この論文は, ラドン発生器の製作とその特性について述べたものである。ラドン発生器は, 容積100Lのステンレス容器とラドンガスを発生させるための臭化ラジウム線源から構成されている。実効的ラドン発生量は, ラジウム226, 鉛214, ビスマス214の放射能をゲルマニウム検出器により測定し, ラジウム226の放射能から鉛214あるいはビスマス214の放射能を差し引くことにより決定した。その結果, 気相へのラドン放出率は毎秒1.45×10
4原子となった。
このことから, 発生器内の飽和ラドン濃度は, 1.45×10
5〔Bq/m
3〕となる。なお, 通常の使用条件の下では, 飽和ラドン濃度に対する発生器内の空気の湿度, 温度の影響は無視できる程度であった。
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