ラドンは浸透水の速度や地表水の地下水面への到達を解析するのに良い指標である。地表面が湛水している時浸透速度の速い選択流が発生し, 湛水していない時は浸透速度の遅いピストン流が発生することが想定される。本研究では選択流の発生は地下水のラドン濃度を低下させ, ピストン流は低下させないという仮説をたて, 実験によって確認した。現地での実証試験として, 低地と台地で浅層地下水のラドン濃度を1年間測定した。低地では, 灌漑や降水により地表面が湛水しラドン濃度が低下する現象が見られたが, 台地ではその現象が見られなかった。
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