RADIOISOTOPES
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14 巻, 3 号
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  • 加藤 武司
    1965 年 14 巻 3 号 p. 193-198
    発行日: 1965/05/15
    公開日: 2010/09/07
    ジャーナル フリー
    紫外線励起によるトルエン―DPOシンチレーターの発光効率とDPO濃度, およびCCl4による螢光のクエンチング測定から, トルエン分子よりDPO分子への励起エネルギー伝達速度係数およびCCl4による消光速度係数を求めた。発光過程が反応速度論によるものとして, これらの値をもとに理論的に計算した発光出力とDPO濃度の関係は低濃度部分をのぞき実測値とよく一致する。低濃度部分における両者の差は輻射的エネルギー伝達の過程を考慮すればかなりよく説明できる。γ線励起の場合には消光速度係数が光励起に比して約2倍異なる。
  • 甲田 善生, 高木 茂道
    1965 年 14 巻 3 号 p. 199-205
    発行日: 1965/05/15
    公開日: 2010/09/07
    ジャーナル フリー
    常法に従い, 140Ba-140La混合物よりアンモニア (pK 4.72) を沈殿剤として鉄共沈法で140Laを分離すると, バリウムの担体を用いないとほとんど全部, 用いても約7%の140Baが共沈する。
    これに対し, アンモニアの代わりに有機塩基を沈殿剤に用いると, ピリジン (pK 8.77) では担体なしで0.22%, 担体を加えると0.12%, 塩化アンモニウムのみを添加して0.04%の140Baしか含まない140Laが得られた。また, α-ピコリン (pK 7.52) では0.82~0.11%のものが得られ, ペンジルアミン (pK 4.63) ではアンモニアに似た値が得られた。
    これらの値は使用沈殿剤のpK値と密接な関係を持つことが確認された。
  • 鎌田 仁, 氏平 祐輔, 福田 克顕
    1965 年 14 巻 3 号 p. 206-211
    発行日: 1965/05/15
    公開日: 2010/09/07
    ジャーナル フリー
    水溶液中に数μg/50mlで存在する金, 銀, 銅, 水銀, 亜鉛, タリウム, ヒ素, アンチモン, コバルト, パラジウムおよび白金を硫化銅 (Cu-1mg) を捕集剤として用いて分離濃縮するさいの基礎的資料を集めた。各種標準放射性溶液をビーカーにとり, 銅溶液を加え硫化ナトリウム溶液を添加し, 生じた沈殿をロ別してロ液または沈殿の放射能強度を井戸型シンチレーション・カウンターで測定し, 同時に測定した標準の放射能と比較して共沈率を求めた, 白金およびパラジウムは比色法によった。
    1N硝酸酸性で金, 銀, 銅, 水銀, 白金, パラジウム, ヒ素は完全に, またpH9で亜鉛, コバルトが定量的に共沈した。銅以外の担体によっても共沈率は変わらなかった。塩素イオンが共存しても共沈率に変化はなかったが錯化剤の共存によって共沈率は低下した。硫化物沈殿の方法としてチオアセトアミドによる均質沈殿法を用いても共沈率に変化が認められなかった。沈殿の処理法としてはしゃく熱灰化の方法によった。応用例として銅, 鉛, 亜鉛, ニッケル, マンガン中の微量金, 銀, 水銀を分離濃縮して満足な結果を得た。
  • 和田 延夫, 榎本 茂正
    1965 年 14 巻 3 号 p. 212-217
    発行日: 1965/05/15
    公開日: 2010/09/07
    ジャーナル フリー
    熱中性子の吸収を利用してホウケイ酸ガラスおよびフリット中のホウ素 (B2O3) を定量した。まず, 中性子吸収分析に適当な中性子源・パラフィンおよび検出器の配置について実験的に検討した。また, 計数値の統計的変動にもとづく測定誤差について検討し, その結果σnx=2において誤差は最小になることがわかった。ここでσはホウ素に対する中性子の全衝突断面積 (10-24cm2) , nは単位体積中のホウ素原子数 (cm-3) , xは試料厚さである。測定の精度は, たとえば1.75g/cm2のブリットについてB2O3含有量が5%のとき, 10分間の計数で相対誤差±9%であった。
  • 笠井 篤
    1965 年 14 巻 3 号 p. 218-224
    発行日: 1965/05/15
    公開日: 2010/09/07
    ジャーナル フリー
    核爆発実験による放射性降下物中の核種の比率やその時間的変化は, 単一な核分裂による核種の理論値を, そのまま用いることは不適当である。しかし, もし単一な核分裂と同じか, もしくは非常にそれと近い条件のフォールアウトであるならば, それらの理論値と比較することができる。そこでフォールアウトの, γ線ニネルギースペクトルを測定し, それらのスペクトルからγ線エネルギーの比率と, その時間的変化をもとめて単一な核分裂による値と比較するとともに, それらの平均7線エネルギーをも評価した。
    測定試料は, 1961年9月より1964年9, 月までの, 空気中塵埃を連続集塵して各月ごとに集めたものである。この試料について, γ線スペクトロメーターでエネルギースペクトルを測定し, そのスペクトルのフォトピークから, おのおののγ線エネルギーの占める割合と平均γ線エネルギーをもとめた。
    その結果, この期間のフォールアウトの各γ線エネルギーの比率 (核種の割合でもある) は, Hunter and Ballouの表とかなりよく一致している。すなわち, 単一の核分裂と非常に近い条件であったといえる。その中でもっとも大きい割合を占めているエネルギーは, 0.76MeV (95Zr-95Nb) で, 50%から90%近くをしめている。一方フォールアウトの平均γ線エネルギーは, エネルギースペクトルが異なっても変化なくほぼ一定で, その平均値は, 0.68MeVである。この値はHunter and Ballouの表から計算した平均7線エネルギーよりいくぶん高めである。
  • 後藤 秀弘, 鈴木 進, 井上 泰, 工藤 玲子
    1965 年 14 巻 3 号 p. 225-232
    発行日: 1965/05/15
    公開日: 2010/09/07
    ジャーナル フリー
    放射能除染という立場から, 主として本邦産の砂および粘土などに対する核分裂生成物の収着性についてバッチ法で検討した。その結果産地, 産出状況などにより除染率に相違があり, わずか40%のものから100%ちかくのものまで, いろいろあることがわかった。除染率と化学組成との間には, とくにきわだった関係を認めることはできなかったが, 鉱物組成との関連については, 方解石を比較的多量に含むものは, 一般に除染率が高く, おたがいに類似した挙動を示すことが明らかとなった。また核分裂生成物中の個々の核種についても検討したが, 一般的に希土類元素に対する除染率が高く, 一方, ルテニウムに対しては低いことがわかった。ストロンチウム, セシウムについては, 試料の性質により除染率が著しく影響されるが, 試料のいかんを問わず, それらの除染率のpH依存性はおたがいに類似していることがわかった。
  • 安河内 浩
    1965 年 14 巻 3 号 p. 233-239
    発行日: 1965/05/15
    公開日: 2010/09/07
    ジャーナル フリー
    最近フォトスキャンはほかの普通の打点式のものより臨床価値があると考えられている。しかし, そのためには測定器のパルス濃度によって明るさが変わる特殊な真空管や, 複雑な回路を必要とする。
    ここではフォトシソチグラムをとるための非常に簡単な改良装置を報告する。これは経済的にも非常によいと考えられる。このためにアルゴンランプの明るさを一ないし二, 三のパルスではフィルムに感光しないようにプラスティックのフィルターを使って暗くした。そしてそれ以上のパルスが重なりた場合に初めて肉眼で見えるほどに感光し, 以後はフィルムの濃度特性曲線によって重なり合うパルスの数が増すほどにフィルムの黒化も増加する。その結果シソチグラムの濃度はパルスの重なり合いの数とともに連続的に増加し, このパルスの重なり合いの数は対象中の放射能の強さに比例する。さらに黒化度を調整するためにアルゴンランプの回路に直列に可変抵杭を挿入し, ランプの1回の明るさを調節した。
    本装置による結果を甲状腺および肝ファントムについてほかの装置と比較したが, 本装置は結晶が小さいのにかかわらず, 場合によってはむしろすぐれたシンチグラムをうることができた。
    さらに将来の考案を加えた。
  • ―とくに国産原子核研究用生乳剤と微粒子現像を中心として―
    水平 敏知
    1965 年 14 巻 3 号 p. 240-254
    発行日: 1965/05/15
    公開日: 2010/07/21
    ジャーナル フリー
  • 社団法人日本放射性同位元素協会理工学部会 , 放射性同位元素装備機器調査専門委員会
    1965 年 14 巻 3 号 p. 255-267
    発行日: 1965/05/15
    公開日: 2010/07/21
    ジャーナル フリー
  • 一宮 虎雄, 古市 昭夫
    1965 年 14 巻 3 号 p. 268-278
    発行日: 1965/05/15
    公開日: 2010/07/21
    ジャーナル フリー
  • 1965 年 14 巻 3 号 p. A635-A144
    発行日: 1965/05/15
    公開日: 2010/07/21
    ジャーナル フリー
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