RADIOISOTOPES
Online ISSN : 1884-4111
Print ISSN : 0033-8303
ISSN-L : 0033-8303
56 巻, 8 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • 前多 信博, 伊藤 眞, 堀口 哲男, 芳原 新也
    2007 年 56 巻 8 号 p. 431-435
    発行日: 2007/08/15
    公開日: 2011/03/01
    ジャーナル フリー
    傾斜線式位置読取法による中性子位置検出器を使って, 熱中性子の空間分布を測定した。この検出器では, 中性子位置の検出に, 比例計数管の陽極芯線に沿って張った2本の位置読取線を使っている。中性子転換物質の一様性を簡便に保つために, 天然ホウ素を成分とする焼結体チッ化ホウ素を使った。近畿大学原子力研究所の熱出力1Wの原子炉 (UTR-KINKI) を使用して, 検出器の中性子検出効率の位置依存と, 原子炉の中性子コリメータ (直径5cm) 出口付近での熱中性子の空間分布を測定した。有効長6cmの検出器で中央部4cmの検出効率がほぼ一様になり, 良好な検出器特性を確認できた。また, コリメータ出口付近での熱中性子は, 中央に直径約2cmの平坦部分を有するビーム状に分布していることがわかった。
  • 亀谷 宏美, 鵜飼 光子
    2007 年 56 巻 8 号 p. 437-441
    発行日: 2007/08/15
    公開日: 2011/03/01
    ジャーナル フリー
    アガリクス (Agaricus blazei Murill) は, 日本など東アジア各国で一般的な生薬の一つである。天然成分の生薬は, 微生物により容易に汚染される。γ線照射は, 生薬の殺菌技術として知られている。ESRは照射生薬のラジカルの検知に使用される。著者らは, γ線殺菌前後のアガリクスに生成されるラジカルをESRを用いて調べた。ESRスペクトルではg=2.0に有機フリーラジカル由来の鋭い1本線信号とMn2+イオンの超微細構造による6本線, 更にg=4.0にFe3+と推定される信号を観測した。
    アガリクス中のラジカルの緩和時間は, 酸素の存在により異なることがわかった。ESR試料管内の空気をArで置換すると, T1の値は空気中と比較して1桁大きくなった。逐次飽和曲線は, Ar存在下では空気中より早い飽和を示した。これらから, アガリクスのラジカルは, 酸素の影響をうけることがわかった。同様の緩和挙動は照射アガリクスでもみられた。照射アガリクスを酸素のない状態でESR計測することは照射処理時の照射量を検知するのに有用であると結論した。
  • 古田 悦子, 横田 繁昭, 油井 多丸, 吉沢 幸夫
    2007 年 56 巻 8 号 p. 443-453
    発行日: 2007/08/15
    公開日: 2011/03/01
    ジャーナル フリー
    市販されている靴用脱臭材6種類から放出されるγ線を測定した。その結果, これらの製品にはTh及びU系列の娘核種と40Kが含まれていることが明らかになった。調べた脱臭材の内, 少なくとも3種類は意図的に放射性核種が添加された放射性コンシューマプロダクトであると考えられる。これらの製品中の放射能を求め, 被ばく線量を算出した。原子炉等規制法に触れる試料はなかった。靴箱用脱臭材の一製品は他の試料より高い放射能を示し, 224Raと放射平衡にある娘核種の濃度合計が90Bq/gを超えていた。1mの距離における全身被ばく線量は8.6×10-4μSv/hであった。また, 「マイナスイオン」効果を謳った靴中敷による1mmの距離における皮膚表面の局部被ばく線量は1.9μSv/hであった。家庭内での使用が浸透した脱臭材は流通量が多いので, 原材料及び製品に含まれる放射能量に十分な監視の目を向ける必要があることが示唆された。
  • 島 長義, 村中 健
    2007 年 56 巻 8 号 p. 455-461
    発行日: 2007/08/15
    公開日: 2011/03/01
    ジャーナル フリー
    A newly designed electrolytic device to enrich tritium in environmental water is proposed. This device is composed of a solid polymer electrolytic film (SPE film) and porous, dimensionally stable electrodes (DSE) . In our design a platinum mesh was inserted between the SPE film and the anode DSE so that the device can be easily disassembled and the used SPE film can be replaced with a new one after each use. A thin gold plate with a number of minute holes in it is used as current collector in both electrodes allowing the electrolytic gas to be released progressively.
    An electrolytic current of 6A was passed through the device to obtain a volume reduction factor of five by keeping a temperature of water bath at 2°C or lower. After that, our device achieved a tritium recovery factor of 0.836 ± 0.021 (n=4) . Such a value is greater than the value obtained using a commercially available apparatus operated under the same experimental conditions. It is thought that this greater efficiency depends on the difference between electrolytic temperature produced in our device and the temperature in the commercially available one.
  • 力石 嘉人, 柏山 祐一郎, 小川 奈々子, 大河内 直彦
    2007 年 56 巻 8 号 p. 463-477
    発行日: 2007/08/15
    公開日: 2010/07/21
    ジャーナル フリー
  • 松林 政仁
    2007 年 56 巻 8 号 p. 479-486
    発行日: 2007/08/15
    公開日: 2010/07/21
    ジャーナル フリー
  • 竹中 信幸, 浅野 等, 梅川 尚嗣, 松林 政仁
    2007 年 56 巻 8 号 p. 487-493
    発行日: 2007/08/15
    公開日: 2010/07/21
    ジャーナル フリー
  • 2007 年 56 巻 8 号 p. 495
    発行日: 2007年
    公開日: 2010/07/21
    ジャーナル フリー
feedback
Top