RADIOISOTOPES
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58 巻 , 5 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
原著
  • 亀尾 裕, 原賀 智子, 片山 淳, 星 亜紀子, 中島 幹雄
    2009 年 58 巻 5 号 p. 153-160
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/05/29
    ジャーナル オープンアクセス
    日本原子力研究開発機構の研究施設から発生する放射性廃棄物を対象としたルーチン分析法の一つとして,59Ni及び63Niの分析法について検討を行った。分析試料の核種組成や化学成分を考慮して,分離条件の最適化を図った結果,金属廃棄物試料及び濃縮廃液試料に含まれる59Ni及び63Niの放射能濃度を効率よく定量することができた。本検討で作成した分析フローを用いれば,溶液化した試料を5~7日間で10試料程度処理することが可能であり,今後,原子力機構で進める予定の廃棄物試料に対するルーチン分析に十分対応可能である。本検討に用いた金属廃棄物試料は研究用原子炉から発生したものであり,原子炉の運転履歴等から計算コードにより放射化量を求め,63Niと59Niの放射能比を指標として分析値との比較を行った。計算により求めた63Ni/59Ni放射能比は,98~109の範囲であり,分析値における63Ni/59Ni放射能比118±6と比較的よく一致した。
  • 小川 達彦, 阿部 琢也, 飯本 武志, 小佐古 敏荘
    2009 年 58 巻 5 号 p. 161-168
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/05/29
    ジャーナル オープンアクセス
    49cm厚みの普通コンクリートを用いた遮へい実験を東京大学高速中性子源炉「弥生」を用いて行った。遮へい実験は重コンクリートの壁に囲まれた体系で行い,重コンクリートからの後方散乱が中性子線束に影響しうる状況で行った。計測は197Au(n,γ),カドミウムで包んだ金の197Au(n,γ)そして115In(n,n′)の反応を用いた箔放射化法により行った。一方で中性子輸送計算を行って普通コンクリート内の中性子スペクトルを求め,中性子捕獲断面積と掛け合わせることで,実験の反応率の再現を試みた。計算結果と実験結果の比較は良好な一致が見えたが,最深部でのみ顕著な不一致が確認された。
    計算において実験を正しく模擬するには,普通コンクリート後方の重コンクリートの組成が重要であると考えられた。そこでまず壁から散乱される中性子束を無視して計算を行ったところ,計算は実験を0.1倍過小評価した。次に,重コンクリートの組成として文献値を用いたところ,計算値は5倍の過大評価となった。最後に,重コンクリートの成分として施設設計の値を使用したところ,過大評価は2倍に収まった。
    したがって,重コンクリートで囲まれた体系において中性子の遮へい実験を行う上で,遮へい体の最深部における反応率を計算で正しく再現するには,重コンクリートの組成を計算に正しく反映させることが重要であると判明した。
  • 馬場 茂雄, 堀江 正信, 柳 真志帆, 加藤 結花, 吉村 共之
    2009 年 58 巻 5 号 p. 169-178
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/05/29
    ジャーナル オープンアクセス
    生体試料中の極低レベル14Cの測定法として低バックグラウンド液体シンチレーション計数法(Low BG LSC)を提案する。この検出器はセンター計数管とガード計数管から構成されており,両計数管は逆同時計数回路で結線されている。この回路により,BG計数率は汎用型LSCに比べて約3分の1に減少させることができる。また,3本の光電子増倍管を使用することにより,クエンチングを強く受けた試料に対しても高い計数効率を得ることができる。5mLのヒト尿を試料にして100分間計数し,最適ウインドウで波高分析した場合の定量限界(BG計数率の標準偏差の10倍)は8.5mBq/mL尿で,単位測定試料量あたりで比較すると,加速器質量分析法の2倍向上した。1Bq以下の14Cを両LSCで10分間及び100分間計数し,直線性を比較した。Low BG LSCのFigure Of Meritは約4倍向上していた。
  • 亀谷 宏美, 小川 英之, 中村 秀夫, 下山 雄平, 鵜飼 光子
    2009 年 58 巻 5 号 p. 179-185
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/05/29
    ジャーナル オープンアクセス
    ESRを用いてγ線照射ナツメグの検知法について検討した。照射ナツメグはPSL装置の光刺激により全く信号挙動に変化がなかった。ESR分析により鋭い信号を観測した。照射処理前ナツメグのESR信号はg=2.0を中心とする6本線,同じg値の1本線,g=4.0の1本線から構成された。照射処理によりg=2.0の1本線のESR信号強度が増加した。新しい信号も観測された。照射誘導ラジカルや照射効果を解明すると,脱脂ナツメグを用いたESRは照射ナツメグの検知法となると考えられる。
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