肝胆道腫瘍患者32症例 (男性24人, 女性8人) を対象に
99mTc-GSAを用いて肝予備能の評価を行った。HH15, LHL15,
T1/2の各指標と肝予備能の指標であるプロトロンビン時間, ヘパプラスチンテスト, 血清アルブミン, コリンエステラーゼとの相関を調べた。さらに三つの各指標と血漿ICG15分停滞率 (ICG15) との相関を閉塞性黄疸例を含めた場合と閉塞性黄疸例を除外した場合に分けて検討した。
HH15, LHL15,
T1/2は閉塞性黄疸例でもICG15分停滞率とは異なり高ビリルビン血症の影響を受けず, 肝予備能の評価に有用であった。特に今回考案した
Tl/2は正常例と異常例の分離が良好で, かつ従来からの肝予備能の指標とも最も良好な相関を示し有用な指標と思われた。
抄録全体を表示