ヒトにおけるpaeonol (2-hydroxy-4-methoxyacetophenone: I) の経皮吸収研究を安定同位体トレーサ法によって行うために, 実験動物を用いて1の経皮吸収性を検討した。I〔carbonyl-
14C〕を配合した親水軟膏を刈毛した家兎, モルモットおよびラットの背部皮膚に密封包帯法により24時間塗布し, 尿中に排泄される放射活性を8日間にわたって測定した。その結果, 塗布後24時間の1およびその代謝産物の排泄率は, 家兎, モルモットおよびラットにおいてそれぞれ42.8%, 46.5%および52.0%であった。また, 各実験動物の尿中代謝産物はいずれも2, 5-dihydroxy-4-methoxyacetophenone, resacetophenoneおよび未変化体であり, その割合は経口投与時と同様であった。
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