RCC社製のTBC-index測定キット, サイオパック-3について基礎的, 臨床的検討を行なったのでその成績を報告した。
その結果, 本検査法では血清使用量は0.1m
lと少なく, incubation時間は15分で十分であり, 手技上2回のパイペッティングと1回のカウソティングのみで操作は簡便であり, またキット内, キット間およびバッチ間の変動も小さくすぐれた再現性を示し, 有用なT-3摂取率検査法であることを認めた。
Incubationの温度についてはTBC-indexを指標とするので温度差の影響は少ないが, 一定の温度が望ましく, 低温を用いれば最適であると考えられる。
102例の臨床成績では正常機能者103.6±7.7%, 亢進者73.7±9.5%, 低下者132.3±8.6%, 正常妊娠後期婦人136.9±8.6%の結果を得た。トリオソルブとの比較では高い相関 (r=0.92) を示し, 血清サイロキシン濃度との相関においてもトリオソルブ法に匹適した。ただし本法は低下症側に広い測定域を有する特徴が見られた。
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