ガスクロマトグラフーマススペクトロメーターコンピュータシステム (GC-MS-CPU) が混合物状態の
14C-標識化合物の比放射能測定だけでなく, 純度検定や不純物の構造解明等,
14C-標識化合物の品質評価にも有用であることを明らかにした。
p-クロロフェニルー
14C
n-アセトートリル (VI) より合成した2- (
p-クロロフェニル-
14C
n) -3-メチル酪酸メチル (III) をGC-MS-CPU分析したところ, 非常に高い比放射能を有する
m-異性体 (IV) が少量混入していた。そこでさらに詳細な検討を行ったところ, この
m-異性体 (IV) は, 出発物質 (VI) にすでに混入していた
m-クロロフェニルー
14C
nアセトニトリル (IX) に由来するものであること, および
p-ジクロロベンゼン-
14C
n (VIII) のべンザイン反応によるシアノメチル化によって
p,
m-クロロフェニル-
14C
n-アセトニトリル混合物 (VI, IX) が生成したことが推定された。
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