RADIOISOTOPES
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57 巻, 12 号
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原著
  • 松尾 陽一郎, 西嶋 茂宏, 池田 稔治, 清水 喜久雄
    2008 年 57 巻 12 号 p. 723-731
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/12/29
    ジャーナル フリー
    電離放射線の生体への照射は活性酸素種を誘起させ,突然変異や細胞死の原因となるDNA損傷を誘発する。放射線影響を抑制する機能を持つ天然物質であるEGCg((+)epigallcatechin gallate)による,γ線照射におけるラジカルスカベンジ効果を評価した。プラスミドDNA(pUC118)を用いDNA二本鎖切断の抑制を検討した。また出芽酵母細胞(S288c)における致死及び突然変異誘発の抑制効果について解析を行った。EGCg(400nM)を添加した場合,γ線照射によって誘発するDNA二本鎖切断の頻度は100Gyで89%に,500Gyで69%に減少した。更にEGCgによる細胞致死及び突然変異誘発の抑制効果も見られた。
技術報告
  • 谷村 嘉彦, 美留町 厚, 吉田 真, 渡辺 鐶
    2008 年 57 巻 12 号 p. 733-738
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/12/29
    ジャーナル フリー
    簡易型放射線測定器に利用できる半導体放射線検出素子について,その光子検出性能を校正場での実測とモンテカルロシミュレーション計算で明らかにした。低価格の検出素子として,Si p-i-nフォトダイオード及びCdTe検出器を選択した。周辺線量当量H*(10)に対するエネルギー特性を60keVから2MeVのエネルギー領域で評価した。CdTe検出器はエネルギーの増加とともに感度が大きく減少することがわかった。一方,Siダイオードは150keV以上のエネルギーで感度がほぼ平坦になるという利点を有する。自然放射線に対する検出素子の感度は,4~6cpmである。放射線レベルの検出下限レベルを評価したところ,原子力発電所や燃料加工施設などの事故時に放射線レベルの上昇を把握できることがわかった。
総説
資料
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