二抗体法によるHTSH radioimmunoassay kitの使用経験について述べた。甲状腺疾患および健常人, 計112名の血清TSH濃度を測定し, その臨床的意義について考察を加えた。著者らの成績では標準曲線は再現性, 最小検出量, 測定範囲とも満足できるものであった。健常人9名中6名, 甲状腺機能亢進症14名全例において血清TSH濃度は<0.5μU/mlと測定感度以下であった。健常人では<0.5~2.8μU/ml, 平均0.8μU/mlであった。血清TSHとRes-O-MatT
4, T
7, Triosorbとの相関係数はそれぞれ-0.36, -0.30, -0.15であった。合成TRH500μg静注によるTRH testでは原発性甲状腺機能低下症および健常人では血清TSHが著明に増加し, そのピークは30分後に認められた。
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