重水素ガスと水素ガスとは熱伝導度が大きく異なる。一方, 重水と水素ガスとを白金触媒を用いて, 同位体交換反応をさせると, 重水素化水素HDと水とを生じる。そこで, 生成した水をモレキュラーシープで除き, 水素ガスを流しながら, もう一方のHDをガスクロマトグラフの熱伝導度検出器に導入すると, HDのクロマトグラムが得られ, 重水の重水素含有量を知ることができる。
この重水分析法は, 変異係数3%以下で0-100%の重水を測定することができ, 許容誤差は, 重水の自然存在比 (150ppm) 付近で10ppmである。
抄録全体を表示