1) 牛乳中の全
131Iの定量法としての灰化法と, Berghの方法について検討した。灰化法においては, 牛乳に対する1
N NaOHの比を1: 19にした場合, 500℃, 3時間でヨウ素の損失を少なくして灰化することができた。そのさいの
131Iの損失率は, 15~17%であった。
2) 従来比較的広く用いられていたBerghの方法は, 無機態ヨウ素の分離実験操作中に生成した脂肪結合態のヨウ素が棄却されてしまうため, 収率が低下し, しかも一定の値を得がたいことを立証した。
3) 本報において, 牛乳中の無機型ヨウ素定量法として, イオン交換樹脂処理後の四塩化炭素抽出法を確立した。牛乳中のヨウ素の90%が無機型で存在するという定説に基づけば, 本法によって, 牛乳中の全ヨウ素量を求め得る。
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