容器に収納された廃棄物のウラン放射能を,パッシブγ線により簡易な方法で定量評価することが可能な手法の理論体系を構築した。廃棄物収納容器を対向位置測定する方法で,廃棄物収納容器の中に3次元的に分布する線源位置を表わす物理量とγ線計数率の変化の関係を表わす評価式を導出した。評価式は,ウラン系列で放出される1001keVと766keVの二つのエネルギーでのγ線ピーク計数率の比R(1),R(2)と,二つのエネルギーの放出率の比kから,1/{ln(k/R(1))×ln(k/R(2))}で与えられる。この物理量と対向位置で測定されるエネルギー1001keVのγ線計数率n1とn2から計算される(n1×n2)1/2の間に一義的な関係があることがわかった。この関係を,シミュレーションとドラム缶の中に配置したウラン線源を対向位置で測定したγ線データを用いて検証した。その結果,1/{ln(k/R(1))×ln(k/R(2))}と(n1×n2)1/2の間の関係は,シミュレーションの評価では直線関係を示した。測定データの直線関係からの誤差は5%以内であることを確認した。
ノート
資料
連載講座
中性子回折の基礎と応用(応用26)
  • 秋田 貢一, 鈴木 裕士
    2010 年 59 巻 12 号 p. 741-750
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/12/29
    ジャーナル オープンアクセス
    中性子回折法は材料や部品の深部における残留応力を非破壊的に測定できるという大きな利点を有する。そのためこの方法は,実際の機械部品や構造物の構造健全性の確認や,製造工程と強度信頼性の改善などに適用されている。本稿では,中性子回折による残留応力測定の基本的方法について述べる。次いで,得られた結果の信頼性を確保するためには,無応力状態の格子定数,回折面の選択,粗大粒及び表面効果の取り扱いが重要であることを述べる。最後に,結晶材料の強度及び弾塑性挙動に関する研究における中性子応力測定の利点を示すために,本方法の応用例を紹介する。
中性子回折の基礎と応用(応用27)
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