LiAl合金の中性子照射によるトリチウム製造技術の開発を目標として, まず予備的に照射済み合金からのトリチウム放出と, そのトリチウムの化学的精製や捕集について実験を行った。
合金から放出したトリチウムの気体状化学種の約99%を占めるH
2 (T) とH
2O (T) 成分の割合は, 合金の前処理と, とくに加熱温度の影響を強く受けた。このうち, 850℃での等温加熱でトリチウム成分の約95%はH
2 (T) として放出された。すべてのトリチウムをH
2 (T) として回収するために, H
2O (T) は800℃の金属ウラン切削片で効果的にH
2 (T) に変換された。H
2 (T) は金属ウラン粉末により室温下でも捕集されることを確認した。
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